著者の森永さんはクイズ番組で漢字のよく読めるタレント、ときどき新聞などで非正規社員の問題を取上げ正論を吐く人という印象を持っていた。 . . . 本文を読む
テニス最中にアキレス腱を切って入院したのは2年前。退屈だからと孫たちが病室に届けてくれたのが任天堂DSと川島の「脳トレ」ゲームだった。
二十マス、百マス計算をはじめてやったときの脳年齢は70と出て、「おっ、オッツ」と唸ったが、何回かやるうち二十代~四十代と修正され喜んだ。
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読みながら、なんだか手塚治虫の「鉄腕アトム」の一こまにあったロボットと人類の共存を示唆してるような論にも読めた。
著者は慶應大学機械工学科の著名なロボット研究者とのこと。心の要素というべき人の「知」「情」「意」が人間優位の能動的なものではなく実は受動的なものであるという。 . . . 本文を読む
下手な説法より、この本の名解説があるので引用する。
あとがきで河合隼雄さんは、「いわゆるIT革命による負の遺産は目に見えない、という点で一層恐ろしいと言わねばならない。」と指摘。
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天明の大飢饉ということばはよく聞くのだが「天明の大火」というのは知らなかった。
この大火災は天明8年(1788年)1月30日の洛陽の大火を指すそうだ。
燃えた京都の町は約1400町、ここに住む人々の5分の4が被災。
元京都町奉行与力で引退していた79歳の神沢杜口は、この一面の焼け野原を日々くまなく歩いて焼失境界を独力で調べ、そこに朱線を入れて地図を作った。
その地図がこの本の表紙扉内に載せてあった。
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「まあ、そこへお座り」というタイトルを見て、山藤漫画の一こまを思い出した。
作家の山口瞳がイガグリ頭の和服姿で若い女性へ小言を言っている場面で、絵の面白さと吹きだしのセリフの面白さに、へぇーっ、すごい人がいるもんだと心から感服した。 . . . 本文を読む
【セピア色の言葉辞典】出久根 達郎 文春文庫
この本は「諸君!」1995年9月から07年5月分までの「言の葉のしずく」というエッセーから抜粋したものとのこと。
短くて軽い薀蓄がいい。それにしてもプロっていうのはたいしたもんだ。
多読にして精読だ。 . . . 本文を読む
戊辰戦争期の有名幕臣たちを描いた小説は多い。
かって民社党の春日一幸は選挙で惨敗の時「勝てば官軍、負ければ賊軍、理屈はあとからついてくる」と言った。維新史の裏側で賊軍とされた無名の幕臣たちはどうしていたのか、 . . . 本文を読む
「日本語つむぎ」という標題と本の装丁の美しさに魅かれて読んだ。「わたし流の糸縒り車にかけ、できるだけコトバの織物を作り出したい」とあとがきにあった。
記念講演の速記録などから再構成したものも多く、それだけにわかりやすい。 . . . 本文を読む
【荷風さんの戦後】半藤 一利 筑摩書房
昔、グラビアの写真のなかに浅草ストリッパー嬢にかこまれてご満悦の長身細身のベレー帽の老人の写真をみたことがある。この写真は永井荷風のもので以後も何回か見たような気がする。 . . . 本文を読む
鎌倉時代の扉を開いてくれる歴史書物といえば「吾妻鏡」になるのかな。
「北に連なる日光、東に青く筑波山、はるか南西に富士を見ることのできる広大な田野」(本文より)という、私の住むこの坂東の一角から800年下った平安末期を眺めて見るとここには一大荘園があった。
それを治めた一人の武将がいた。
源頼朝が「日本無双の弓取」と褒めた男で名前は下河辺行平。 . . . 本文を読む
先に村上和雄さんの「【生命のバカ力】読んだ。あのときは心と鬱の条件環境とDNAの作用が今少しつかめなかったが今回はその点納得ができた。
著者は同じつくば大学院の教授。カウンセリングを通じて、がん患者の心理療法に取り組んでいる。読後、心と免疫と遺伝子発現への理解はすこしできた気がする。
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