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能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

スタートアップとは何か 経済活性化への処方箋・・・起業家、アントレプレナーの輩出は元気のある経済社会には不可欠です

2024年06月25日 | 本と雑誌

以前、「ベンチャー」と呼ばれていた新規の起業は、現在では「スタートアップ」と呼ばれるようになりました。

戦後、4回目と言われる起業ブームの中で、会社を興すアントレプレナーが増えています。

そんな状況をアカデミックな立場から解説した新書が岩波書店から出版されました。

スタートアップとは何か 経済活性化への処方箋

加藤雅俊著  岩波新書  1120円+税

 

著者は、関西学院大学経済学部教授で、今まで15年間にわたりスタートアップについて研究されているそうです。

米国ではスタートアップ研究者の顔ぶれが次々と変わるのに対し、日本のスタートアップ研究者の顔ぶれはあまり変わらないと嘆かれています。

日本のスタートアップ企業数が少ないのも頷けます。

 

目次

第1部 スタートアップを知る

第2部 スタートアップの登場・成功を探る

第3部 日本のスタートアップを考える

 

同書では、スタートアップの光と影の解説から始まり、日本のスタートアップの状況についてアカデミックな解説を加えていきます。

日本政策金融公庫や経済センサスなどの統計資料を交えながら、分かりやすい口語体で説明が進んでいきます。

スタートアップの創業時に苦労したことは、「資金繰り」「販路開拓」「税務法務知識不足」がベスト3。

また、経営やマネジメントのノウハウがない「新規性の不利益」、経営資源が少ない「小規模性の不利益」という二重の不利益の中で、起業者は必死で働きます。

 

また、同書では、起業家の分類をしています。

機会追求型起業家 と 生計確立型起業家

革新型起業家 と 模倣的起業家

連続起業家

社会起業家

ライフスタイル起業家 と ハイブリッド起業家

起業家にもいろいろなタイプがいる・・・今までにない視点で興味深く読むことが出来ました。

 

同書で、驚いたのが、ユニコーン企業の数。

ユニコーン企業とは、起業して株式時価総額が10億ドルに達した企業群のことです。

米国402社、中国147社、インド36社、ドイツ20社・・・これに対して日本は、わずか5社。

元気のない日本経済を象徴しています。

経営者の学歴については、欧米では修士、Ph.Dなどの大学院レベルが多いのに対して、日本では学部卒が大半を占めています。研究者についても博士号ホルダーが圧倒的に少ないです。

 

少子高齢化、人口減少、円安進展、国際競争力の低下、物価高・・・。

日本の国力が低下トレンドにあります。

同書では、スタートアップによる経済活性化について明快な結論は出していませんが、起業家、アントレプレナーの輩出は元気のある社会には不可欠だと思います。

中小企業庁のデータによると、長年、廃業率が開業率を上回っていましたが、それが反転しつつあります。

それでも、起業して5年目には半分の企業が退出します。

起業して、順調に成長していく企業は5%程度ではないかと思います。

なかなか厳しい世界です。

現在、診断士として、3社のスタートアップ企業の支援しています。

次々現れてくる壁、壁、壁・・・。

資金繰り、販路開拓、労務管理、商品開発・・・。

ただ、知っていれば回避できることも多々あります。

伴走しながら、知恵と汗を出し、何とか乗り越えて行きたいと思います。


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文明人の生活作法・・・博覧強記の玉村豊男さんの世界の作法、エチケット、マナーの歴史 食卓の作法、つきあいの作法、装いの作法

2024年06月24日 | 本と雑誌

書棚の奥から一冊の本が出てきました。

奥付は、昭和59年。

若き日に買った一冊・・・。

改めて読んでみました。

一冊の同じ本でも、年を重ねて読むと別の解釈や発見が出来ることが多々あります。

今回も新たな発見がありました。

さまざまな経験や体験が一冊の本の理解を増してくれるのでしょうね。

文明人の生活作法

玉村豊男著  新潮文庫 定価280円

著者の玉村さんは、世界を旅して、各地の衣食住を楽しみとともに、物凄い読書量を持つ博覧強記の作家です。

同書は、文明人に求められるであろうエチケットやマナーについて面白おかしく解説していく一冊です。

目次

Part1 食卓の作法

Part2 つきあいの作法

Part3 装いの作法

西洋のテーブルマナーは、数種類のナイフ、フォーク、スプーンなどを使い分けて食するという、なかなかメンドーな作法、エチケット、マナーであると指摘します。

ナイフやフォークを外側から使っていく、フィンガーボーウルを上品に使う(これは長年、手づかみで食べていたなごりだそうです)・・・18世紀ころから作法が形成されてきました。

