起伏のあるドラマがあるわけではないが、村の訴訟ごとを通じて江戸農村の暮らしぶりが直に伝わってくるような感じを受けた。
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皇居から小伝馬町まで歩けば20分ほどで足りる。本社が大手町にあって、仕事柄
小伝馬町のビルに数年通ったことがある。
江戸通りが目の前にあり、馬喰町、横山町などへ向かっていた。
この界隈の江戸のことをより知りたくて本書を読んだ。著者は必殺シリーズも手がけた脚本家で江戸文化の講演常連者。 . . . 本文を読む
あれは不思議な光景だった。
楽天が最後に日ハムに敗れた時、両チームの選手によって胴上げされた74歳の監督がいた。
ジャイアンツファンの私はめったにパの試合はみない。
でも、74歳の野村が宙に舞う姿は、しばらく眼に焼きついた。
ベンチの中で内側から見たリアルな監督像はどうか。
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先日、NHK番組では多くの友からむやみに好かれた子規像がとりあげられていたが23歳の子規は,随筆『筆まかせ』で「余は,交際を好む者なり,又交際を嫌ふ者也.……余ハ偏屈なり.頑固なり.すきな人ハ無暗にすきにて,嫌ひな人ハ無暗にきらひなり」と、はっきりしている。 . . . 本文を読む
作品中の一章に「三田村鳶魚 十四変」があり、江戸城の発展ぶりが解説されていた。
合計一四回にわたって、江戸城は周囲とともに形を変えた。
入府のときには城も本丸だけで一望の荒地だった一帯を変えようとする視点持っていた政治の決意は鳩山さんも見習ったほうが良い気がする。
鳶魚のまとめた江戸市街地の歴史とその範囲が、この読後になんとなく目に浮かんできた。
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それぞれの執筆担当者が江戸幕府の職制をやさしく解説した読本。
「時代劇や時代小説がもっと面白くなる一冊」が宣伝文句だが、最近のテレビ時代劇もあまりみない。時代小説はほとんど読まない。それでも江戸は面白い。この本も役立った。
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この本は、昭和60年の川柳雑誌に連載したものをまとめたられたもので江戸の女の「産湯から湯灌までの50年が如実に把握できると思う」とあとがきにある。
ひとつひとつ川柳句の出典が細かく明記されているのもこの本の特徴となっている。
紹介された句から艶句や破礼句らしきものは自身のメモとし、
早歩きでその半生の句を抜書きにした。
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この本と「超リタイア術」(野口悠紀雄 新潮社)を併読していたら、野口本のなかにこの「庄屋日記」が「大変面白い本」と評価され、4ページにわたって美濃の庄屋の暮らしぶりと共に紹介されていた。
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私のこの先の人生に幸運、不運のどちらが待っているのか。人は気になった時に、おみくじや占いに頼る。
「占星術は天文学の愚かな娘だが、その娘の娼婦稼業で天文学は養われている」
文中にケプラーの言葉が引かれていて、思わず笑ってしまった。上手いことを言う。
でも占星術も易の思想も天体観測といっしょに発展してきた秩序ある世界観を持っている。 . . . 本文を読む
禁書というイメージは父の書斎にあった戦前の×、×、×本がまず思い出された。
あれは、伏字だらけの真面目な小説本だった。「禁書」は、特高などがいて暗い戦時下のいやな言論禁圧時代だったとも考えられる。
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あとがきに「死ぬまで求道 死ぬまで平成業成」の日々を目指すとある。
元号にもなっている平成とは「平生に人生の目的が完成する。だから完成せよ」ということらしい。それは別として、日本を代表する名優の回顧半生記はそれなりに面白かった。
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