能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

ホワイトカラーの法則 会社組織の中で毎日繰り広げられる喜劇・・・会社ゴッコは結構面白いエンタメです

2017年05月10日 | 本と雑誌
書斎で本の整理をしていて、面白い本を発見しました。
奥付は、1994年。
バブル経済が崩壊して、しばらく経った頃の一冊です。

ホワイトカラーの法則
本田有明著  東洋経済新報社刊 1165円+税

会社組織のホワイトカラーを、辛口で綴った一冊。
ページをめくるたびに、思わず笑ってしまいます。
ラ・ロシュフーコーの「箴言録」やビアスの「悪魔の辞典」を彷彿させます。

会社組織の中で毎日繰り広げられる喜劇・・・会社ゴッコは結構面白いエンタテイメントです。
同書から、一部をご紹介させていただきます。

愛社精神の高い社員の割合に比例して、会社は危機に瀕する。

成熟期は衰退期の別名である。

人も会社も窮したときに、「格」がわかる。
・・・最近の総合電機メーカーなんか、まさに、そうですよね。

本社ビルの灯りが遅くまでついている会社は業績が悪い。

社訓はその会社が実現できていない事柄のリストである。
・・・散らかっている工場なんかの壁に「5S」とか「生産性向上」といった張り紙があります。

ケチケチ運動はコストアップをもたらす。

年俸制に破格の報酬は期待できない。

派閥が多い会社は疲弊し、派閥がない会社は勢いがない。

痩せるのは痩せたくない部分から。太るのは太りたくない部分から。

「副」の肩書を持つ者の割合と会社の生産性は反比例する。
・・・副部長、担当部長、課長補佐、副長、サブマネジャーなどなど。よく分かりません。

真の企業文化は不況によって試される。


有能な人材は無能な人材によって証明される。

一生懸命に働く者は周囲に災いをもたらす。

多忙な人は多忙に見えない。逆もまた真。
・・・仕事は忙しい人に頼むのが、最も確実です。

書類を手に廊下を速足で行き来していれば多忙に見える。
・・・パソコンに向かっていれば、とりあえず仕事をしているように見えます。

余剰人員は自分以外の余剰人員を名指しする能力が高い。

保身の第一原則。何事も決定しないこと。前例のないことはしないこと。
・・・こうなると会社も衰退への道、まっしぐらです。

勤勉さとは半日の仕事を1日にのばすこと。
・・・中には、半日の仕事を1週間引き延ばす強者もいます。

純粋培養された若者は落ちこぼれになる確率が高い。

終身雇用を期待する人から順に肩たたきにあう。
・・・会社員は無能に向かって昇進昇格していく・・・ピーターの法則というのもありました。

弱い人間は自分より弱い人間にだけ噛みつく。

やたらと先頭に立ちたがる人は、最後はしんがりに終わることが多い。
・・・スタードダッシュか、それともラストスパートか?

現場での成績は管理職抜擢の条件にはならない。
・・・名選手が名監督になれるとは限りません。

その人がいなくても支障がないことが、有能な管理者の条件。
・・・と言いつつ、ほとんど仕事をしていない管理職も、世の中には、います。

人手不足の会社でこそ、人の能力は伸びる。

報酬への不満が大きいものほど仕事の成績はよくない。
・・・お金を追うな!仕事を追え!プロフェッショナルの鉄則です。

管理を強調する管理者は、管理のプロになれない。
・・・誰れでも出来るマネジャーではなく、価値を生み出すリーダーの時代です。

雑用処理能力は、実務能力に比例する。

「棚ぼた」も棚の下にいなければ手に入らない。

プレゼンの上手い人はプレゼンの中身を自分では実行できない。
・・・気を付けないと・・・笑。


自分に理解できないものを否定する傾向は年齢に比例する。
・・・これまた、気を付けないといけません・・・笑。

要らないときに仕事は増え、欲しい時に減る。

組織においては、無用な仕事のまわりに人が集まる。

部門内で作成される報告書の量と業績は反比例する。
・・・報告書、議事録、ISO文書、起案書などなど、誰も読まない書類をシコシコ作る天才は、どこの会社にもいます。

「検討中」と言っておけば、とりあえず時間がかせげる。

発案者は一人。功労者は多数。

会議は管理職のオアシスである。
・・・会議って、なんで、こんなにあるんでしょうねえ。

真に画期的な提案は、笑われるか無視される。

「ペンディング」は「やらない」の間接的表現にすぎない。

労働時間の短縮は家庭内不和をもたらす。
・・・働き方改革、プレミアムフライデー、ワークライフバランス・・・政府を挙げて、働くな、働くなキャンペーンを展開しています。
大きなお世話です。
「天然資源のないニッポンは・・・」・・・もう、やめます(笑)。

ホワイトカラーの法則・・・平成版・第2弾が書けそうな気がします(笑)。
それは、サラリーマン川柳のようになるような気もします。

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