しかしながら、この仕組みができて、まだ200年ほどしかたっていないそうです。

それに対してシンプルに一膳の箸しか使わない日本のハシ文化は、1000年以上。

そういえば、森にすむ山賊(!?)ロビン・フッドが矢でリンゴを射抜いていた頃、海賊バイキングが海を支配していた頃、日本では紫式部や清少納言が高貴な文学を書いていました。

和の文化も、なかなか素敵です。

 

同書では、世界のトイレやサウナ、レディファーストの由来、背広やファッション、モードの歴史が出てきます。

長ズボン、背広は、フランス革命を起点として普及したとのこと。

フランスの市民が、王侯貴族を打倒したフランス革命。

燕尾服のような長い上着に下は半ズボンにタイツを着用する王侯貴族に対して、短い上着、動きやすく働きやすい長ズボンを着る一般市民・・・。

王侯貴族に反旗を翻した革命を起こした市民の反発心、レジスタンスバワーのシンボルである背広と長ズボン・・・。

ここから、背広が生まれたそうです。

半パン大好きな小職は、もしかしたら王侯貴族の末裔なのかもしれません(爆笑)。

 

作法、エチケット、マナー・・・最近では、あまりこだわらない人が増えてきました。

ダイバーシティ、多様性・・・。

でも、冠婚葬祭などのオフィシャルな場ではシッカリ型にはまって、恥をかかないようにしなければなりません。

おすすめの一冊です。


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IT三国志「超知性」突破する力・・・作家 大下英治さんがまとめた日本のベンチャー起業家の伝記集

2024年06月23日 | 本と雑誌

米国のメガプラットフォーマーGAFAM(グーグル、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト)には及びませんが、日本にも尖がった才能で時代を駆け上がったベンチャー起業家はたくさんいます。

その伝記は、勇気と希望をあたえてくれます。

IT三国志「超知性」突破する力

大下英治著  青志社刊  1000円+税

 

著者の大下英治さんは、広島県の出身。

広島大学卒業後、週刊文春の記者となり、在職中に「小説電通」でメジャーデビューしました。

その後、政治家や話題の人物についての伝記を書き続けます。

入念な取材、現場重視、事実と小説の融合・・・読者を惹きつけていく筆致が特徴です。

 

目次

同書では、5人の経営者が取り上げられています。

孫正義・・・宝物を掘り当てるための地図とコンパス

江副浩正・・・IT企業家が次々と育っていった江副学校

北尾吉孝・・・最高の懐刀と評された切れすぎるカリスマ

藤田晋・・・組織として最も必要な5つの能力を備えた男

堀江貴文・・・不死身、ホリエモン健在なり

 

著者は、日本のベンチャー企業、スタートアップ企業の源流には、「江副山脈」と「孫山脈」の2つの巨大山脈があると指摘します。

中でも、江副学校と呼ばれるリクルート社のマネシメントは、今でもたくさんの起業家を生み出しています。

ソフトバンクの孫社長は、天才肌で、バツグンの行動力を持っている・・・。

サイバーエージェントの藤田社長は、勝負運が強く、麻雀がとてつもなく強い・・・。

面白いエピソードがふんだんに盛り込まれています。

著者は、5人の経営者にキャッチコピーをつけています。

孫正義・・・ゼロから起業し、いまや「世界の孫」として輝く男

江副浩正・・・江副山脈の頂 IT企業家が次々と育っていった江副学校

北尾吉孝・・・指南役で時代を作った男

藤田晋・・・勝負師としての魂を持つ

堀江貴文・・・オンザエッジ、崖っぷちから帰ってきた男

 

