goo blog サービス終了のお知らせ 

能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

ビジネス風水と能率 -ニッポン代表のDr.コパ氏に学ぶ-

2012年03月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 前回に続き、風水のお話。

 日本を代表する風水のスペシャリストは、Dr.コパこと小林祥晃氏だと思います。あまりに著書や雑誌類が売れるので、一部からは「あれは風水ではない」という批判もあるようです。しかしながら、個人的にはDr.コパのファン。深刻な顔をして羅盤や風水小道具を取り出して鑑定をする風水師よりも、明るく楽しく前向きに風水をとらえる同氏の方が分かりやすく身近だからです。

 たくさんの著書を持つDr.コパですが、一番おもしろかったのが「風水の秘密」。ビジネスや仕事の中にDr.コパ流の風水を導入するとどうなるのか?という文庫本です。出版元は、これまたビジネス書を多数出しているPHP。迷えるビジネスパースン向けに書かれた一冊です。

 同書によると、風水で運のいい会社と悪い会社が分かる・・・、オフィスのインテリアはどうすべきか・・・、ビジネスの運気を上げるためにはどうするか・・・、仕事ではどんな服を着るべきか・・・、通勤時の風水アクションやビジネスランチの取り方・・・などが紹介されています。

 有名な風水大全や学術書にも目を通してみたのですが、基本的には風水学には「色」は登場しません。基本は方位と時間です。でも、Dr.コパは「西に黄色!でお金がたまる」といったシンプル化を強く主張しています(四神で言えば西は白虎で「白」だと思うのですが・・・)。

 この単純化、ビジュアル化、前向き、明るさがDr.コパをメジャー化した理由だと考えています。

 今から百年前に米国から科学的管理法を導入した能率学者上野陽一(1883年~1957年)も小難しい科学的管理法を「能率」という新語で日本国内や朝鮮半島に紹介。「能率の父」と呼ばれるようになりました。上野陽一は、心理学者であるとともに広告や販売といった専門分野を持っていました。科学的管理法では普及しない、「能率」というコンセプトで大衆向けの書籍を多数執筆、各地での講演会でも引っ張りだことなりました。上野は専門書のほかに「能率24時間」「人を観る法」「己を活かす法」「人生を2倍に生きる」「役に立つ考え方」などのハウツー本を100冊近く執筆しています。

 これこそが広く普及させるためのポイントだと思います。

 上野陽一の集大成と言えるのが「能率ハンドブック」。

 経営のやり方、仕事の進め方、オフィスにおける机の大きさや椅子の高さまで「能率」を実現するためのポイントの具体例が満載されています。今回紹介させていただくDr.コパの風水本の大先輩格にあたる一冊です。

 「風水の秘密」 小林祥晃著 PHP文庫 こ20-1 486円税別

 同書の目次から、少しご紹介です。

・風水開運デスク 事務系の場合、営業系の場合、企画系の場合・・・

・社長室の風水 見晴しのよい位置に

・デスク 大きくウッディーなものがベスト

・電話 東に置くのが基本

・名刺 名刺入れでツキを呼ぶ

・鏡 入口付近に置くと運が逃げる

・オフィスの持つ運気は入口の位置で決まる

・職種別によいデスクの向きがある

・アフター5で運気をつかむ法 カラオケ・デパート・夕陽・入浴・食事・流行・・・

・通勤時のパワーアップ術

・腕時計は丸い文字盤を選ぶ

・ランチの食べ方 選び方 ・・・

 ビジネスや仕事を進めていくうえでのヒントにはなると思います。

 科学的な根拠はなく、少し怪しいDr.コパ流風水ですが、ここまで思いっきり書かれてしまうと「そうかなあ~」と思ってしまう一冊です。

 ワンコインで運気アップ!少し甘いかもしれません(笑)。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする