goo blog サービス終了のお知らせ 

能率技師のメモ帳 経済産業大臣ぬ登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

覚醒する14億人経済 インドが世界を回す 日経ビジネス誌の特集・・・これからは中国ではなく、インド、そして、アフリカ

2023年08月28日 | 本と雑誌

マイクロソフトのナデラさん、グーグルのピチャイさん、英国首相のスナクさん・・・インド系の方々です。

人口で中国を抜いたインド・・・これから世界をリードする国家になっていくことは確実です。

日経ビジネス誌2023.8.28号の特集は「覚醒する14億人経済 インドが世界を回す」。

これからは中国ではなく、インド、そして、アフリカ。

国際経済の勢力図が変わることを指摘しています。

Contents

Part1 金融、消費が様変わり デジタル大国へ跳ぶインド

Part2 半導体、太陽電池・・・悲願の国産化へ本気

Part3 印僑のヒトとカネ 米国との蜜月支える

Part4 インドを橋頭保に アフリカを攻略せよ

現在、インドに進出してうまくいっているのは、ススギとソニーくらい。

14億人の市場は超巨大・・・もっともっと日本企業に進出してもらいたいものです。

そのためには、多様な地域、宗教、言語・・・まさに多様性対応がカギとなります。

難しい隣人と付き合うよりは、インド、アフリカと連携していく・・・日本の将来はグローバルの中にかかっていると思います。

デジタル、数学、多様性に強いインドの時代がはじまります。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

残念なリスキリング 成果が出ない勘違い5選・・・日経ビジネス誌の特集 人的資本を支えるのは、まさにリスキリング

2023年08月20日 | 本と雑誌

政府、岸田政権の打ち出した「人への投資」。

リスキリング(学び直し)に対して5年間で1兆円を突っ込むことになりました。

今までのように法人支援ではなく、個人の学ぶ支援が中心になるようです。

世界で一番学ばないと言われる日本のビジネスパースン、働くモチベーションも先進国で最下位・・・税金の無駄遣い???ちょっと心配です(笑)。

米国では人種差別を回避するために、日本以上の学歴社会になっています。

学歴で給与、出世が決まるため、社会人になっても(借金してでも)MBA(経営学修士)や学士の資格を必死で目指します。

 

日経ビジネス誌2023.8.21の特集は「残念なリスキリング 成果が出ない勘違い5選」。

今、企業が悩んでいる旬のテーマです。

Contents

PART1 成否を分ける5つの勘違い

PART2 リスキリングは仕組み化できる

PART3 自発的な学びを企業成長の起点に

 

リスキリング 5つの勘違い

1 中高年がやるもの

2 DXについて学ぶ

3 人事部任せ

4 就業時間外にする

5 優秀な社員が転職する

 

IBM、花王、富士通、全日空、ヤフー、セールスフォースなどのリスキリング先進事例が紹介されています。

「5つの勘違い」を逆にするとリスキリングの成功パターンが見えてきます。

「全社員で」「これからの仕事に必要なことを」「全社を挙げて」「学習時間を捻出し」「学ぶ社員を育て」続けていく・・・。

当たり前と言えば当たり前ですが、これが出来る企業組織は、ごく一部にすぎません。

最近では、人的資本経営ということも重視されてきました。

株主に代表されるステークホルダーにも、財務諸表と同様に、定量化、数値化した人的資源を開示しなければならない時代に突入しました。

人的資本経営を支えるのは、まさにリスキリングだと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2035 10年後のニッポン 堀江貴文さんの新刊・・・AI、お金、経済、仕事、暮らし、産業、テクノロジーについてホリエモンが未来予測!

2023年08月16日 | 本と雑誌

お盆休み、ホリエモンさんの新刊を楽しく読みました。

帯には、「ホリエモン史上最大渾身作」の文字が踊っています(笑)。

2035 10年後のニッポン

堀江貴文著 徳間書店刊 1400円+税

AI、お金、経済、仕事、暮らし、産業、テクノロジーについて、キレキレのホリエモンが本気で未来を予測します。

ロケットや宇宙ビジネス、オンラインサロン、SNS炎上などで未だに話題に事欠かないホリエモン・・・その鋭い切り口には魅了されます。

ホリエモンさんの持つ情報網、ネットワークを駆使しての未来予測・・・読み応えのある一冊です。

 

目次

Chapter1 AI シンギュラリテイ到来。恐れるのか、それとも楽しむのか?

Chapter2 お金、経済 史上空前の人口減、少子高齢化。あなたが今やるべきことは?

Chapter3 仕事・暮らし あらゆる局面でパラダイムシフトが起きる。本質を見抜け

Chapter4 産業 スケールするもの、縮小するもの、その明暗を読み解け

Chapter5 テクノロジー すべての常識か覆される。未来は希望と興奮に満ちている

 

未来のことは誰にも分かりません・・・でも、ある意味、預言を実現させるホリエモン・・・彼の夢実現に向けて既に動いていると思います。

読んで損のない実利的な一冊です。

 

ラインを引いたところを一部紹介させていただきます。

 

AI あなたの「個性」が増殖する

AIが、子どもと老人を支える

残念だが、凶悪犯罪は増える

街中で予知型AIが目を光らせる

 

円安は続き、円安が起爆剤になる

年金は絶対に破綻しない

銀行が見境いのない営業を始める

経済の神さまはトイレに住む

日本は外資で復活する

沖縄はハワイになれる

タイパ格差が広がる

マッチングアプリ婚が王道になる

全国の3万の橋が一気に崩れる

昆虫食に未来はない

魚介類はどれも贅沢品になる

日本のフルーツの圧倒的ポテンシャル

 

スタートアップに人が流れる

自動車界の日本包囲網が加速する

トヨタは落ちるべくして落ちる

ジャパニーズコンテンツが韓流に勝つ

廃れるメタバース

宇宙開発での日本のおいしいポジション

健康寿命がさらに延びる

 

今回のホリエモンさんの新刊。

予想に反して、未来はかなりポジティブだと著者は語りかけます。

ホリエモンさんもお齢を取り、少しマイルド、コンサバティブになったんでしょうか?(笑)

日本のオールド経済界、財界、アンシャンレジームにムラカミさんとともに一石を投じたホリエモン。

日本の資本主義を確実に変えたと思います。

投資家として、ご意見番として、日本のためにテーゼ、アンチテーゼを投げ続けていただきたいホリエモンさんです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国から狙うEV新王者 BYD徹底解剖 日経ビジネス誌の特集・・・トヨタが抜き去られる日?

2023年08月15日 | 本と雑誌

CASE(繋がる、自動運転、シェア、EV)と言われて、もう数年経ちますが、日本国内では遅々として進んでいないように思います。

EVに充電するための電気ステーションも普及していませんし、EV時代の販売台数が伸びていません。

日経ビジネス誌2023.8.14号の特集は「中国から狙うEV新王者 BYD徹底解剖」。

中国を代表するEVメーカーです。

Contents

Part1 浸食される日系メーカーの牙城 新型EV、アジアを席巻 テスラも射程圏内に

Part2 新技術育む「垂直統合」 人材、スピードも

Part3 伸びる中国デザイナー 自動運転に弱点あり

Part4 次なる行っては「高級」見えない米国戦略

 

BYDの創業者は貧しい農村出身の王伝福さん。

10代で両親を亡くしますが、兄の支援もあり中南大学冶金学部、北京有色金属研究所で修士を取った苦労人です。

ハングリー精神、アニマルスピリットを持って1993年にBYDを創業。

「投資の神さま」投資家ウォーレン・バフェットから投資を受けたり、トヨタとEV共同開発するなど話題性も抜群です。

「BYD」は、Build your Dreamsの略・・・「あなたの夢を作る」という想いが込められています。

記事によるとタイでは、既に1/3のEVがBYD製とのこと。

世界でも、米国テスラと肩を並べてシェアを拡大、増加させています。

恐るべしBYDです。

 

30年前、中国製や韓国製の白物家電を買うとは思っていませんでした。

半導体だって、スマホだってアジア製というだけで???でした。

いつか来た道・・・。

EVの世界でも、いつ何が起こるか誰にも分かりません。

日本の基幹産業でもあるトヨタ、ニッサン、ホンダ・・・EVに乗り遅れると、あとは転落の道しかないように思います。

がんばれ!ニッポン


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界はなぜ地獄になるのか 橘玲さんの新刊新書・・・誰もが自由に生きられる社会は、こんなにも不自由だ

