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 チェルノブイリ事故における低レベル被曝の特殊性とリクビダートルへの影響

2020年12月25日 | 未分類
 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Burla-J.html

 福島第一原発巨大放射能事故から、とうとう10年目を迎えようとしている。
 日本政府は、放射能環境汚染による健康被害の影響を、人口動態統計に至るまで徹底的に改竄し、隠蔽してきた。

 当初は、まさか人口動態の基礎資料まで隠蔽するはずがないと信じていたのだが、安倍政権下で、厚労省の基礎資料で、徹底した改竄隠蔽が暴露された。
 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1902/07/news010.html

 これを見て、桁違いに深刻な結果を示すはずの被曝被害統計データを、あの嘘の権化のような安倍政権自民党が隠蔽しないはずがないと我々は確信したのである。

 以下の資料は、1986年チェルノブイリ原発事故の後始末を強要されたソ連国民の健康被害に触れたものだが、この被曝レベルは、福島県内でも同等のものであり、リクビダートル(後始末要員)に起きた健康被害は、間違いなく福島県民に再現されていると思うしかない。
 そうした健康被害のデータは、厚労省・自民党政権が徹底的に歪曲・改竄・隠蔽して被害が存在しないように見せかけているが、欺されてはいけない。

 (以下、抜粋引用)
 最新の研究によると,低レベル被曝は細胞に長期間継続するさまざまな変化をひき起こし,その結果細胞機能に変化をもたらすこと,そして低レベル被曝で生じるプロセスは高レベル被曝によるものとは異なっていることが明らかになっている.

 低レベル被曝では,線量・効果関係,つまり被曝量の増加にともなう効果量の変化のしかたが直線型とは顕著にずれており,それゆえ,高レベル被曝で得られた結果を外挿して低レベル被曝のリスクを評価することは不適当である.

 (アマ註=被曝影響が線量と直線的に比例しないことが述べられているが、国際原子力産業は、「だから低レベル被曝は影響が小さい」と説明しているのに対し、ここでは完全に逆の意味で使われている。被曝量が小さくとも、影響は想像以上に大きいという事実なのだ)

 ここ数年の医学的な調査と基礎的な研究の結果は、これまで絶対的に安全だとしていた低レベル被曝に対するわれわれの考え方に変化をもたらし,また,原子力産業や放射性廃棄物埋設などの問題に関する態度にも変更をせまるものであった.

 リクビダートルの健康状態に関するこれまでのデータ
 (アマ註=リクビダートルとは、事故処理に強制的に動員された兵士など旧ソ連国民を指す)

 チェルノブイリでの作業の後に彼らに現れた疾病でもっとも多かったのは,高血圧症(20.8%),慢性胃炎(14%),神経系失調(12.2%),虚血性心疾患(3.7%),慢性肝炎(1.8%),慢性気管支炎(1.8%),胆汁管障害(1.2%)などである.

 もっとも頻繁に現れた疾病は,内分泌・神経系,心臓循環器系,消化器系,骨格筋系,男性生殖器系などの障害である.甲状腺機能の長期間観察では,調べられた人々の10%に機能変化がみられた.

cheruno001.jpg

 
 アルメニア共和国保健省の放射線医学研究所では,約1100人のリクビダートルが登録され,健康状態の追跡調査が実施されている.1987-1990年の観察結果は,神経系疾患の増加傾向(1987年に31%、1990年に51%)を示している.

(アマ註=被曝被害で顕著なのはセシウム内部被曝による心筋・血管・内分泌系障害といわれてきたが、ソ連では、むしろ不可逆的な精神・神経障害の深刻さがアピールされている。日本でも、かつてなかった認知症の激増が被曝地・関東東北で起きている)
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1337.html

 また,消化器系や呼吸器系の疾患も増加している.さらに,リクビダートルの免疫状態に規則性をもった変化が生じている.細胞の免疫力が明らかに低下しており,これにはT細胞性免疫の低下が関係している.
 (アマ註=福島県被曝地では免疫機能を侵された人々が大量に出ていて、こうした人々は、新型コロナ禍においても重症化率が高いはずだが、なぜかまったく報道されない)

 ウクライナの国家登録には18万人のリクビダートルが登録されている.内分泌系と免疫系の疾患が,とくに男性において毎年顕著に増加している.
 1990年の男性の罹病率は,1988年に比べ3.7~7.1倍になった.血液・造血器官の疾患は,男女ともに増えていて,1990年には1988年の5倍になった.神経系と循環器系の疾患は1988年の2~3倍に増加している.

 (センチグレイ=10ミリシーベルト)
 全ソ地域登録データによると,リクビダートルの全罹病率は,個別の国ごとでもCIS(独立国家共同体)全体でも,統計的に有意に増加している(1.5~2倍).つぎの5つの疾患については,被曝量との相関性が認められ,被曝量30センチグレイ以上のグループの罹病率は被曝量0~5センチグレイのグループの値よりも有意に大きい.1)神経系疾患,2)精神障害,3)血液・造血器官の疾患,4)消化器系疾患,5)自律神経失調症.

 しかし,最近のロシア国家放射線疫学登録のデータでは,リクビダートルや被曝住民において,さまざまな種類の病気の増加が記録されている3.
 まず第1に注目されるのは,ガンが一貫して増加していることで,1990年に10万人当り151件であったものが,1991年に175件,1992年に212件(同じ年のロシア男性全体のデータをリクビダートルの年齢構成に当てはめた値は128件),1993年に233件(同140件)であった.リクビダートルのガン発生率は,ロシア全体の値に比べ1993年には65%大きかった.
 (アマ註=ロシアでは、1986年の事故から7年後の1993年に、癌発症率が約2倍に増えている。当然、福島でも同じことが起きているはずだが、人口動態統計には反映されていない=捏造されているからだ)

 リクビダートルの内分泌系疾患は,対照レベルに比べ18.4倍,精神障害は9.6倍,循環器系疾患は4.3倍,全疾患では1.5倍になっている.表1に示すように,リクビダートルではさまざまな病気の罹病率が増え続けている4.
 これらのデータすべては,低線量照射に対する生体の反応が,線量,線量率,照射開始からの時間の関数であることを示している.

