冬の寒い日、温かい書斎で世界史の本を楽しむ・・・至福のひと時です。
何だかよく分からないビットコインが世間をにぎわしています。
お金・・・それは、ある意味、人類史の中で常に主役の座にありました。
よくも、悪くも・・・。
経済と金融の世界史 経済を制する国が覇権を制す!
洋泉社MOOK 洋泉社刊 1300円+税
洋泉社が不定期に出しているMOOK本、カラーをふんだんに使った編集は、なかなか面白い切り口で、大ファンです。
経済学と金融、世界史を一冊にまとめちゃおうという切り口も、なかなか良いです。
サラミスの海戦、ポエニ戦争、カエサルの治世など、昔学んだ世界史が、経済問題、金融問題に絡んでいたことも改めて知ることが出来ました。
貨幣が、人類史上はじめて誕生したのが、紀元前670年。
アナトリア半島・・・現在のトルコ。
ギリシャ、オリエント、エジプトの結節点で、エレクトロン貨というコインが生まれました。
人類史上はじめて紙幣が誕生したのは、11世紀。
中国・宋王朝、「交子」と呼ばれる兌換紙幣がうまれました。
これにより、重たい銅銭や鉄銭を持ち運ばなくても良くなり、経済の活性化につながっていきました。
そして、17世紀、オランダと英国で、株式会社が誕生。
教科書でも学んだ東インド会社です。
1694年には、同じく英国で初の中央銀行「イングランド銀行」が創設。
18世紀後半には、産業革命1.0が起こります。
さらに、植民地グローバリゼーションが進展、利潤最大化を目指す帝国主義。
1929年には、世界大恐慌。
そして、時は進み、1971年には、ドルショック・・・変動相場制へ。
1985年、プラザ合意。
2009年、仮想通貨ビットコインが発行されることになります。
世界は、お金で回っている・・・
でも、小学校でも、中学校でも、高校でも、資本主義の世の中でで生きていく術・テクニックは何も教えてくれません。
真面目なサラリーマン養成を主眼とするニッポンの学校教育・・・社畜には、マネー学や投資について知らない方が良いということでしょうか?
CAPMやβ、正味現在価値などファイナンスの知識が多少でもあれば、人生、ちょっと変わってくると思うのですが・・・。
今後も世界は、当分の間、経済や金融を中心にして回っていくと思います。
ビットコイン、ブロックチェーン、フィンテックなどのイノベーションは、
銀行や金融業界に大変革をもたらすでしょうし、
また、世界中の政治経済を大きく変える流れになると思います。
資本主義社会の中で生きていくこと・・・学び続けること、そして行動、実践していくことが、より大切になってきます。