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空にいるような軽い気分で・・・

「Mr.& Mrs.スミス」を観て思ったこと。(ネタバレ)

2008年04月13日 16時33分33秒 | テレビ・ネット・映画
殺し屋(すご腕ヒットマン)どうしの男女が偶然にお互いのことを全く知らないまま運命的な出会いをして一気に燃え上がり結婚してしまう。6年後に仮面夫婦となっていて二人でカウンセリングを受けいるのだが、その後互いの正体を知り殺し合いになり、両方の組織(闇の結社?)からの攻撃を受け、それを危うくかわしながらもその間に理解し合い感じ合い、最終場面ではカウンセラーの前に二人嬉しそうに座って『セックスの事を聞いてくれ!』なんて言うのだ。

こういうのをどういうジャンルに入れるのだろう。アクション映画の振りをしたラブ・コメディなんだろうか? カーチェイスにしても、爆破シーンにしても、アクションシーンにしても、CGなのか合成などの特撮なのか、スタントマンを使った実写なのか、これでもかこれでもかという位の無茶苦茶な破壊に次ぐ破壊だ。そして例によって名前のない兵隊脇役はコロコロ殺され、主役の二人は命がどんなにあっても足りない程の危機に際しても不死身の、有り得ないスーパーマン振りで打開していく。だから痛快で面白い。

アメリカの映画を観ていていつも感じるのは、どんな状況設定のどんな人間の組み合わせでも、夫婦や家族のテイストと言うのか、核のようなものは全く同じだということだ。教会で神父か牧師の前での結婚、そしてマリッジ・リング、芝生のある家、夕食を共にする家庭生活。

この映画では、外していた指輪を帰宅寸前に指に嵌めるというシーンが夫婦双方にあった。夫の方では衿に付いた口紅を拭くというシーンもあった。仮面夫婦になっていても、サイボーグ並のタフ人間であっても夫婦としての礼儀というのか作法というのか、古典的なスタンダードに縛られているのが面白い。そういう安定した生活ベースが必ずあるという前提がないと、映画として成立しなくなるのかも知れない。アメリカの映画は、観客を裏切る展開ばかりで緊張感を連続させてはいけないと考えての創り方が確立しているのだろうか。

以前に、周防監督の「それでもボクはやってない」の感想を書いたとき、映画にはウフフの温暖化効果を期待したい、と書いた。この映画は、リアリズムの点でハイテクの機器も爆発も衝突もリアルだが、現実には有り得ないストーリーで生々しくはない。大規模な仕掛け花火を観ているのとあまり変わらないという意味で、スカッとする娯楽映画だ。夫婦の会話のセリフもウフフだ。

しかし、観ているときは面白いがあまり心に残らない。前言を翻してしまうのだが、何か少し重い感じというか、胃がもたれて欲しいのだ。それで想いだすのが、ここでのブラッド・ピットが女たらしのチョイ悪役で出ていた「テルマ&ルイーズ」だ。あの映画のラストは感慨深かった。ロードムービーなのだが、物語が進行する間にはスカッとする部分もあるが、さまざまな事件展開のなかでこれではハッピーエンドには終われないというハラハラ感があり劇的なラストへと突き進んでいく。あの映画はフーと胃もたれがした。ブラピのチョイ悪もよかった。知的なスーザン・サランドンと官能的なジーナ・デイヴィスの対照的な役割と演技がよかった。ああ。

また横道にそれた。アンジェリーナ・ジョリー! いいですねぇ。あの唇が堪らない。何とか姉妹という巨乳姉妹が日本にいますが、あの姉の方はもしかして、アンジェリーナ・ジョリーを取り込んでるんだろうか? アクション映画で、高級コールガール実は国籍不明すご腕ヒット・ウーマンみたいな役を、巨乳キリキリ締め付けて演じさせてみたい・・・と思う監督はいないのだろうか? 観てみたい!


コメント
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