 (アマ註=ロシアでは、放射能被曝によって精神障害が10倍に増えた。同じことが福島でも起きているはずだ。だが、被曝が原因で精神障害を起こしたという診断はゼロである→ もし診断すれば医師免許を剥奪するという圧力がかかっているといわれる)

 これまでの結果は以下のようにまとめられる.

 1)検査を行なったすべてのパラメータは,低線量において非直線的な線量・効果関係を示した.

 2)低線量照射により,生体高分子,細胞,器官,生物がもっている損傷要因への感受性に変化が生じる.

 3)照射後の効果は長期間継続する.

 4)多くのパラメータにおいて,線量率の変化とはと逆方向の依存性がある.

 5)低線量率の照射においては,膜機能の変化が放射線効果において重要な役割を果たしている.

 リクビダートルの血液検査結果

 リクビダートルの検査は,病気の有無とは無関係に実施されている,1992-1993年の定期検診のときに行なった.検査したリクビダートルはすべて健康であると判断されたが,彼らの多くは,検査時に,(疲れ,苛立ち,頭痛,風邪にかかりやすいといった)概してありふれたさまざまな症状を訴えた.

 リクビダートルグループと対照グループの平均年齢は,それぞれ43歳と45歳でほぼ同じであった.

 先に述べた染色体異常頻度と被曝量の関係に基づくと,染色体異常頻度が小さいリクビダートルグループの被曝量は小さかったと考えてよいであろう.しかし,彼らの抗酸化状態に関するパラメータの検査結果は,実質的な変化を示しており,低線量の被曝においても,脂質の抗酸化調節システムに重大で恒常的な乱れが生じている可能性を示している.

 他のリクビダートルグループについても,生体の抗酸化状態に関するパラメータの解析結果から,よく似た結果が得られている.

 低線量被曝集団の健康指数の線量依存性

 われわれは先に,リクビダートルに観察されている,自律神経失調症,中枢神経系疾患,精神障害,胃腸系疾患などの疾患に関する線量・効果関係が,動物実験で得られる関係とよく似た傾向(単調ではなく,非直線型の線量依存性)を示すことを明らかにした1.
 原発事故で被曝をうけた人々に関する一連の生化学的・血液学的検査結果もまた,複雑な線量・効果関係を示している29,30.

 ここでは,健康障害の総合的な指標として,リクビダートルの1000人当り疾病障害者率に着目し,その値とかれらの被曝量あるいはチェルノブイリでの作業時期との関係を解析してみる.
 リクビダートルのうち,1986年に作業に従事した人々の平均被曝量がもっとも大きく15.9センチグレイであり,1987年の作業従事者では7.9センチグレイ,1988年以降の従事者では3~4センチグレイと報告されている3.

図7 リクビダートルの疾病障害者率と被曝量の関係(作業から5年後)
 センチシーベルト=ミリシーベルト×10
cheruno003.jpg

 


 もっと興味深いのは,被曝にともなう晩発性の影響,すなわちガン発生に関する線量・効果関係を調べるてみることであろう.ガンや白血病の発現への低線量被曝影響の問題は,文献でも広く議論されている.放射線被曝は,ガンのプロモーター(促進要因)とインダクター(誘発要因)の両方の作用をすることがわかっている.被曝線量率と被曝量が大きくなると,(ある程度まで)プロモーターとしての作用が低下し,インダクターの作用が増加すると考えられている.

 チェルノブイリ・リクビダートルのガン発生データを検討してみよう.
表6 リクビダートルのガン発生率とガン死率(10万人当り)31

cheruno002.jpg


 このような線量・効果関係は,しばしば観察されるものの,それがガンに関する唯一の線量・効果関係である,というわけではない.多くの例では,直線的あるいは2次多項式的な線量・効果関係が認められている.

 ガン発生やその死亡率の減少という現象が観察される被曝量範囲は,そのガンの種類や被曝の線量率に依存しており,場合によっては観察されない.たとえば,家屋内でラドンに被曝した人々やラドンによる線量率がさらに大きい鉱山労働者の肺ガン死データでは,直線的な線量・効果関係が認められている32,33.

 多くの研究者は,被曝量とともにガン発生が増加するという関係が認められたときのみその関係性に意味がある,と考えている.
 しかしながら,これまで述べてきたすべての実験結果や人集団の観察結果は,文献データを含めて,“直線的あるいは2次多項式的な線量・効果関係の存在”が,低線量被曝および低線量率被曝にともなうガンの誘発や死亡の“必要条件ではない”ことを明らかにしている.

 被曝量との単調な相関性が認められないことや低線量域で最大値が観察されることは,低被曝被曝におけるガン誘発効果を否定するものではなく,むしろそのことを示すものである.
 (アマ註=「被曝量との単調な相関性が認められないことや低線量域で最大値が観察される」という結論は、ICRPや原子力産業による「低線量では被曝影響が小さくなるという結論と真っ向から対立するものだ)

 最後に,本研究を通じて明らかにしてきた,低線量および低線量率被曝にともなう効果の規則性は,生体や細胞代謝に放射線がおよぼす影響の研究においてまったく新しい概念であることを強調したい.
 その効果の大部分は,被曝によって直接ひき起こされるものではなく,生体の免疫状態や抗酸化状態の変化,あるいは環境要因に対する感受性の変化といった,生体の調整システムを通して間接的にあらわれるものである.