2023年08月08日 | 本と雑誌

大好きな橘玲さんの新刊新書が出ました。

世の中を一刀両断する橘さん・・・言ってはいけないことを、あえて言う!痛快な橘ワールドです。

世界はなぜ地獄になるのか

橘玲著 小学館新書 980円+税

 

同書の帯には、次のようなコピーが載っています。

社会正義はめんどくさい。

キャンセルカルチャーという「大衆の狂気」を生き延びる

誰もが自由に生きられる社会は、こんなにも不自由だ。

文化全体にしかけられた地雷

 

何を言っても怒られる、何かすると袋叩きにあう・・・SNSやインターネットの普及は今まで考えられなかった状況を産み出しています。

どこに地雷が埋まっているか分からない社会になってしまいました。

著者によると「社会正義(ソーシャル・ジャスティス)」の運動は、キャンセルカルチャーという異形のものへ変貌していき、今日もSNSでは罵詈雑言の欧州が続いていると指摘します。

政治、経済、社会から個人まで、よってたかってボコボコにするキャンセルカルチャー。

世の中は、「何だかなあ?」という社会になっています。

 

目次

Part1 小山田圭吾炎上事件

Part2 ポリコレと言葉づかい

Part3 会田誠キャンセル騒動

Part4 評判格差社会のステイタスゲーム

Part5 社会正義の奇妙な理論

Part6 「大衆の狂気」を生き延びる

 

差別や偏見・・・あってはならないことです。

同書でも、黒人、LGBTQなどを取り上げ、欧米での動きを丁寧に解説していきます。

夏休みに、ゆっくりと読みたい一冊です。

著者は、リベラルを「自分らしく生きたい」という価値観と定義しています。

また、「リベラル化が生み出した問題を、リベラルが解決することは出来ない」とも指摘します。

そのうえで著者は4つの視点を提供します。

1 リベラル化によって、格差が拡大する

2 リベラル化によって、社会がより複雑になる

3 リベラル化によって、わたしたちは孤独になる

4 リベラル化によって、「自分らしさ(アイデンティティ)」が衝突する

人類が理想としたリベラルな社会・・・。

結構、大変な世界です。

実存主義の哲学者サルトルの言葉を思い出します。

人間は、自由の刑に処せられている


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本株、最後の挑戦 4万円を突破せよ 日経ビジネス誌の特集・・・ニッポンが再び「陽の出づる国」になるために

2023年08月07日 | 本と雑誌

日経平均株価が高騰しています。

今年5月には3万円を突破、6月には33年ぶりにバブル期以来の高値をつけました。

「投資の神様」と言われるウォーレン・バフェットさんが日本の総合商社の株を買ったあたりから、潮目が変わり海外の投資家が日本の株式を買い始めたように思います。

日経ビジネス誌2023.8.7号の特集は「日本株、最後の挑戦 4万円を突破せよ」。

変り始めた日本企業、株式市場について丁寧な取材をしています。

Contents

Part1 あらゆる株主が物を言う 緊張が生む企業価値向上

Part2 企業統治、モデルも一変 実は増えている革新企業

Part3 投資家、企業、株式市場・・・三位一体で回り始めた市場改革の歯車

「失われた30年」。

先進国では、日本だけが蚊帳の外でした。

この間、米国S&P500の株価指数は12倍、英国FTSE100の株価指数は3倍となりました。

30年前に米国S&P500関連の投資信託に100万円投資していれば1200万円になったということです。

ただ、この間、日本の企業も強くなってきました。

内部留保を増やし、黒字でもリストラし、先行投資を積み重ねてきました。

ポテンシャルはあるのだと思っています。

 

日経ビジネス誌もかなりポジィティブで強気です。

4万円という数字をあげています。

個人的には、ちょっと難しいかなあと考えています。

米国経済の先行き不透明感、中国のバブル経済の崩壊、欧州の景気停滞、さらにはウクライナ問題や台湾海峡問題など国際情勢は千変万化している状態です。

 

日本国内も少子高齢化による人口減少、機能しない政治、国際競争力の低下、イノベーションが起きない土壌・・・課題が山積しています。

ただ、日本人の持つ強み・・・勤勉さ、真面目、研究好き、改善力、働く高齢者は世界トップレベルです。

再び「陽の出づる国」になるチャンスはあることを信じています。

がんばろう!ニッポン


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホテル乱戦 攻める外資、訪日客争奪の内幕・・・日経ビジネス誌の特集 ホテルのプロフェッショナル人材、人的資本をどう構築するかの勝負です

