本書は波平の声優をやっている著者が、今の世相に「喝!!」を入れるべく書いたエッセイ集です。政治・経済・教育と様々な分野での問題に関して、古き良き父親・磯野波平のキャラクターそのままに叱り飛ばす書き方です。
テンポの良い文章で、力強く読みやすいです。特に教育の分野に関して、「個性を伸ばす教育」など捨ててしまえ!と言い放ちます。彼によれば、「押さえつけられても伸びてくるのが個性」なのです。
戦時中、爆撃の中で抑圧されながらもジャズへの情熱を燃やし続けた筆者の経験則でしょう。昭和6年生まれだそうですから、現在75歳くらいですね。故きを温ねて新しきを知ることの大切さを感じる一冊です。目次をご紹介しておきましょう。
宵の口 まえがきに代えて
1軒目 こら!役人たち、そこに座りなさい
2軒目 こら!親も先生も子供も、そこに座りなさい
3軒目 こら!ニッポン、そこに座りなさい
4軒目 まあ、かくいうワシも悩むのだが
深更 いま帰ったぞ
座ってお話を聞きたくなる感じでしょうか?
http://tokkun.net/jump.htm
バカモン!波平、ニッポンを叱る新潮社このアイテムの詳細を見る |