 
 リクビダートルの血液検査と動物実験とにおいて,各パラメータの変化に共通する規則性が認められたことに注目したい.線量・効果関係だけでなく,生体システム全体としての反応に関与している多くのパラメータの変化においても,低線量率被曝にともなって共通する効果がみいだされている.
****************************************************************
 引用以上(抜粋)

 私(東海アマ)が、わざわざ、この論文を引用した理由は、現在、IAEA/ICRPなどで主流になっている、低線量下で、被曝影響が小さくなるという「閾値論」の屁理屈が、真っ赤な嘘であることを知ってもらいたいからだ。

 チェルノブイリにおける放射能障害の研究者は、口を揃えて低線量被曝こそ、もっとも危険と指摘している。
 以下は日本原子力村による閾値論のデマだが、現実に原発事故による被害を検証してきた研究者は、それが嘘であることを指摘している。
 https://criepi.denken.or.jp/jp/rsc/study/topics/lnt.html

 実は、今日は、私の友人である葛飾のCDクリエーション鈴木氏が一貫して取り組んできた、東京都の水道水におけるセシウム被曝問題を取り上げるつもりだったのだが、アテにしていたデータが、なぜか消えているので、もう少し探してから再度アップしたい。
 http://cdcreation.grupo.jp/free2639020

 


 自治体役人の知的劣化が止まらない

2020年12月24日 | 未分類
 日曜日に田瀬三河屋で半額購入した刺身にアニサキスが入っていたようで、火曜日に腸アニサキス症を発症して、地獄の腹痛を彷徨った。
 三河屋め、きちんとアニサキスを除去しろよ! これで三回目だろうか……。(半額で買う方も悪いが……)

 なぜ、食べた当日の日曜か月曜に胃アニサキスを発症しなかったかというと、おそらくウイスキーの炭酸割りを飲んでいたせいだと思う。アニサキス寄生虫が炭酸にやられて弱って、腸まで行って息を吹き返し腸壁に噛みついた。

 その痛みたるや腸閉塞に匹敵するもので、痛風発作の痛みや尿管結石にも匹敵する。私は、過去に何度もやっているので、すぐに理解できた。
ネットで調べたら、アニサキス症の特効薬は正露丸だという。これは感覚的に、とても良く分かる。確かに正露丸なら駆虫作用も十分に考えられる。

 そこで水曜日に痛いのを我慢して正露丸を買って、4粒飲んだら、たちまち腹痛が治まった。そこで、「アニサキス症には正露丸!」と声を大にして叫んでおきたい。
 実は、私の子供時代には、「腹痛には正露丸」というのが定番だった。腹が痛くなったら、学校でも、すぐに正露丸を飲まされたものだ。昔は、高級な医薬品もなく、どこの家でも、正露丸は常備薬だった。
 ちなみに、今普通に売られている胃薬は、アニサキス症には何の効果もない。

 今、アニキサス症は30年前の20倍に達しているという。これは、確かに海水温暖化で寄生虫が増殖した可能性もあるのだが、むしろ、腹痛で正露丸を飲まなくなったことが大きな原因ではないだろうか?
 冷蔵庫が一般家庭に普及した1970年代以降は、家庭でも刺身を食べる機会が増えたし、寿司屋も大繁盛している。だから、締め鯖でも生き延びるというアニキサスを食べる機会も圧倒的に増えた。

 だから、半世紀前には、「腹が痛い」となれば正露丸という対応が常識化していたのだ。 アニサキスには、これで良かったのだ。痛み出して、すぐに4粒飲めば、たちまち駆虫作用を発揮して、噛みついていた胃壁や腸壁から離れて排泄された。
 刺身や寿司の好きな人は、ポケットに正露丸を忍ばせて、食後、予防的に飲んだ方が良いかも知れない。
 痛みが激しければ、ロキソニンS錠剤が実に良く効く。 

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 行政の無能が腹立たしい

 昨日、腹痛で行けなくて、今朝二日ぶりに高峰湖に行ったら、なんと、立入自粛の張り紙が出ていた。今年の3月にも出ていたが。

20201224takamine.jpg


 これを見て、私は自治体行政の無策無能ぶりに腹が立って仕方なかった。
 彼らは、新型コロナの全体像を理解できていないようだ。感染を防ぐための基本がまるで分かっていない。

 新型コロナ感染で問題になるのは、
①発症前の元気なうちに、(感染後三日程度)感染力を持つこと。
②感染後、16日を経て、突然サイトカインストーム(免疫暴走)を発症して重症化する可能性があること。
③ 感染力が強まってくる変異のなかで、空気感染に近い感染が起きる可能性があること。
④後遺症として間質性肺炎=肺線維症(IPF)に進んだ場合、数年後に命を奪う「急性増悪」を引き起こす可能性があること。

 3月当初から示された ①三密を避ける ②マスクをして唾液飛沫を避ける ③手や環境の消毒をしっかりする。 の方針は、とても正しい。
 だから、人混みを避けること、マスクをすることは基本原則といってよいが、だからといって、三密が起こりようもない、公園の散歩道まで閉鎖することは、行政がアホとしか言いようがない。

 これは、安倍政権(実は竹中平蔵政権)の本質である「行政がやってる感を見せる」という「アリバイ証明」のためのパフォーマンスが地方行政にまで浸透してしまっているせいだ。
 安倍政権下の8年で、全国の行政組織は、民間の賃金水準が半分以下に下がっていながら、お手盛りで正規職員の給与を上げ続けてきた。
 他方で、派遣・臨時採用職員を「奴隷階級」に貶め、賃金は上げず、嫌な仕事を押しつけるという最悪の分裂組織に持ち込んだ。

 行政組織に深刻な差別を持ち込み、正規公務員待遇と派遣労働者という二重組織にして、互いに反目させれば何が起きるかと言えば、正規職員は、自分の地位を守るため、保守的閉塞的な殻に閉じこもって、派遣・臨時職員との対話を避けるようになり、「三人寄れば文殊の知恵」システムが働くなり、行政全体が至るところで齟齬を生じて無能化してゆくのだ。

