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能率技師のメモ帳 経済産業大臣ぬ登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方 山本康正さんの新刊 人工知能の萌芽・・・これから世界は大きく変わっていくと思います

2023年07月12日 | 本と雑誌

今年最大の話題は、ChatGPTのリリースといっても決して過言ではありません。

生成AIと呼ばれるChatGPTは、文書作成、要約、ブレスト、企画書づくり、プログラミング、業務効率化までやってくれる万能選手。

インターネットの登場やスマホの登場に匹敵するくらいのインパクトがあります。

アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方

山本康正著  PHPビジネス新書  850円+税

 

著者は、ビジネス、日本と米国、テクノロジーに精通したビジネスパースン。

新刊には必ず目を通すようにしています。

現在は、京大MBAの客員准教授も兼務されています。

 

同書では、ChatGPTがビッグテックと呼ばれるGAFAMなどの米国企業に与える影響、日本の企業へのインパクト、個人への影響などについて分析をしています。

誤りやミスも多く、まだまだ完璧ではないChatGPTですが、無視することはビジネスからの脱落すると喝破します。

個人的にもChatGPTで遊んでいますが、まだまだ完成度は低く、プロンプトに工夫を凝らさないと希望する答えが出てきません。

 

目次

第1章 ChatGPTの衝撃

第2章 なぜ今、生成AIが登場したのか

第3章 アフターChatGPTのビジネス

第4章 日本企業は「アフターChatGPT」をどう生きればいいのか

 

同書では、米国のテクノロジーの歴史からGAFAMやスタートアップの動き、生成AIの現状などが丁寧に解説されています。

ChatGPTをリリースしたオープンAI社は、当初、非営利組織でスタートし、それに魅力を感じたグーグルの社員が転職してきたということも初めて知りました。

インターネットの普及と重ね合わせると、ChatGPTの今後が見えてきます。

 

同書のポイントは、次の点です。

 

クリエイター、デザイナー、ライター、イラストレーターなどのクリエイティブな仕事でも生成AIを活用しないと不利な戦いを強いられる。

 

士業、法務の仕事もAIが代替する。

 

AIに仕事を奪われないためには、AIを使いこなすこと。

 

あらゆる仕事のベースに生成AIが組み込まれる。

 

「うまくサボれる人」に価値が出てくる。

 

生成AIは間違いも多い副操縦士、生成AIを使いこなす「機長」になろう。

 

最終チェックは、人間の役割。

AIの世界では、日本は周回遅れ。

でも、コンテンツや日本語文化圏、「遊び」のニッチでは勝算はあると著者は語ります。

人工知能の萌芽・・・これから世界は大きく変わっていくと思います。

恐れず前に向かって歩いていきたいものですね。


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戦場のDX 防衛産業をアップデートせよ 日経ビジネスの特集・・・でも、もう絶対に戦争や核は御免です!

2023年07月10日 | 本と雑誌

ウクライナの戦争が始まり500日。

落としどころの見えないロシアの侵略戦争・・・本当に胸が痛みます。

今週の日経ビジネス誌2023.7.10号の特集は「戦場のDX 防衛産業をアップデートせよ」。

政府も5年間で防衛費を43兆円とすると発表しました。

台湾海峡、朝鮮半島、米中対立・・・日本を取り巻く環境もキナ臭くなってきました。

先の大戦の悲惨さ・・・脳裏をよぎります。

 

Contents

プロローグ ドローン利用の巧拙が戦局を変える

Part1 国ぐるみサイバー攻撃 先回りの防衛策を急げ

Part2 AI、2次電池、無線通信・・・再定義される防衛産業 あなたの仕事が役立つ日

Part3 DXが導く未来の戦争 ロボット兵士がやってくる 殺人マシンは人道兵器か

エピローグ リスク踏まえ抑止議論のリードを

 

ウクライナの戦争は、従来の砲撃、地上部隊の投入という戦い方と大きく変わっています。

情報収集や爆撃のためのドローン投入。

SNSによる情報戦。

サイバー攻撃。

AI投入。

最新のテクノロジーを使ったデジタル戦争の様相を呈しています。

 