日本経済を再び復活させるためにもスタートアップは必要不可欠です。

ものすごいスピードで動いている世界の中で、チャンスを見つけて、チャレンジし続ける・・・日本の若者に期待するところ大です。

若い起業家によんでいただきたいスタートアップの要諦が詰まった一冊です。


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企業内AI最新事情・・・日経ビジネス誌の特集記事「経営に効くAI実装のコツ50 先進20社の苦労と学び」

2024年06月22日 | 本と雑誌

米国オープンAI社のChatGPTがリリースされて1年半。

使い倒している人と、やや期待はずれで使わない人との二極化が進んでいるように思います。

日経ビジネス誌2024.6.24号の特集記事は、「経営に効くAI実装のコツ50 先進20社の苦労と学び」。

今、旬のテーマです。

Contents

Part1 パナソニック年間利用400万件 生成AI導入1年「まず使う」が知恵を生む

Part2 トヨタをうならせるAI流カイゼン 不良検知、現場の困りごと解決

Part3 佐川急便、月8400時間の作業自働化 物流改善、AIが主役 需要予測も

Part4 LVMH、イケアがAIマーケティング ブランド戦略、自在に

 

この特集記事では、トヨタ、パナソニック、佐川急便、イケアなどの大手企業の事例が紹介されています。

米国と比べて1年遅れと言われている生成AIの企業内活用ですが、いまでに道なかばという感じです。

またまた差をつけられそうな感じです(涙)。

ChatGPTの活用のキモは、指示文、命令文であるプロンプト。

どの専門分野のプロに効きたいのか、具体的に何をアウトプットしてほしいのか、一般論ではなくエッジの効いた解を得たいのかといった切り口が重要となります。

まずは、使い倒しながら、そのツボを体得していくことがポイントになると思います。

有効性が見出されたプロンプトを自分流のディクショナリーにしていくことが良いと考えています。

また、AIが出してきた答えを鵜呑みにするのではなく、内容を精査しなければなりません。

人間の役割は、そこにあると思っています。

先日、アップル社からも発表がありましたが、スマホにも携帯端末にも、あらゆるところで生成AIが実装されることになります。

AIとの共存の時代・・・便利ですが、実に大変な世界になったものだと思います。

時代のスピートに負けないよう、日々努力していきたいものですね。


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SAMURAI 佐藤可士和のつくり方 奥さん悦子さんが書いた仕事に役立つお洒落なビジネス本

2024年06月18日 | 本と雑誌

ユニクロやイッセイミヤケ、国立新博物館や明治学院大学などのアートディレクションを手掛けた佐藤可士和さん。

幼稚園や病院まで幅広いアートディレクション・・・時代の先端を走るアーティストです。

 

その奥さんが書かれた佐藤可士和本。

楽しく読みました。

SAMURAI 佐藤可士和のつくり方

佐藤悦子著  誠文堂新光社刊  1800円+税

 

著者は大学卒業後に広告代理店・博報堂に入社。

営業をされていたそうです。

そこで博報堂のデザイナーだった佐藤可士和さんに出会い、結婚されました。

本書では、見事なデザインの裏側が紹介されています。

 

目次

第1章 「SAMURAI 佐藤可士和=アートディレクター」プロジェクト

第2章 サムライの仕事の内側

第3章 パートナーシップ

 

著者は、佐藤可士和のブランディングのため様々な工夫を積み重ねていきます。

SAMURAIとい社名は、佐藤可士和さんの「士」からとったそうです。

「SAMURAIの佐藤可士和=アートディレクター」ブランドを浸透させていくための地道な努力を続けていきます。

広告業界では、クリエイティブディレクター(CD)という職種名が一般的です。

アートディレクターというのは、CDよりももっと広い概念だと思います。

勉強になったのが、第2章の仕事の進め方、オフィスについての記述。

オフィスが手狭になり、3回引っ越しますが、どのオフィスも機能的でオシャレです。

ブランディングのビジネスは、ここまでコダワリが必要なんですね。

佐藤可士和さん、悦子さんの次なる仕事・・・楽しみです。


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不格好経営 チームDeNAの挑戦 南場智子さんの自叙伝・・・GAFA超えを目指すスタートアップ大企業