 上の表示を見て、私は、中津川市の行政が二重化されて、どんどん無能化してゆく姿を感じ取ることができた。正規職員は、何よりも自分の特権的な地位を守りたいだけの保身第一になり、新しいイノベーションや、問題の本質を指摘することができなくなっている。
 正しい主張をすれば、自分たち市職員の差別が間違っているところまで踏み込まざるをえないからだ。

 市役所職員を完全に平等化すれば、その能力は、何十倍にも飛躍するはずだ。差別があれば、どんどん劣化し、無能と自己保身ばかりの愚劣な組織に変わってゆくのである。
 だから三密の起きようがない公園の林間歩道まで立入禁止にして、人々から健康を奪う結果を招くのだ。
 
 我々にとって、新型コロナ対策の基本は、
 ① 人との無用過剰な接触を避けること
 ② マスクをすること
 ③ 手を洗うこと
 ④ 何よりも、自分の免疫力を高め、血液や気の循環を維持するために、大自然のなかで、のびのびと体を動かす(歩く)こと
 ⑤ 免疫を高めるビタミンDを含む、キクラゲ・干椎茸などの食品を摂取すること。できるだけ屋外に出て太陽光を浴びて、ビタミンDを蓄積すること。

 公園を封鎖するなど、とんでもない愚策だ。せっかく「自粛」という曖昧な表現をしてくれているので、罰則のない自粛を無視して、どんどん山に入って歩こう。
 なお、ビタミンDは、サイトカインストームを防止するのに有効である。
 発症してしまった場合は、葛根湯に抑止効果があるとされている。自宅には葛根湯を備蓄し、少しでも風邪の気があれば、すぐに飲んでおこう。
  
 なお、私は、12月頃、感染力を増した変異種が世界を席巻すると予言した。これは何を意味するかというと、一人の感染者のなかに複合的に変異種が感染するリスクを増やすことで、さらに毒性の強い変異種を成立させる可能性を生み出すものだ。
 来年には、百年前のスペイン風邪第二波に匹敵する、本当の「第二波猛毒ウイルス感染」が起きる可能性が強いと予想している。

 最後に、本当に身を守ってくれるのは、自分の免疫力だけだ。マスクだって完全ではない、99%ウイルスを除去できても、残りの1%で感染するが、免疫力が健全ならば、それを防いでくれる。
 だから、野山に出かけて、太陽光を浴びて汗をかくことが絶対に必要なのである。
 行政は公園を封鎖するなど、超愚策を撤回せよ!
 健全な行政は、全職員の完全に平等な待遇からしか生まれない!

 今朝の高塚山から見た恵那山
 20201224enasan.jpg


 とても深い意味を持っているので引用します 日本社会に体罰支配が登場したのは明治以降です

2020年12月22日 | 未分類
2020年12月18日 江戸時代の日本の子育て ~西洋人からの報告~
 http://web.kansya.jp.net/blog/2020/12/7825.html

 1873年に、明治新政府の骨格が定まり、国民皆兵徴兵令が出された。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B4%E5%85%B5%E4%BB%A4

 1945年、敗戦によって廃止されるまで72年間、徴兵制は日本国民の心のゆとり、自由な権利を暴力の鎖で縛り付けた。それまで、日本社会には、戸籍を持たない「放浪の自由民」がたくさんいた。

 例えば、サンカ・マタギ・木地屋などの山々を渡り歩いて生活する「遊民」である。彼は戸籍も持たず、権力や暴力によって強制される生活の経験が少ないので、徴兵の持つ意味を実感できなかった。
 そこで、新政府は西欧流の暴力的な支配を行った。戸籍帰属と定住を強要し、「言うことを聞かない者は体罰・暴力で無理矢理、従わせる」というやり方だった。

 ************************************************************
 以下引用

  今年の4月から子供への体罰が法律でで禁止されたとか。

 子供への体罰は以前から、是非をめぐって議論がありましたが、意外と知られていないのが昔の日本の子育てには、もともと体罰がなかったということ。

 体罰の考えは、明治以降西洋の教育制度を導入する中で定着したものなのです。
 以下(https://blog.canpan.info/feuille/archive/42)より引用します。
———————————
 日本は昔から子どもを殴ったり、文字通り“鞭打って”育てていたかというと、歴史的に見るとそうではないのですよ。

 子どもを叩いたりする躾は、明治以降の西洋式子育てが伝わってからのことです。

 その子育て法が庶民にまで広がったのは、ひとつは明治以降の学校教育によって。
そして太平洋戦争後であるとわたしは考えています。

 では、明治以前はどのような子育てをやっていたかというと、江戸時代後期に来日したカール・ツンベルクというスウェーデン人は、その紀行文のなかで、

 「注目すべきことに、この国ではどこでも子どもをムチ打つことはほとんどない。
子どもに対する禁止や不平の言葉はめったに聞かれないし、家庭でも船でも子どもを打つ、叩く、殴るといったことはほとんどなかった」
 という日本古来の子育て法をヨーロッパに伝えています。

 さらに明治維新後、すぐに来日したアメリカ人の動物学者エドワード・シルベスター・モースは、大森貝塚の発掘や、日本の文化を写真におさめたり、民具を収集したりしたことで知られている人ですが、その紀行文である『日本その日その日』にこう書いています。

 「また私は、いままでのところ、お母さんが赤ん坊に対してかんしゃくを起こしているのを一度も見ていない。

 私は、世界中に日本ほど赤ん坊のために尽くす国はなく、また日本の赤ん坊ほどよい赤ん坊は世界中にいないと確信する」

 「いろいろなことがらのなかで、外国人の筆者たちがひとり残らず一致することがある。

 それは「日本が子どもたちの天国だ」ということである。

 この国の子どもたちは親切に取り扱われるだけでなく、他のいずれの国の子どもたちよりも多くの自由を持ち、その自由を濫用することはより少なく(中略)