2023年07月31日 | 本と雑誌

インバウンドの観光客が、あちらこちらで見られるようになりました。

どうやら、欧米やアジアからの観光客は、コロナ前に戻ったようです。

今週の日経ビジネス誌2023.7.31号の特集「ホテル乱戦 攻める外資、訪日客争奪の内幕」。

コロナでダウンサイジングした国内ホテルに対して、外資系のホテルが攻め込みシェアを拡大していることを伝えています。

大阪駅周辺のホテル戦争を丁寧に取材しています。

CONTENTS

PART1 外資系、業界を席巻 コロナで主役交代

PART2 外資系大増殖の舞台裏 不動産大手が後ろ盾 ホテルは再開発の顔

PART3 巻き返しを図る国内勢 運営特化で個性磨く 新興が起こす下剋上

PART4 人手不足が最大の壁 日本流・働き方改革を

 

面白かったのが、世界4大ホテルチェーンの日本代表インタビュー。

世界4大ホテルチェーンとは、米マリオット、米ヒルトン、英インターコンチ、米ハイアット。

各社とも、訪日客の中でも富裕層を取り組むための戦略を展開しているようです。

日本勢のホテルの課題解決に向けて、「全産業に共通する」とした上で3つの視点を提言しています。

1.最先端技術を活用して省力化を徹底せよ

2.賃金や待遇の改善で新たな働き手を取り込め

3.日本流マルチタスクで生産性とやりがいアップ

この中には、「おもてなし」やホスピタリティといったニッポンのお家芸が入っていませんでした。

労働人口の減少というトレンドの中では、労働集約的、人海戦術的な「おもてなし」という戦略は取れなくなったんですね。

これからのホテル経営のカギとなるのは、ホテルマン、ホテルウーマンの処遇・・・人的資本をどう構築するかにかかっています。

やりがい、働き甲斐、エンゲージメント、心理的安全性・・・単なる人事労務施策ではない、働くことが楽しい「場」とすることが求められていると思います。

そして、教育・・・時代を先取りできるホテル・プロフェッショナル人材の育成が求められています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もうかるエシカル「共感消費」動かす12カ条 日経ビジネス誌の特集・・・若い人たちを中心にエシカル消費が増えています

2023年07月25日 | 本と雑誌

最近、若い人たちを中心にエシカル消費が増えている感じがします。

「エシカル」・・・倫理的、道徳的に正しい、サステナブルという意味合いです。

年長組が価格に着目して購買するのに対し、若い人たちは物語や意味、持続可能性、環境といった価値軸で購買行動をとる人が多いとのこと。

若い人の方が、いろいろと考えているんですね。

日経ビジネス誌2023.7.24号の特集は「もうかるエシカル「共感消費」動かす12カ条」。

SDGsやESGといった持続可能性というコンセプトが薄れてきた昨今、いいテーマを取り上げたと思います。

「捨てない」「出さない」「奪わない」・・・エシカルが儲かり始めた・・・エシカルでなければ消費者、生活者から見放されるということが起こり始めました。

 

Contents

Part1 捨てないエシカル 「ごみ」が生むヒット 生かす発想がカギ

Part2 出さないエシカル 脱炭素でも低コスト 発想転換が生む商機

Part3 奪わないエシカル 人権や生態系に配慮 消費者が選ぶ値上げ

Part4 マネーもエシカル 社会貢献にも収益性 成長力見極める金融

「共感消費」動かす12カ条

自社の経営について、12の視点で見直すと新しい切り口が生まれると思います。

 

捨てないエシカル

1条 より価値の高い商品に作り変える・・・付加価値の高い商品は高くても売れます

2条 物語や世界観を込めて共感を生む・・・大きなストーリーを掲げる

3条 世界的な環境問題に正面から切り込む・・・宇宙船地球号の乗組員としてのミッションを果たす

出さないエシカル

4条 独自の技術やデータを磨いて競争力に・・・テクノロジー、DXで勝負!

5条 大企業が見落としているニーズを探る・・・ニッチは、ある!

6条 既存のカタチにこだわらず発想を転換する・・・創造性と独自性を尖らせる

奪わないエシカル

7条 価格転嫁、人権や環境対応を付加価値に・・・正義は勝つ!

