ジッタン・メモ

ジッタンは子供や孫からの呼び名。
雑読本の読後感、生活の雑感、昭和家庭史などを織り交ぜて、ぼちぼちと書いて見たい。

【忘却からの帰還】 【会津藩燃ゆ】 星亮一 広済堂文庫

2013年06月21日 | 〔忘却からの帰還〕
【会津藩燃ゆ】 星亮一  広済堂文庫 

 
作者は仙台藩重職の家系で福島中央テレビ制作局長の経歴を持った人でHPもある。
私は1997年五月に旧同僚の4人と会津から青森を旅、同年7月の猛暑の中、群馬県倉淵村権田の「小栗上野介と横須賀造船所」のシンポジウムにも参加。
 このシンポで、土地の住職から作者「星亮一」氏の名前を聞いた。

会津では飯森山へ行き白虎隊のことや、西郷頼母の一家自刃のあとなどを見聞して、この頃から戊辰戦争、会津戦争、函館戦争への関心が一段と深まった。

列藩同盟の結集を持ちながら、常にたじろぐ米沢藩と世良にまで見くびられた惰弱な仙台藩。
長州からは一時は「薩賊会奸」とされたが、その薩長の政治同盟がいまや敵軍の主力となって会津へ攻め寄せる。
慶喜や春獄のからも見捨てられ、榎本の海軍を味方につけられなかった会津の政治力のなさは残念。
戊辰の硝煙に苛烈なまでのさまざまな悲劇がある。
仏軍将官シャノワン、ブリューネらの会津戦争への関わり方、西郷頼母を時系列でたどった足跡なども垣間見えてきて面白かった。



「会津藩燃ゆ」を読んだのは2000年の春頃。
いまテレビでは「八重の桜」が会津戦争の大詰めを迎えている。
この5月末、東北六魂祭ツアーがあったので会津から福島市を旅した。
沿道に集う12万人の人垣から東北のそれぞれの祭りを眺めた。
なんとなく奥羽列藩同盟のことを重なりあわせて祭りの意味を考えさせられた。

会津藩にあった「什(じゅう)の掟」をメモとして残したい。


什の掟

一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言をいふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ


ならぬことはならぬものです


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