もう戦争は御免ですが、国防なくして、国民の命と財産を守ることができません。

あまり触れたくない戦争話ですが、現実を直視しなければならないと思います。

今回の特集では、ウクライナの戦争のさらに先を読み、未来の戦争について解説していきます。

リチウムイオン電池や有機正極2次電池、水中ロボット、無線通信、デジタル技術・・・今まで戦争とはあまり関係ないと思われていたことが戦力になるとのこと。

従来のような戦車の数、軍艦の数、兵力数などよりも、ソフトパワーが勝敗を決めると指摘しています。

さらには、戦場ではLAWSと呼ばれる「自律型致死兵器システム」、ロボット同士が戦うというカタチになるようです。

まるでビデオゲームで対戦するように、お互いディスプレイの前でマウスを動かして戦争するということになるのでしょうか。

これでは、何のために戦争をしているのか分かりません。

 

これから、防衛産業や軍需産業は株価も上がり企業価値も高まってくることでしょう。

政府は兵器の輸出なども検討しているようです。

いつか来た道を再び歩もうとしているのではないでしょうか?

 

でも、もう戦争や核は、絶対に御免です。

日本国は、サイバー、テクノロジー、ロボット、AI、デジタル、ドローンなどの最先端技術でハリネズミのような国防体制、専守防衛体制を作り上げることが出来ると思います。

平和外交とともに民主主義陣営との連携で難局を乗り切っていかなければなりません。


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なぜヒトだけ老いるのか 小林武彦さんの新刊・・・「老いの意味」を知ることは「生きる意味」を知ることだった

2023年07月03日 | 本と雑誌

ベストセラーになった「生物はなぜ死ぬのか」の続巻が刊行されました。

著者の小林武彦さんは生物学者、東大教授。

生物学の視点から「老いる」こと、「死ぬ」ことを分かりやすく解説していきます。

生物学の難しい専門用語は使わず、学者ぶった文体もなく、とても面白く読むことができる一冊です。

なぜヒトだけ老いるのか

小林武彦著  講談社現代新書  990円

 

前著では、「死は進化のために必要である」という生物学的な死生観を打ち出しました。

今回の新刊では、「人間以外の生物は、老いずに死ぬ」ことを解説していきます。

ちょっとビックリ。

そういえば、サケだって、ゾウだって、野生の動物には、老後、余生といったものはありません。

著者は、「ヒトは、人生の40%が老後である」と喝破します。

 

目次

第1章 そもそも生物はなぜ死ぬのか

第2章 ヒト以外の生物は老いずに死ぬ

第3章 老化はどうやって起こるのか

第4章 なぜヒトは老いるようになったのか

第5章 そもそもなぜシニアが必要か

第6章 「老い」を老いずに生きる

第7章 人は最後に老年的超越を目指す

 

同書によると、動物の中で唯一「老後」を持つ人間は、太古以来、ずっと集団生活をしてきたヒト、社会的動物として生き延びてきた人間に起因していると言います。

集団を維持、仲間割れのないように調整できる長老というポジショニングが「老後」の立ち位置。

スターウォーズのヨーダのような立ち位置が求められていると言います。

 

著者は生物学者らしく単純明快に斬っていきます。

 

なぜヒトだけが老いるのか?

・・・それは死を意識し公共を意識するため

死は何のためにあるのか?

・・・それは進化のため。

そして、最終章では、「老年的超越」というコンセプトを打ち出していきます。

マズローの欲求5段階説の自己実現の欲求のようですね。

 

著者の説く「老いの死生観」

1 元気な時は本能のおもむくままにやりたいことをやる(公序良俗に反しない範囲で)

2 老いを感じ始めたら、すこしずつ中心を自分から周りに広げる

3 シニアになり、無理のない範囲で公共に尽くす(選手兼コーチ)

4 最後は皆に惜しまれ天寿をまっとうしてピンピンコロリと死んでいく

 

同書では、子育てを支援する「おばあちゃん仮説」、「おじいちゃん仮説」も登場。

老人の居場所のあることの大切さを指摘します。

 

同書の結論は、「シニアの定義」だと思います。

著者によると、シニアとは、「知識や経験豊富で、教育熱心で、私欲が少なく全体の調整役としてバランスよく振舞える人」。

徳のある人

若い人が頼れる、いいおばあちゃん、いいおじいちゃんになれれば良いとまとめます。

確かにそのとおりだと思います。

「老害」などは絶対に×。

スターウォーズのヨーダのように若者をバックアップできる明るい爺さんになりたいものです(笑)。

老後の悲惨さを説く本が多い中、逆に老後が楽しくなるコンセプトが詰め込まれた同書。

老後が楽しくなりそうな一冊です。


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人間は自由の刑に処せられている・・・実存主義を一言でとらえた哲学者サルトルの言葉「実存は本質に先立つ」

2023年06月30日 | 本と雑誌

大学生の時に影響を受けたサルトル。

今や哲学の世界では古臭くなっている実存主義ですが、今でもサルトルやキルケゴール、ハイデカーの主張した実存主義のコンセプトは大好きです。

ジャンポール・サルトル(1905~1980)の最も大切にしたのは、自由。

「存在と無」「実存主義とは何か?」という著作はとても難解。

哲学の教授や入門書なしでは、なかなか理解できない代物です。

しかしながら、彼の主張である行動主義、社会参加(アンガーシュマン)は、当時閉塞感のあった欧州の若者たち、世界の若者たちに大きな影響を与えました。

アンガージュマンとは、英語で言うとengagement・・・社会に関わっていこうというスローガンです。

彼の著作の中でエピソードとして取り上げられているフランスの若者の話。

フランス解放のために自由フランス軍に参画してアフリカに行くか?それとも母親の介護をするか?

自由であるがゆえの難問です。

人間は自由の刑に処せられている」と彼は言いました。

 

実存主義を一言でとらえた彼の言葉・・・「実存は本質に先立つ」。

今を生きるということでしょうか?

 

サルトルはノーベル文学賞の授与を拒否したり、妻ボーヴォワールとの契約結婚、別居生活、自由恋愛など、いかにもフランス人らしい生き方を通しました。

自由であるがゆえの不自由・・・人生はなかなか不条理なものです。

そんな中、サルトルの打ち出したコンセプトは、今でも勇気を与えてくれます。


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2040年の仕事図鑑 AI時代、稼ぐのは誰?日経ビジネスの特集記事 競合が多くても大きな池(市場)で釣りをすべきだ

2023年06月25日 | 本と雑誌

生成AIのChatGPTの脅威的な拡大でAI時代が到来しました。

AI(人工知能)が仕事を奪うとか、シンギュラリティが到来するとか、いろいろな予言が流布されています。

しかしながら、現時点での通説は、人間はAIを活用して能力を拡張していけるというものです。

 

今週号の日経ビシネス誌2023.6.23号の特集は、「2040年の仕事図鑑 AI時代、稼ぐのは誰?」。

現在、中学生が働き盛りになる頃、一体どんな職業、仕事が花形になるのかを予測しています。

楽しく読むことが出来る今週号です。

Contents

Part1 子どもたちの未来はここに 稼げる職業16選 社会課題と向き合う

Part2 「働く意味」問い直し AIは脅威ではなく仲間に

Part3 教育は未来の先取り 「つまらぬ理科」払拭

 

まずは、AIに奪われる仕事

ソフトウェアエンジニア、プログラマー

量産型のイラストレーター、ライター、翻訳家、通訳

専門系ホワイトカラー・・・法務、会計など

ホワイトカラー補助 秘書、リサーチャーなど

現在花形のSEやコンピュータ技術者、ライターや弁護士、会計士・・・AIに肩代わりされる仕事とはちょっと意外でした。

 

AIで生まれる仕事

最先端のAIを開発、追求する研究者

ビジネス現場に応用する企画、エンジニア

AIを保守、管理するエンジニア、法務

AIができない想像力に特化する専門職、ゼネラリスト

 

AIの普及で、定型事務を回すようなホワイトカラーは一掃されそうです。

普及したモバイルワークやオンラインなどにより従来のような広大な事務所空間も不要になり、AIを活用できる専門職たちが花形職業になっていくと思います。

 

この特集のPart1では「子どもたちの未来はここに 稼げる職業16選」と題し、2040年の花形職業をガイドしています。

今はない職業もあります。

16の職業です。

 

1 ディープテック起業家・・・技術の実用化、スタートアップ

2 食糧クリエーター

3 データアナリスト

4 AIトレーナー 個人向け、会社向け

5 リモートパイロット ドローンや建機の自動運転

6 ソーシャルデザイナー 社会課題の解決

7 バーチャルタレントプロデューサー バーチャルキャラ演出

8 VR空間演出家

9 遺伝カウンセラー

10 海洋都市プランナー

11 サイエンスコミュニケーター

12 埋め込み機器施術士

13 感染症予報士

14 漁業レンジャー

15 介護ロボ設計者

16 水の守人

 

中には???の職業もあり、ちょっと胡散臭い仕事もありますが、AI、環境、ソーシャル、食料、医療、介護といった分野が成長していくということなのでしょう。

ということは、こどもたちの教育は今までとは異なるものになるということでしょう。

従来のようなホワイトカラーを養成するためのペーパーテストに強い偏差値向上のための机にへばりつかせる教育から、創造性や独創性、ホスピタリティ、マネジメントなどAIに出来ない能力、スキルを獲得するものになると思います。

この特集では、 広尾学園医療・サイエンスコース、神山高専、開成高校が取り組んでいる「これからの時代に生きてくる教育」について紹介しています。

 

この特集の最後に起業家の太田一樹さん(米国・トレジャーデータCEO)のコメントが紹介されています。

人は自分がやりたくないことにお金を払ってくれる。人生は確率論。競合が多くても大きな池(市場)で釣りをすべきだ。

本当にそのとおりだと思います。

GAFAMだっていつまでもつかは分かりません・・・日本の未来を担う若人たちに期待するばかりです。


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サイゼリヤ おいしいからうれているのではない 売れているのがおいしい料理だ・・・サイゼリヤ創業者の書いた一冊

2023年06月22日 | 本と雑誌

個人的に、サイゼリヤが大好きです。

イタリア料理が好きで、地元のオーナーシェフのお店を何店舗かには行っていますが、それでもサイゼリヤに行くとなぜか落ち着きます(笑)。

学生時代、千葉県で創業したサイゼリヤは、今や全国、いや世界で1500店舗を展開する大きなチェーンになっています。

ちなみに「サイゼリヤ」という店名はイタリア語でクチナシの花。

幸せを運んでくる、喜びを運んでくるという花言葉があるそうです。

サイゼリヤ おいしいからうれているのではない 売れているのがおいしい料理だ

正垣泰彦著  日経ビジネス文庫  750円+税

 

著者は、サイゼリヤ創業者の正垣泰彦さん。

理系大学を卒業されているということもあり、飲食の世界に数字やロジックを持ち込んでいます。

客数やROA、ROI、人時生産性などサイエンスの思想が屋台骨を支えています。

伝説の経営コンサルタント渥美俊一さんの主催したペガサスクラブでは、ニトリの創業者と机を並べて経営の勉強をされていたそうです。

 

目次

第1章 客数増がすべて お客様本位のものの見方とは

第2章 十分な利益を確保するには 

第3章 リーダーと組織の在り方 

第4章 逆境を乗り越える 

第5章 ずっと繁盛する店になるために 

著者は、創業時に客同士の喧嘩でストーブがひっくり返り店舗が全焼、母の助言「同じ場所で店をやりなさい」で再開したもののお客さんが来ない・・・様々な壁にぶち当たっています。

困難を乗り越えながら、著者は様々な学びを手にしていきます。

「お客様本位のものの見方」

「大切なのは儲かる仕組みづくり」

「人が頑張れるのは誰かの役に立つからだ」

「苦しい時こそチャンスである」

「理念と目標と組織づくり」

浮き沈みの激しい飲食業界。

でも、原理原則であるお客様の目線に立って日々地道な努力をしていけば明日があると著者は言います。

本当に易しい言葉で語りかけるように展開していく同書。

飲食店を経営されている方、これから開業しようとする人にぜひ読んでいただきたい一冊です。


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AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方・・・伊藤穣一さんの新刊・・・ChatGPTで世界は確実に変わります