2024年06月04日 | 本と雑誌

先輩のコンサルタントから娘さんの結婚について相談されたことがあります。

「息子は東大を出てメガバンにいたんだけれど、転職して知らない会社に転職したんだよ」

その時、はじめて「ディーエヌエー」という会社を知りました。

今では、先輩の娘さんの旦那さんは大富豪になっているのだと思います。

 

マッキンゼーのパートナー(役員)コンサルタントだった南場智子さんが数名の同僚とともにスタートアップしたDeNA。

1999年創業・・・わずか四半世紀で世界に羽ばたく企業になりました。

今では、プロ野球球団ベイスターズを所有する大企業になっています。

DNAに「e(電子)」を挿入してDeNAという社名にしたそうです。

不格好経営 チームDeNAの挑戦

南場智子著  日本経済出版  1600円+税

 

南場智子さんは、スーパーエリート。

津田塾大学から外資コンサルのトップ・マッキンゼー社に入社、ハーバードビジネススクールでMBAを取得。

そこからマッキンゼー社のバートナー(役員)に就任します。

その地位を捨てて、スタートアップ企業を創立。

リクルートやソニー系の企業ソネットから出資を受けての堂々の船出だったようです。

創業当初から高偏差値の優秀な若者を次々と採用。

アドホラシー、フラットな人事制度で社員をインスパイアし、権限移譲して仕事をまかせていきます。

 

同書には、「熱病」と書かれていましたが、安定した地位を捨てて、荒海、ベンチャーの世界に飛び込むのは本当にすごいことだと思います。

設立したばかりの頃は、会社に泊まり込む日々が続いたそうです。

マンションの一室に寝袋やアルミシートを持ち込んでいたそうです。

これは、スティーヴ・ジョブズやビル・ゲイツなどがガレージでビジネスを立ち上げたシーンと同じですね。

著書名の「不格好経営」。

著者は言います。

「経営とは、こんなにも不格好なものなのか。だけどそのぶん、面白い。最高に。」

チーム作りの難しさ、資金繰りや出資要請など、靴底をすり減らしながら会社を存続、成長させていく場面は、感動的です。

机上の空論など簡単に跳ね返されてしまうスタートアップの世界。

立ち止まれば、そこで終わり・・・。

起業家の卵さん、必読の一冊だと思います。

南場さんは、新潟県のお生まれ。

厳しいお父様の話、東京の大学への進学、ご主人の看病などプライベートな話がたくさん出てきます。

本当に優秀で、人に優しい、人たらしの南場智子さん。

今では、経団連の副会長をされているそうです。

女性活躍推進のトップランナーを走る南場智子さん。

「今まで女性ということで壁を感じたことはない」と話されています。

日本の経済を立て直すために、「日本人、男性、正社員」が幅をきかせる老害社会に、提言、指導していただきたいものです。

DeNAは、GAFA(グーグル、アップル、メタ、アマゾン)を超えることはできるでしょうか?

明日はどうなるかわからないネットの世界。

楽しみです。

 

DeNAクオリティ(経営理念)

デライト

球の表面積

全力コミット

透明性

発言責任


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奴隷国家ニッポン 欧米と中韓のズル賢さを見習おう・・・騙され続ける日本人を救う一冊

2024年06月01日 | 本と雑誌

週末、面白い本に出合いました。

近くにある大陸の国や半島の国に対して、モヤモヤ感、違和感のある方が読むとハマると思います。

奴隷国家ニッポン 欧米と中韓のズル賢さを見習おう

森口朗著  扶桑社新書  900円+税

 

著者は、教育評論家で中央教育文化研究所代表。

元東京都の職員で、たくさんの教育や政治の本を出されています。

 

目次

第1章 騙され続ける日本人

第2章 「白人」を造ったヨーロッパ人

第3章 アメリカの「黒人」は「白人」です

第4章 中華思想を見習おう

第5章 スネ夫国家「韓国」との付き合い方

第6章 「大阪人」が国際標準です

 

著者は、ドラえもんの登場人物に例えて、中国がジャイアン、韓国がスネ夫、日本がのび太とします。

(同書では、スネ夫はお金持ちの子弟ですので、カネを無心することはないと指摘しています・・・笑)

やられっぱなしのニッポンは、世界標準である「大阪人」の生き方を見習えと提言しています。

犯罪発生率の高さ、産業上の発明、発見の多さ、江戸時代から能力主義をとる「大阪人」のやり方は世界で通用すると喝破します。

なるほど、です。

著者は、国際社会で対等に国交していくためには、大阪人の「知らん」のバリエーションが有効だと喝破します。

 

知らん・・・本当に知らない

知らんわ・・・私も知らない

知らんし・・・どうでもいい

知らんねん・・・知らなくて申し訳ない

知らんがな・・・関係ない、興味ない

知らんけど・・・確信はない、責任は持たない

 

大阪の人が怒るかもしれません。

今度、大阪の友人に「知らん」のニュアンスを確かめてみようと思います。

 

同書では、データや統計も交えて、この国の異常な状態から抜け出すための方法論を追求していきます。

ナショナリズムと経済的弱者の保護は対立すると洗脳された日本

消費者天国と労働者地獄が並立する異常な状態から脱却せよ!

 

読後は、かなり爽やかな気持ちになります(笑)。

さすがはフジサンケイグループの出版社・・・歯に衣着せぬコンテンツになっています(笑)。

建前やきれい事だけでは、海千山千、弱肉強食の国際社会では生きていけません。

「のび太」国家を脱却して、図太く胸を張って、ジャイアンにもスネ夫にも負けない、世界や平和に貢献できる国になればいいなあと思います。


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瀕死のインターネット AIがばらまく嘘と悪意・・・日経ビジネス誌の特集記事 このままでは、インターネットの世界がゴミ箱、ガラクタ箱に!

2024年05月28日 | 本と雑誌

日本を代表する経済新聞でさえ、信じているのは半分程度・・・こんな感じで新聞を読んでいる自分がいます。

フェイクとは言わないものの、真実の報道というのは本当に少ないと思います。

これがネットの世界になると、そのほとんどが???の記事です。

どうでもいいと言えば、どうでもいいことなのですが・・・。

最近では有名人を語った嘘の投資話にひっかかり、多額の現金をだまし取られる事件が多発しています。

広告費をとって記事を載せるプラットフォーマー、プロバイダーも真剣に対応しない・・・。

こうなると、ホント、シャレにならない世界です。

日経ビジネス誌2024.5.27号の特集記事は、「瀕死のインターネット AIがばらまく嘘と悪意」。

AIの出現によって、安い費用でフェイク記事が大量生産できることが紹介されています。

SNSダミーアカウント、MFAサイト、詐欺広告により、閲覧数稼ぎ(インプレゾンビ)、広告表示、投資詐欺に引っ張り込む・・・悪質です。

 

Contents

プロローグ AIで偽ニュースを乱造 サイト作りに2日かからず

Part1 悪徳サイトの懐に年13兆円 氾濫する広告詐欺 日本企業を食い物に

Part2 悪意あふれるSNS 利益至上主義の大罪

Part3 米大統領選に見る人とAIの悲しき現実

 

堅持されるべき自由主義、資本主義が、利益至上主義になり、フェイクでも詐欺でも何でもありの世界になりつつあります。

独裁国家であれば、国が統制すれば良いのですが、自由主義、民主主義を標榜する国家はそういうわけにはいきません。

米国では、「グレシャムの法則2.0」という用語が使われています。

「悪貨は良貨を駆逐する」・・・つまり悪質なネット情報は良いネット情報を追い出してしまうという意味です。

このままでは、インターネットの世界はゴミ箱、ガラクタ箱になってしまいます。

 

この特集の最後に二人の識者のコメントを掲載しています。

村井純慶大教授

「人々を困らせる企業は離反を招く(グーグルやメタ、Xなどもいつまでも隆盛することはない)。ネットの未来には楽観している」

谷脇IIJ副社長

「AIそのものは悪ではない。適切に管理するルールが必要」

AIを取り締まるAIが必要だということでしょうか?

