ジッタン・メモ

ジッタンは子供や孫からの呼び名。
雑読本の読後感、生活の雑感、昭和家庭史などを織り交ぜて、ぼちぼちと書いて見たい。

【忘却からの帰還】 【超文章法】 野口悠紀雄 中公新書

2013年07月24日 | 〔忘却からの帰還〕

【超文章法】 野口悠紀雄 中公新書

比喩がたくみにつかえれば印象的な文となり、数字を使った文は説得力に富む。自分史の導入部は「不幸な時代」から取上げる。
よくある結びの「紙数が尽きた」式の文は「アリバイ文」で責任の回避という指摘は面白い。
最終的に人に見せる文は削りに削って仕上げるというのは、説得性があった。

「桃太郎」と「ハリーポッター」をとりあげ、冒険童話には、「仲間」と「敵」と「最終戦争」があり、このパターンを論文に活かせなどの提言もわかりやすい。 
この本は著者のさまざまな自身体験から割り出しての文章法と見る。
そして文章の成功の8割は「ひとことで言える」メッセージであるとする論考でもあった。



このひとの「超 ○○法」シリーズは結構、読んできたがなかでも秀逸だったのは「整理法」。
分類することが整理の基軸という概念を壊して、時間軸を対比させ、活きた「整理法」を紹介して「超」ブームを作った。
サラリーマン時代は、茶色の大きな社の封筒を机の前に時間軸で並べて実践してみたが、けっこう役立っていたことを覚えている。
でもその後の「超、超○法」は回を追うごとに内容が浅くなって二番煎じ、三番煎じの感じが残った。

ただ、この「超 文章法」は読み応えがあった。







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