8条 先行する外資系企業の需要をとらえる・・・はじめは真似っこ

9条 意識の高い若年層にアプローチする・・・感性の鋭いZ世代にファンになってもらう

マネーもエシカル

10条 社会貢献の技術、収益貢献も重要・・・世のため、人のため!

11条 持続可能性融資、成長目的を明確に・・・サステナブル!

12条 エシカルで価値向上、調達も有利に・・・清く、正しく!

 

最近では企業の株価にも、環境やソーシャル、サステナビリティといった要素が反映しているように思います。

ESG投資と言われる地球に優しい企業への投資も増加傾向です。

まさに「推し活」ですね。

 

アウトドアショップの大手・パタゴニア。

ゆったりとした自然派な店内には、こんな看板ボードが掲げられています。

「必要ないモノは買わないで」

「新品よりも、ずっといい」

若い人たちがパタゴニア「推し」する理由が分かります。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完全版 ローマ人への質問 塩野七生さんの新刊・・・ローマに対する20の質問に古代ローマ人が答えるというQ&A

2023年07月19日 | 本と雑誌

塩野七生さんの新刊「完全版 ローマ人への質問」。

楽しく読みました。

86歳に著者。

大学卒業後イタリアに遊学・・・なんと45年もイタリアを中心に作家生活を送られています。

ローマ史については、元祖ギボンさんもビックリの博覧強記の塩野七生さん。

本当に凄い方です。

 

完全版 ローマ人への質問

塩野七生著  文春新書  850円+税

 

今回の新刊は、古代ローマ人に対する20の質問に古代ローマ人が答えるというQ&A方式を取っています。

塩野さんにしては、とてもやさしい文体ですので一気に読めます。

 

Q.富の格差について

Q.古代のローマ人と現代の日本人の共通点について

Q.パンとサーカスとは何であったのか

Q.自由について

Q.女について

Q.なぜローマは滅亡したのか・・・・・・

先輩のギリシャを敬い、他民族や他の宗教をもローマ帝国に巻き込む・・・。

今で言うダイバーシティやインクルージョンが大帝国を長い間存続させたと著者は語ります。

でも、いつかは終焉を迎える・・・。

その理由も同書に書かれています。

初めて知る史実もたくさんあり、たいへん勉強になりました。

無味乾燥な世界史の教科書を読む前に塩野さんの著書を読めば、歴史との向かい合い方が全く変わると思います。

とっても素敵なお薦めの一冊です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

知財経営ランキング 特許で攻める村田製作所 日経ビジネス誌の特集・・・目指せ!知財立国ジャパン

2023年07月16日 | 本と雑誌

日本の国際競争力の低下・・・実に切実な問題です。

米国、中国に大きく引き離され、国内では少子高齢化が加速・・・ちょっと明るい未来が見えません。

かって知財大国だった日本も、今では???の状態です。

企業価値に占める無形資産の比率は米国で9割なのに対して、日本企業は3割・・・。

最近、巷では人的資本経営が叫ばれていますが、それより先に知的財産、IP立社を目指すことの方が重要だと考えています。

今週号の日経ビジネス誌2023.7.17号の特集は「知財経営ランキング 特許で攻める村田製作所」。

日本企業の知財戦略を丁寧に取材した特集記事になっています。

Contents

Part1 見えない価値で探るイノベーション企業群

Part2 首位・村田製作所 知財で未来を創る・・・技術トレンドを読みM&Aの成功導く

Part3 逆風を乗り越える攻めの特許戦略

Part4 スタートアップ、高速成長の裏に知財あり

Part5 求められる情報開示 知財を経営の本丸に

 

この特集記事では、特許価値成長ランキングが掲載されています。

トップ10を紹介させていただきます。

10位 クラレ

9位 デンカ

8位 ダイキン

7位 ファナック

6位 京セラ

5位 AGC

4位 日東電工

3位 東京エレクトロン

2位 日本たばこ

1位 村田製作所

トップの村田製作所は、過去、米国企業との特許裁判に敗れ多額の損害賠償金を支払ったという屈辱がありました。

それを教訓として、全社特許戦略を再構築し、未来に向けた経営に舵を切りました。

AGCや東洋紡などの事例も紹介されています。

 

日本の技術力は、まだまだ捨てたものではありません。

知財、IPのチカラで、日本企業を復活させることが、日本の経営者に課せられたミッションだと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする