書斎で本の整理をしていて、面白い本を発見しました。
奥付は、1994年。
バブル経済が崩壊して、しばらく経った頃の一冊です。
奥付は、1994年。
バブル経済が崩壊して、しばらく経った頃の一冊です。
ホワイトカラーの法則
本田有明著 東洋経済新報社刊 1165円+税
本田有明著 東洋経済新報社刊 1165円+税
会社組織のホワイトカラーを、辛口で綴った一冊。
ページをめくるたびに、思わず笑ってしまいます。
ラ・ロシュフーコーの「箴言録」やビアスの「悪魔の辞典」を彷彿させます。
ページをめくるたびに、思わず笑ってしまいます。
ラ・ロシュフーコーの「箴言録」やビアスの「悪魔の辞典」を彷彿させます。
会社組織の中で毎日繰り広げられる喜劇・・・会社ゴッコは結構面白いエンタテイメントです。
同書から、一部をご紹介させていただきます。
愛社精神の高い社員の割合に比例して、会社は危機に瀕する。
成熟期は衰退期の別名である。
人も会社も窮したときに、「格」がわかる。
・・・最近の総合電機メーカーなんか、まさに、そうですよね。
本社ビルの灯りが遅くまでついている会社は業績が悪い。
社訓はその会社が実現できていない事柄のリストである。
・・・散らかっている工場なんかの壁に「5S」とか「生産性向上」といった張り紙があります。
ケチケチ運動はコストアップをもたらす。
年俸制に破格の報酬は期待できない。
派閥が多い会社は疲弊し、派閥がない会社は勢いがない。
痩せるのは痩せたくない部分から。太るのは太りたくない部分から。
「副」の肩書を持つ者の割合と会社の生産性は反比例する。
・・・副部長、担当部長、課長補佐、副長、サブマネジャーなどなど。よく分かりません。
・・・副部長、担当部長、課長補佐、副長、サブマネジャーなどなど。よく分かりません。
真の企業文化は不況によって試される。
有能な人材は無能な人材によって証明される。
一生懸命に働く者は周囲に災いをもたらす。
多忙な人は多忙に見えない。逆もまた真。
・・・仕事は忙しい人に頼むのが、最も確実です。
書類を手に廊下を速足で行き来していれば多忙に見える。
・・・パソコンに向かっていれば、とりあえず仕事をしているように見えます。
余剰人員は自分以外の余剰人員を名指しする能力が高い。
保身の第一原則。何事も決定しないこと。前例のないことはしないこと。
・・・こうなると会社も衰退への道、まっしぐらです。
勤勉さとは半日の仕事を1日にのばすこと。
・・・中には、半日の仕事を1週間引き延ばす強者もいます。
純粋培養された若者は落ちこぼれになる確率が高い。
終身雇用を期待する人から順に肩たたきにあう。
・・・会社員は無能に向かって昇進昇格していく・・・ピーターの法則というのもありました。
弱い人間は自分より弱い人間にだけ噛みつく。
やたらと先頭に立ちたがる人は、最後はしんがりに終わることが多い。
・・・スタードダッシュか、それともラストスパートか?
現場での成績は管理職抜擢の条件にはならない。
・・・名選手が名監督になれるとは限りません。
その人がいなくても支障がないことが、有能な管理者の条件。
・・・と言いつつ、ほとんど仕事をしていない管理職も、世の中には、います。
人手不足の会社でこそ、人の能力は伸びる。
報酬への不満が大きいものほど仕事の成績はよくない。
・・・お金を追うな!仕事を追え!プロフェッショナルの鉄則です。
管理を強調する管理者は、管理のプロになれない。
・・・誰れでも出来るマネジャーではなく、価値を生み出すリーダーの時代です。
雑用処理能力は、実務能力に比例する。
「棚ぼた」も棚の下にいなければ手に入らない。
プレゼンの上手い人はプレゼンの中身を自分では実行できない。
・・・気を付けないと・・・笑。
自分に理解できないものを否定する傾向は年齢に比例する。
・・・これまた、気を付けないといけません・・・笑。
要らないときに仕事は増え、欲しい時に減る。
組織においては、無用な仕事のまわりに人が集まる。
部門内で作成される報告書の量と業績は反比例する。
・・・報告書、議事録、ISO文書、起案書などなど、誰も読まない書類をシコシコ作る天才は、どこの会社にもいます。
「検討中」と言っておけば、とりあえず時間がかせげる。
発案者は一人。功労者は多数。
会議は管理職のオアシスである。
・・・会議って、なんで、こんなにあるんでしょうねえ。
真に画期的な提案は、笑われるか無視される。
「ペンディング」は「やらない」の間接的表現にすぎない。
労働時間の短縮は家庭内不和をもたらす。
・・・働き方改革、プレミアムフライデー、ワークライフバランス・・・政府を挙げて、働くな、働くなキャンペーンを展開しています。
大きなお世話です。
「天然資源のないニッポンは・・・」・・・もう、やめます(笑)。
ホワイトカラーの法則・・・平成版・第2弾が書けそうな気がします(笑)。
それは、サラリーマン川柳のようになるような気もします。