 日本の子どもたちが受ける恩恵と特典から考えると、彼等はいかにも甘やかされて増長してしまいそうであるが、しかし世界中で両親を敬愛し、老年者を尊敬すること日本の子どもほどのものはいない」

 と、書き残しています。
ここで二人の西洋人が述べているのは、

「子どもに体罰を与えない」

 「親がかんしゃくを起すことはめったにない」

 「一見、甘やかしているようであるが、日本の子どもは、両親を敬愛し、老人も尊敬している」

 ということでした。

 明治時代、日本が見習った西洋式教育法というのは、キリスト教式の教育法で、それがどのようなものであるかというと、旧約聖書にはこうあります。

 「まだ望みのあるうちに、あなたの子を打ち懲らせ」(箴言19章18節)

 「あざける者をあなたは打つべきである。それは経験のない者が明敏な者となるためである」(箴言19章25節)

 これがキリスト教的教育法。
(他にも子どもを鞭打てという文言があったと思うのですが、いまちょっと思い出せない)

 欧米に比べると、日本における凶悪犯罪の少なさは、こういった子どもを可愛いがる日本文化と、子どもを家畜のように鞭打って躾る西洋文化にあるのではないかと言う識者は、多くいます。

 かつて、子どもに暴力を振るうことが少なく、そうやって育てられた子どもは、親や老人を敬愛し、尊敬していた文化は、だんだんと消えつつあるように思えます。

 人間は、幼少期・少年期に親や周囲の人に愛され、可愛がられることによって、他人を信用し、うまくコミュニケーションできるようになり、愛し愛されることが出来るようになると言われています。
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 引用以上

 久しぶりに、心に触れる文章を見た。幕末から明治初期、日本にやってきた文化人はたくさんいた。
 なかには、ペリーやブチャーチンなど、帝国主義の尖兵として日本の隷従を目的にした人々もいたが、純粋に、知的好奇心と文化知識の浸透を目的にした友好的な人々もいた。

 ぱっと思いつくだけでも、シーボルト・フォーチューン・ワーグマン・ベアト・ハラタマ・オールコック・サトウ・バートン・シュリーマン・ハーン・バード・ウェストンなど、優れた人物が、ずいぶんたくさんいた。
http://kousin242.sakura.ne.jp/wordpress018/?page_id=292

 彼らは、一様に日本人を褒めちぎっているのだ。
 古代のトロイアの遺跡の発見者シュリーマンは、幕末に横浜の農村を訪れ、「日本人が世界でいちばん清潔な国民であることは異論の余地がない」と印象を記している。
 アメリカ初代駐日総領事ハリスは、「下田の住民はいずれも豊かではないが、それでも人々は楽しく暮らしており、世界中の労働者で彼らよりもよい生活を送っているものはない」と断言した。

 ウェストンは、安曇村の上條嘉門次の人間性を絶賛し、安曇野の人々を世界でもっとも素晴らしいと書いている。
イザベラバードも、辛辣な表現で春日部の人々を非難するようなところもあるが、おおむね日本人の誠実性、優しさを褒め称える表現が多い。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784770040664

 ラフカディオハーン(小泉八雲)は、日本の風土と日本人を愛し、日本人女性を娶り、日本人に同化して、地方の民話収集から、民俗学的に価値ある小説を書いている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B3%89%E5%85%AB%E9%9B%B2

 彼らが、日本人の人間性を絶賛したのも、明治中期までである。
 それ以降、敗戦後までは、日本社会には暗い人間性崩壊の逸話が無数に生まれた。例えば、津山30人殺し、金子みすゞの自殺、小林多喜二殺害、大杉栄ら、たくさんの冤罪処刑など。思い出すのも辛い事件ばかりだが、日本全体が太平洋戦争という残酷のなかに押しつぶされてゆく暗黒のプロセスだ。

 この時代、明治中期から太平洋戦争敗戦までの日本社会の狂乱、傲慢、自滅のプロセスを直視し、それが何によって起きたのかを知ることは、未来社会を用意する我々の責務である。

この時代が、どのようなものだったか? 民俗学者の柳田国男が「山の人生」のなか書き留めているが、この風景を直視することも本当に辛い。
  https://www.aozora.gr.jp/cards/001566/files/52505_50610.html

 私は、たくさんの民俗文献を目にしてきて、結局、これらの人間性崩壊を生み出したものは、「徴兵制による暴力」ではないかと思い始めた。
 「言われたことをやれ!」、一切の弁解を許さない。支給された靴が足に合わなければ、「足を靴に合わせろ」と言われ、不満を述べようものなら、徹底的に殴り倒された。

 私の父も三河で徴兵され、中支戦線からビルマに送られ、最後はインパール作戦に放り込まれたが、軍隊のなかで、無数の暴力を受けた。
 晩年、認知症を発症したのも、母親によれば、軍隊で散々頭を殴られて意識を失ったせいだという。

 骸骨のように30キロまで痩せて舞鶴に帰還した父親は、元の国鉄機関士に戻ったが、軍隊生活で体に叩き込まれた暴力の肯定から自由にはなれなかった。
 私は、物心ついてから、絶えず父親に殴られ続けた。だから父親を死ぬまで許せなかったし、葬儀でも何の感情も湧かなかった。「ほっとした」というのがホンネだ。

 父は、私を高学歴のインテリしたかったようだが、そんな父の思惑には反吐が出た。私は父の思い通りにならないことで、ささやかに抵抗したのだ。
 私だけではない。徴兵された日本中の男たちが、軍隊における暴力を身につけて帰還したから、戦後日本社会は、暴力沙汰の嵐になった。
 帰還兵が家族を殴り殺すなど、珍しくもないニュースだった。これはベトナム戦後のアメリカ社会でも同じだ。

 上のリンク、柳田国男「山の人生」には、そんな人間観に洗脳された人々の逸話がたくさん出てきて、暗い時代の日本社会を可視化している。
 だが、本来の日本社会は、そこまで暗く残酷なものではなかった。もし、徴兵制の暴力がなかったなら、本来の日本人は、ウェストンやハーン、サトウ、バードが紹介したような、自然と調和した心豊かな人間性だったのだ。
 
 冒頭にリンクした、「江戸時代の子育て」に描かれている優しさは、徴兵制のない時代のものだ。これが、徴兵制という暴力のない日本人の心優しい姿である。
 そこで、「国家による暴力支配=徴兵」というシステムが、どれほど我々を荒ませるものか、よく知っておく必要がある。

 私は、日本社会が徴兵制に向かっている深刻な現実として「裁判員制度」を挙げてきた。強制された裁判員の動員は、もはや徴兵制そのものではないか?
 
裁判員制度は何を目的にして作られたのか? 2009年03月22日
  http://tokaiama.blog69.fc2.com/?no=259

 裁判員制度が始まった 2009年05月24日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-217.html

 残された右傾化スケジュールは徴兵制だけか? 2019年05月02日
  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-730.html

 徴兵制とともに、再び人間性を崩壊させられ、優しさを見失ってゆく日本社会。
 こんな時代に抵抗しないとすれば、それは、自分自身の未来をも貶めるものではないだろうか?


未明の地震

2020年12月21日 | 未分類
  21日02時23分ころ、青森県東方沖(北緯40.7度、東経142.7度)で、震源の深さは約10km、M6.3 最大震度は5弱
 http://www.jma.go.jp/jp/quake/20201220172819395-21022329.html

 前兆としては、12月20日(昨日)、中津川市高塚山から朝7時半ころに見た太平洋側の空に「赤焼け現象」が見られた。
 分かりにくいが、山との境界線付近(太平洋方面)が赤く染まっている。(写真クリック)

20201220takatuka1.jpg


 
 本日、朝6時50分頃、高塚山から見た恵那山方面
 まだ強い赤焼けが見られるので、後兆現象でなければ、これからまだ大きな地震が続く可能性がある。

20201221takatuka2.jpg



 
 上の写真では、雲の底が強い赤色に染まっていて、これが地震前兆である。

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 青森東方沖地震は、すでに2011年末には、北大教授が正断層型M8~9の巨大地震の警告を発していた。(東日本大震災の余震)
 私は、過去に何回も、このブログで、青森東方沖M8級巨大地震の警告を行っている。

 とうとう起きてしまった青森東方沖 M6超地震 2019年08月29日M6.1
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-853.html

 2019年12月には、青森東方沖M5.5
 https://www.jma-net.go.jp/sendai/jishin-kazan/j-kaiset/20191219_aomoritohooki.pdf

 2020年11月7日には、青森東方沖M5.8
 地震警戒の呼びかけ 2020年11月07日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1303.html

 そして、本日、青森東方沖M6.3と続いた。

 次第に規模が大きくなって行く。これは予想されたパターンで、最終的な固着域が剥離するためには、M6級地震の発生があって、しばらくでM8級が発生すると予想していたので、いよいよ本番間近ということになる。

青森東方沖地震M8クラスは、正断層型地震で、津波が非常に大きな規模になると予想されている。 以前の試算では、高さ40メートル級がありうるとのことで、六ヶ所村核燃料再処理施設の安否が気になる。

 私は、巨大地震の前兆として、運勢が極端に悪化して、事故や怪我に遭いやすい。
 2011年には、正月に凍結ですべって尾骶骨を痛め(亀裂骨折)、2月には凍結路で大きな事故を起こし、鎖骨を四カ所骨折した。
 今年2020年も、似たような負傷が相次いでいる。だから、年末から年始に巨大地震が起きるのではないかと、強く心配している。

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 本日の雲底赤焼けについては、現在起きている伊豆諸島の大規模な群発地震によるものの疑いがある。

20201221jisin.jpg


 伊豆大島近海と新島神津島近海における数百回もの群発地震は、震源地が相模トラフであり、神津島の場合は、南海トラフ「銭州海嶺」だ。
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%AD%E6%B4%B2%E6%B5%B7%E5%B6%BA

 http://www.asahi.com/special/bousai/TKY201208200686.html

 これは、来たるべき東海地震の「最後の固着域」として半世紀以上前から指摘されてきたもので、もしも南海トラフにおける最後の固着域である銭州岩礁が剥離したなら、いよいよM8級東海地震が発生すると予告されてきた。
 https://www.nikkei-science.com/page/magazine/0210/sp2.html

 相模トラフについては、歴史的関東地震の震源域として、監視が強められてきた。
 伊豆半島・伊豆大島から神津島は、この両方の(地球上でも最大級の)巨大トラフが、一カ所に寄り添っている、もっとも危険な地帯である。

sagaminankai.jpg


 南海トラフの相模トラフ寄り、関東部分に巨大地震が発生する前に、銭州海嶺が動くというのは東海地震説の定説といっていい。
 今後、銭州(神津島)でM7クラスが起きたなら、関東周辺は避難が必要になると思う。

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 さて、地震前兆かもしれないと疑っているのだが、十日ほど前に「ぎっくり腰」をやった。
 何度も悪化を繰り返し、やっと軽快に近づいたので、自分なりにまとめておく。

 ① 「ぎっくり腰」は、上体を前に倒した状態で、腰骨(背骨)の過負荷から起きる

 ② 名古屋地方では「腰骨にきやっときた」と表現し、神経に関係した症状の可能性がある。

 ③ 起きるときは、必ず上体が、不自然に前屈みになっている姿勢で起きる

 ④ 悪化するときも、同じく、上体が前に倒れている

 ⑤ したがって、腰痛があるとき、上体を前に倒してはならない。例えば、深くお辞儀する姿勢が悪い。ふんぞり返るのが正しい。

 ⑥ 座るときは、上体を立てたまま、「ヤンキー座り」(ウンコ座り)が、悪化を防ぐ。このとき、決して上体を前に倒してはならない。

 ⑦ 平面上でこたつに入るのは良くない。こたつに入るときは、座布団二枚を尻に敷いて、やや高くするか、座椅子を利用する。このとき、腰への負荷を軽減するために、タオルやぬいぐるみを腰に当てる

