題名に偽りあり。「羽生名人に教えてもらった日」がもちろん正しい。二枚落ちで教えてもらい緩めてもらって僥倖を得た。しかし、黒山の観戦者の中に職場の連中がいて、この結果に驚き、この事が酒の話題になるとき「羽生名人に勝った」という符丁となってしまった。あの日。1990年の秋。我が家の新居移転で午前中は町の信用金庫にいた。旧友の不動産社長と銀行係員と自分と間で契約売買の事務処理をしていた。言われるままに . . . 本文を読む
素顔の菊池寛には以前から関心があった。一高時代にマント事件で友の身代わりを買って退学、真珠夫人など通俗小説書きを自ら自認、生活するためにものを書くと言い切る男っぽい魅力もあった。 . . . 本文を読む
「奥の細道」は全行程600里を歩いた芭蕉の140日間の紀行文。芭蕉は旅を終えた6年後に400字詰め原稿用紙にして30枚程度にこれをまとめた。 石堂は1987年にミニバイクを使って芭蕉と曾良が歩んだ当時の細道の全コースを実地探査をした。 . . . 本文を読む