ぶらり町めぐり&御朱印

町を歩くのが好きだ。特に御朱印集めに熱中した。年齢を重ね、段々と体力が落ちてきたが、もう少し頑張りたい。

新国立劇場「ジークフリート」

2017年06月02日 09時31分01秒 | 雑感
6月1日、新国立劇場でワーグナーの楽劇「ジークフリート」を鑑賞する。

劇場の入口に、警察官と警察犬がいてものものしい。テロ対策?

理由は、皇太子殿下がご鑑賞になるからで、全く知らなかったことである。場内アナウンスで初めて知った。今朝の新聞を見ても、天皇陛下と真子さまはニュースになっているが、皇太子殿下の記事はない。(読売・日経)

皇太子殿下がご鑑賞になると、演奏者・歌手のテンションも上がるだろう。熱演だった。

「ジークフリート」は「リング」全4作の3作目である。ワーグナーというと、長い、うるさい、重ったるい、という印象しかない。ワグネリアンの気がしれない。

「ジークフリート」は午後4時に始まり、9時45分に終わった。幕間の休憩が合計1時間半あったので、上演時間は正味4時間15分。

結論から言うと、時間の長さは感じなかった。予習のためにDVDを見ようとしたが、暗い場面に嫌気が差して第1幕の途中で投げ出した。劇場で見ると、また違う。

演出は、ゲッツ・フリードリヒで、モダンで視覚的に良好。最近は歌の魅力を損ねるような演出に出会うことがあるが、そのようなことはなかった。

歌手については詳しいことは知らない、歌手は一流を揃えていたということである。


ジークフリート:ステファン・グールド

ミーメ:アンドレアス・コンラッド

さすらい人:グリア・グリムスレイ

アルベリヒ:トーマス・ガゼリ

ファフナー:クリスティアン・ヒューブナー

エルダ:クリスタ・マイアー

ブリュンヒルデ:リカルダ・メルベート


新国立劇場の上演というと、外国人歌手が3人で、他は日本人歌手という組み合わせが普通だが、今回は7人の歌手を招いている。

ジークフリート役のステファン・グールドは去年、ウィーン国立歌劇場の来日公演で歌ったのでその圧倒的な声量を知っている。今回も同じで、骨まで響いた気がする。

さすらい人(つまり、ヴォータン)のグリア・グリムスレイにも圧倒された。

他の歌手も満点。ブリュンヒルデは少しムラがあったかな。

ともかくも、この「ジークフリート」の第3幕は素晴らしいというのか、すさまじいというのか、嵐に巻き込まれるような思いがし、体が火照った。まだ私のも情熱の欠片が残っているらしい。

(指揮:飯守泰次郎 東京交響楽団) 

飯守泰次郎は、2017/18のシーズンで新国立劇場のオペラ芸術監督を退任する。次は、大野和士が就任する。上演曲目は変わると思われる。


ワーグナーの「リング」をすべて見るのは難しいだろうが、昨年から東京では、それぞれ個別に上演された。7か月もかからずに、リング全曲を聴けた。東京の音楽事情は優秀である。

全上演に足を運んだ。

2016.11.6 「ワルキューレ」(ウィーン国立歌劇場公演)

2016.11.20 「ラインの黄金」(ティーレマン=シュターツカペレ・ドレスデン、コンサート形式)

2017.4.4 「神々の黄昏」(ヤノフスキ=NHK交響楽団、コンサート形式)

2017.6.1 「ジークフリート」(新国立劇場)

コンサート形式よりも舞台の方が視覚に訴えるものがあるから、感動も大きくなる。


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