 ⑧ 車を運転するときは、背もたれをやや後ろに倒すか、腰にあてものをしておく。尻が落ちないように工夫する。

 ⑨ やった直後は炎症性なので、風呂に入ったり温めるのは控える。

 ⑩ 炎症が消えれば、温泉などに入って、どんどん暖める。

 ⑪ 治療の近道は、「安静にしないこと」である。とりわけ歩行が推奨される、可能なら発病後、毎日1~2時間歩行トレーニング治療を行う。これは、あるくことで腰部・仙骨背骨への血流と気を増すので回復に貢献する。

 ⑫ 普段から背骨のピンと立った「姿勢の良い人」には起こりにくい。姿勢の悪い人ほど起こりやすい。これは負荷の累積が原因で「ぎっくり腰」が起きるからだ。

⑬ 「ギックリ腰」は、治癒までに7~15日はかかる。それ以降も、車のシートが、「尻が落ちる」ような状態だと、いつまでも悪化することがある。とにかく、上体を前に倒さないようにし、屈むときは、上体を立ててヤンキー座りを心がけるようにする。


人の失敗を前提にしない設計構想そのものが失敗だ

2020年12月20日 | 未分類
 失敗百選より http://www.sydrose.com/case100/102/

 ~美浜原発2号機の蒸気発生器一次冷却水漏れ~ 1991年2月9日

 福井県美浜関西電力美浜原発2号

 関西電力美浜原発2号機蒸気発生器細管破裂し一次冷却水漏れ、緊急炉心冷却装置作動し、 1次冷却系に自動注水となった。伝熱管の振れ止め金具が、十分挿入されていなかったことが原因であった。

 関西電力美浜原発で2号機を定格出力(50万kW)で運転中、蒸気発生器の低熱側細管の破裂により、一次冷却水漏れが発生した。緊急用炉心冷却装置が作動し、1次冷却系に自動注水となった。

 関西電力㈱美浜発電所2号機で、定格出力の50万キロワットで運転していたところ、
13:40、復水器抽出器ガスモニタの警報発信
13:45、蒸気発生器ブローダウン水モニタの警報発信
13:48、原子炉を停止すべく出力降下を開始
13:50、原子炉、タービン、発電機が自動的にトリップ。
原子炉トリップから約7秒後、安全注入信号が発信し、炉心への水の注入等が自動的に作動
14:02頃、損傷側蒸気発生器の主蒸気隔離弁の完全閉止を確認できなかったため、
運転員が現場で同弁の増締めを実施
14:02-14:17、健全側蒸気発生器の主蒸気逃がし弁を開操作し、一次冷却系を冷却
14:10頃-14:25頃、加圧器逃がし弁の手動開操作を試みるも、 2台ある加圧器逃がし弁がいずれも開不能
14:34、加圧器補助スプレによる一次冷却系の減圧操作を開始
14:37、加圧器水位の回復等を確認の上、高圧注入ポンプ2台を停止
(なお冷却水漏洩量は約55トン(推計)であったが、外部環境への放射能影響はなかった。)
1994年2月~、蒸気発生器交換。
8月16日、2号機再起動。

【原因】
 伝熱管損傷の原因・・・・・・組立不良
蒸気発生器伝熱管の振止め金具が大巾に挿入不足であったため、振止め金具による支持がない伝熱管のU字部で流力弾性振動(注)が発生し、振動振幅が制限されなかったことから、伝熱管1本が疲労破断した。
(注)流力弾性振動:細管群に対して、ある限度以上の流速が作用した場合に急激に大きな振動振幅が発生する現象

 主蒸気隔離弁不完全閉及び加圧器逃がし弁不動作の原因・・・・・ヒューマンエラー
主蒸気隔離弁については、前回定期点検時に弁棒に鏡面仕上げを実施したことから、弁棒のグランドパッキンに用いられている黒鉛が弁棒摺動部に付着し、弁棒の摺動抵抗が増加したものである。

 また加圧器逃がし弁については、運転員が空気配分箱の空気元弁を加圧器逃がし弁作動用空気系統の空気元弁と共有しているものと考えず、予備系統に供給する弁で通常使用しないものと考えて閉止した。この空気弁の閉止がその後の点検記録のチェック過程で見逃されたため、加圧器逃がし弁に作動用空気が供給されず、2台の加圧逃がし弁が作動しなかったものである。

 それぞれ不適切な作業管理及び不適切な保守管理によるものであった。

【背景】
 日本では、石油依存度を下げるべく石油代替エネルギーの有力な一つとして原子力発電があり、 1961年に東海発電所(出力16.6万kw)の建設に着手し、 1966年7月に日本で初めての商業用原子力発電所として営業運転を開始している。

以来各電力会社によって建設が行われ、2002年8月現在には、53基の原子力発電所が全国に広く分布し運転を行っており、 4基が建設中である。原子力においては、安全確保が第一であり、製作、施工、運転、 保守管理において細心の注意を払い事故・故障・トラブルの発生そのものを防止すなわち予防保全に徹することが重要である。

 通産省は事故後直ちに調査を開始した。
 2月20日、原子力発電技術顧問会に美浜発電所2号機調査特別委員会を設置し、 原因追及および再発防止対策の確立のために調査を進めるとともに、電力各社に対し所要に指示を行なった。