サイバー空間におけるAI対AIのバトルが始まるのかもしれません。

「AIは、愛である」といった方がいます。

けだし名言だと思います。

昔、ある国の総理大臣が、ITのことをイットと読んでヒンシュクをかったことがあります。

善悪を問わず、フェイクを問わず、生活情報、経済情報、政治情報までもがネットの中で行きかう時代。

インターネットにおけるAI・・・「アイ(愛)」に溢れる世界になったらいいなあと思います。


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旅ボン イタリア編・・・ボンボャージュさんの漫画本 初の海外旅行、イタリア10日間を描いたマンガが面白い!

2024年05月25日 | 本と雑誌

伊太利亜、大好きです。

イタリアのワインの大ファン、イタ飯、大好きです。

クルマもイタリアの車に乗っています。

友人からもらった一冊の本。

マンガ本です。

旅ボン イタリア編

ボンボャージュ著 ゴマブックス刊 1300円+税

 

著者の初の海外旅行、イタリア10日間。

初のパスポートを取り、トランクを買うところからストーリーが始まります(笑)。

著者のボンボャージュさんは、1973年岡山県のお生まれ。

「ボンボャージュ」は、フランス語で「良き航海を」「良い旅を」といった意味ですよね。

頭の大きな動物を登場させる漫画家で、ずっと引きこもりだそうです。

この漫画本にも自身、「ボン」というネコのキャラで登場します。

イタリア旅行10日間は、ローマ、ナポリ、カプリ島、フィレンツェ、ボローニャ、ヴェネツィア、ミラノを通訳イセキ君と編集者SUZUさんの3名で旅していきます。

表紙の帯にある「ナポリに行って本場のナポリタンを食べるのです」。

実は、ナポリタンという食べ物は日本の食べ物で、ナポリにはないそうです(笑)。

ちなみにボローニャで食べたボロネーゼ、ミートソースは最高の味だったそうです。

同書の最後には、著者ボンさんのおすすめベスト3がランキングされています。

 

まことに美味だったイタリアン・ベスト3

3位 ミラノ風カツレツ

2位 ハムとチーズ

1位 マルゲリータ(ナポリ)

順当なランキングです。

マルゲリータという名前は、イタリアのお姫様の名前だったんですね。

 

感動ベスト3

3位 ヴェネツィアの水没っぷり

2位 フィレンツェの町なみ

1位 カプリ島の景色

この時は天候不順で青の洞窟には行けなかったそうです。

でも地中海の美しさに感動!

「ナポリを見て、死ね」と言われています。

 

日本と違うねベスト3

3位 夜、自動販売機が動いていない

2位 水がシュワシュワしている

1位 頼んでもいないのに、やたらとミサンガを結びに来る(注意!)

 

日本と同じねベスト3

3位 ボートのエンジンはYAMAHA製

2位 有名人を発見したらケータイで写真を撮る

1位 ネコがかわいい

いっしょにイタリア全土を旅した気分になれる一冊です。

ボン・ボヤージ!



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翼の王国 ANA全日空機で読むことが出来るクオリティ誌・・・旅行に関する記事、写真の質がトップレベルの読み応えのある雑誌です

2024年05月13日 | 本と雑誌

ANA全日空機で読むことが出来る雑誌「翼の王国」。

旅行に関する記事、写真の質がトップレベルの読み応えのあるクオリティ雑誌です。

5月号の特集は、米国のシカゴ。

楽しく読むことが出来ました。

現在は、1座席1冊置かれていません。

新鋭機の787型機では前の座席の後ろに液晶パネルがあり、そこで電子ブックとして読むことが出来ます。

液晶パネルが設置されていない旧型機では、CAさんにお願いすれば、紙の「翼の王国」をいただくことが出来ます(無料)。

以前より版が少し小さくなりましたが、充実した内容は以前と同じです。

空の旅を楽しませてくれるANAの「翼の王国」やJALの「ジェットスクリーム」。

コストはかかりますが、顧客満足、顧客感動の一環として続けていただきたいものですね。


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