2023年06月21日 | 本と雑誌

伊藤穣一さんの新刊。

今年一番の話題、ChatGPTのリリースにより、現実のものとなった生成AI。

対話型AIとも呼ばれています。

インターネットやiPhoneに並ぶくらいの世の中にあたえるインパクトがあると言われています。

LLM(大規模言語モデル)を実現したChatGPT・・・このLLMには巨額の資金が必要と言われています。

AI DRIVEN AIで進化する人類の働き方

伊藤穣一著  SBクリエイティブ刊  1600円+税

 

伊藤穣一さんは、MITマサチューセッツ工科大学メディアラボ所長から千葉工業大学変革センター長へと転身されているAI、ITのスペシャリストです。

 

目次

序章 AI DRIVENで生まれている世界のメガトレンド

第1章 仕事 僕たちの役割は「DJ的」になる

第2章 学び方 必要な学びをそれぞれが選択するようになる

第3章 イノベーション 創造は「ゼロからイチ」ではなくなる

第4章 リーダーシップ 「人間を見る力」が問われる時代になる

第5章 新時代をサバイブするためのAIリテラシー

 

同書によると最新の4でも完璧ではないが、仕事をゼロからスタートする時代は終わり、ChatGPTを活用して「たたき台」を作り、それを専門家としての人間がチェックするという時代になったと指摘します。

定型業務や文書業務は1000分の1になると言います。

文書だけではなく、画像やデザインも創り出せるAI・・・すごい時代になったものです。

同書では、これからの世の中は、DAOと呼ばれる分散型自律組織が世界中に出来、資本主義社会の申し子の「会社」に変るコミュニティが誕生するとしています。

このDA0は、生成AIとの相性が良く、世のため人のためになる新たな動きが明日を作ります。

ChatGPTは、旧版の3.5であれば無料、最新の4は月20ドルだそうです。

使い方のポイントは、ChatGPTに入力するプロンプトと呼ばれる指示。

「誰になってほしいかを明示する」「盛り込む情報量」などコツがあります。

 

ChatGPTを使いこなすスキルは、これからの時代、必須となると思います。

ぜひ読んでいただきたい伊藤穣一さんの新刊本です。


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不屈のブリヂストン 難路に挑む石橋改革・・・日経ビジネスの特集 どん底から這い上がった石橋流経営3カ条

2023年06月20日 | 本と雑誌

日本にもすごい経営者がいるものです。

タイヤメーカー最大手のブリヂストン・・・2020年に69年ぶりの最終赤字に陥りました。

それを血のにじむ構造改革を断行。

2021年12月期には過去最高益、2022年12月期は売上収益4兆円台に乗せました。

それを牽引したのが、最高経営責任者の石橋秀一CEO。

日経ビジネス誌2023.6.19号では、石橋CEOが推し進めた大改革が特集されています。

不屈のブリヂストン 難路に挑む石橋改革

ちなみに創業家の石橋家とは関係ないそうです。

石橋CEOは文系で、決してエリートではない現場からのたたき上げ人材・・・ニッポンのものつくりスピリットを忘れていない守護神です。

 

Contents

Part1 怒涛の石橋改革 修羅場が育てたトップ 3年で拠点4割減の衝撃

Part2 V字改革の現場に潜入 米国で根付く日本流

Part3 EV、自動運転への答え 半端ない軽さと耐摩耗

Part4 顧客とともに分かち合う空港、鉱山で新たな金脈

石橋秀一CEOインタビュー 第3の創業「ブリヂストン3.0」 「逃げない」が信頼に 改革スピード3倍速

 

わずか3年で、どん底のブリヂストンをV字回復させた石橋CEO。

グローバルで160拠点の4割減、1万人の人員整理を断行しました。

ジャック・ウエルチばりの経営手腕です。

単にコストダウンで切り捨てするのではなく、現場に寄り添い、先のビジョン、グランドデザインを提示しながらスピード感を持って実行する・・・鬼気せまるイノベーションだと思います。

 

石橋流経営3カ条

1 過去の課題に正面から向き合い、先送りしない

2 実行と結果にこだわる

3 将来への布石を打つ

石橋CEOのインタビューが掲載されています。

「ブリヂストンが大好き」「逃げない」「制度を変えて、魂も入れる」・・・。

危機的状況にあるのに口先だけでトップに君臨し、指示だけ出して自分は何もしない・・・。

そんな経営者が多い日本で、石橋CEOのような存在は希少です。

日本的経営が賞味期限を迎えていると言われていますが、まだまだサムライがいることを信じたい昨今です。


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認知症に克つ 脳から生まれる新市場 日経ビジネス誌の特集・・・65歳以上の約2割が認知症になるというショッキングな事実

2023年06月12日 | 本と雑誌

今週号の日経ビジネス誌は、まるで「日経ヘルス」です(笑)。

長年、日経ビジネスを購読していますが、健康がらみが特集になるのは初めてだと思います。

日経ビジネス誌2023.6.12号の特集は「認知症に克つ 脳から生まれる新市場」。

はるか遠くのような気がする「認知症」にスポットを当てています。

 

冒頭には、46歳で若年性の認知症になったビジネスパースンのお話・・・ショッキングな内容でした。

高齢化に伴い65歳以上の約2割、675万人が認知症になるという予測もあります。

 

Contents

Part1 誰もが当事者に 認知症離職を防げ

Part2 新薬に世界が注目 診断薬市場にも動き

Part3 早期の発見・改善へ ヘルステック総動員

Part4 多様性の一環へ 企業に出来ることは

 

同誌では、この認知症について大きなビジネスチャンスになるのではないかと予測しています。

巨大な認知症市場の誕生です。

すでにエーザイやロシュ、イライリリーなどが新薬の開発を進めています。

政府も認知症基本法案の成立に向けて動いているようです。

超高齢社会に突入した日本・・・認知症の増加は、経済や労働、社会保険、医療費などに大きな影響を与えます。

この特集の付録には、日経グッディが認知症の簡易診断と認知症予防のお手軽体操が載っています。

身体のケアも大切ですが、脳のケアも重要です。

加齢とともに認知症のリスクが高まります。

日経ビジネス誌の今週号、ぜひお目通しください。


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争奪アジア人材 選ばれない安い日本 日経ビジネスの特集・・・今後は日本が東南アジアに目線を合わせて積極的に学んでいくべき段階に入っています

2023年06月06日 | 本と雑誌

高齢化社会から高齢社会に突入した日本。

いっぽうのアジア諸国は、若さ、勢い、ノリ・・・パワーとエネルギーに溢れています・・・戦後の高度成長期の日本のようです。

 

少子高齢化の流れの止まらない日本。

特に東南アジアの人たちの労働力なしに日本社会が立ち行かなくなる状況になってきています。

コンビニ、居酒屋、工場、介護施設では4割強が東南アジアから出稼ぎに来た人たちだそうです。

でも、「安い日本」・・・円安や賃金の停滞、国際競争力の低下などで、日本を避けて、韓国やオーストラリアに行くアジア人材が増加しています。

日経ビジネスの特集2023.6.5の特集は、「争奪アジア人材 選ばれない安い日本」。

現在の状況を丁寧にリポートしています。

 

Contents

Part1 賃金で求心力を失う日本 アジア人材確保の条件

Part2 安価な委託先から脱却 薄れる日本の存在感

Part3 牙城のタイでも大苦戦 日本企業の新たな相手

Part4 ローカル化実現のカギ 先行企業が導き出した解

 

数々の問題を抱える技能実習制度も改善の方向には向かっているようですが、まだまだ時間がかかりそうです。

また、移民政策も、そう簡単には実現するとは思えません。

この特集では、アジア進出で先行するグローバル企業に着目して、「ローカル化」こそが成功のポイントだとしています。

コマツ・・・採用から育成まで行い、人材確保。経営のローカル化に向けて給与は海外水準に

サトーHD・・・アジアの転職文化を受け入れる アルムナイ(卒業生)で転職後も関係継続

ユニチャーム・・・SNSを活用した採用へ。長く働く人を確保する取り組み

三井物産・・・日本本社に縛られない。世界中の人財を適材適所に配置してグローバル企業へ

 

肌感覚では、なかなか掴めないのですが、日本と東南アジアの差がどんどん縮まっているということなのでしょう。

停滞する日本、急成長する東南アジア・・・。

この特集の最後は、「今後は日本が東南アジアに目線を合わせて積極的に学んでいくべき段階にきている」と結んでいます。

グローバル、ダイバーシティ、インクルージョン・・・今度こそ本気度を高めていかなければならない日本です。


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