 6月6日に調査状況、再発防止対策の方向等についての中間とりまとめを発表し、11月25日に最終報告書を発表した。
原子力安全委員会は、事故後、2月22日に原子炉安全専門審査会発電炉部会に 関西電力㈱美浜発電所2号炉蒸気発生器伝熱管損傷ワーキンググループを設置し、 同種事故の再発防止対策等について調査審議を開始した。10月14日に原子力安全委員会に報告を行なった。

 再発防止対策につき以下の観点から検討を進められた。

 ①審査及び検査等のあり方に関する検討
蒸気発生器の振止め金具を工事計画の審査や検査の対象とすることを含め、 審査及び検査等のあり方につき検討を進めていく必要がある。

 ②自主保安の強化と安全管理の徹底
電力会社においても、品質保証及び保守管理に関する監査機能の独立、強化を図るとともに、 加圧器逃がし弁及び主蒸気隔離弁等主要弁に関する保守管理方法の改善、 異常な事象の発生時に係る運転マニュアルの整備、社内各層の安全意識の一層の向上等を図り、 安全管理の更なる強化と徹底に努める必要がある。

 ③モニタリングシステム、計測制御システムの見直し
蒸気発生器伝熱管に係る異常徴候をより迅速かつ正確に感知できるモニタリングシステム、 異常な事象の発生時におけるプラントパラメータの計測システム及びプラント制御システム の改善等これらシステムの信頼性の一層の向上を図る必要がある。

 ④技術開発の推進とその実用化
蒸気発生器伝熱管に係る異常徴候をより正確かつ早期に検知できる検査技術の開発、 ヒューマンエラーを防止するための関連技術の開発等技術開発を 一層強力に推進しその実用化を図っていくことが重要である。

 ⑤異常な事象の発生時における即時対応のあり方の改善
異常な事象の発生時における地元自治体への迅速かつ適切な連絡、 発電所見学者に対する迅速かつ適切な対応等即時対応のあり方を改善していく必要がある。

 【ここが、問題の本質】
 ① 設計図通りに部品・装置が作られているとは限らない。関連する人への部品の機能を理解させることが必要である。
 ② 操作員の誤った思い込みを是正するような訓練が必要である。
 ③ 不具合は必ず起こるものと認識し、モニタシステムの充実が大切である。
 ④ パラメータに有意な変化があるときには、装置の運転を直ちに行なうことを予め決めておくことで、 大事故になることを防止できる。
 ⑤ 点検整備作業のマンネリ化による見落とし防止を図る。

 原子力の安全確保の基本は、放射性物質の異常な放出による周辺環境への影響を防ぐことである。 本事故は振れ止め金具の挿入不完全という極めて単純な組立ミスに起因して伝熱管の破断に始まり、 原子炉の強制運転停止というレベルに至っている。製作段階での 部品の機能への認識不足も要因として考えられる。

また、加圧器逃がし弁の手動開操作での不作動という不具合も本事例で露見しており、 幸い今回は異常な放射能放出とはならなかったが、潜在的な異常個所の存在は見逃せない。
以上
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引用以上

 関西電力の若狭周辺原発群 敦賀原発1969年(日本原電)・大飯原発1979年(関電) ・美浜原発1970年(関電)・ 高浜原発1974年(関電)・もんじゅ1995年(動燃→日本原研)・ふげん1978年(動燃→日本原研)

 美浜原発は、もんじゅ・ふげん・敦賀原発の三施設と、敦賀半島北部で事実上同一の敷地に存在している。
 
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恐るべき腐敗、悪臭を放ち続ける関西電力 2019年09月28日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-884.html

 関西電力は上から下まで腐りきっている…金品受領は常態化、自治体首長を平気で恫喝
 https://biz-journal.jp/2019/10/post_121835.html

 いずれも、30~50年を経た老朽原発で、加圧式原発(PWR)特有の中性子劣化による炉心の構造強度低下の極めて深刻な欠陥が指摘されてきた。
 加圧式原発では160気圧という巨大な圧力で稼働させるため、炉心耐圧容器の健全性が大きな問題になるが、このため炉心内に試験片を入れて中性子からの劣化を調べているのだが、高浜・大飯では、この劣化が非常に危険なレベルに達していると指摘されてきた。
 本来、PWRの設計寿命は、わずか30年であり、これを超法規的に延命運用させてきたのが日本政府である。
 
いつ巨大爆発を起こすか分からない高浜原発1号機 2019年07月08日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-800.html

 また、若狭周辺では、例えば「地震の巣」といわれる福井県苓北地区で震度5の地震が起きたとき、遠く離れた私の住む中津川で震度3なのに、不思議なことに、近い敦賀市の地震計は、震度1で、過去にも強い地震が「記録された」試しがない。
 また、敦賀市の白血病や乳児死亡の統計データが、あまりにも矮小化されていて、明らかに原子力村が、人口動態統計を勝手に捏造している疑いが極めて強い。

 さらに、琉球大・木村政昭氏の「日本列島断層」が、敦賀市を通っていて、日本最大の巨大断層帯の上に、敦賀原発群が建設されていることが明らかになっているのに、木村氏の日本列島断層が、誰が見ても実在が一目瞭然であるにもかかわらず、地震学会でも地理学会でも存在が否定されているのだ。
  http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/2016/05/22/1389/

 もう一つ付け加えると、若狭敦賀一帯の放出された放射能は、季節風に乗って、琵琶湖から大垣方面に向かうダクトを通過してゆく。
 伊吹山を迂回するように関ヶ原に流れ込んだ放射能は、木曽川ダクトを通って可児市や御嵩町・八百津町に流れ込んでゆく。この一帯では、信じられないほど心筋梗塞や心不全が多発している。(全国平均の3.2倍)
  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-349.html

 このように、若狭原発群は、人類全体にとっても、恐ろしい悪魔の巣窟になっている。 「もんじゅ」や「ふげん」は、すでに相当前に廃炉にされているにもかかわらず、いまだに使用済み核燃料さえ施設から一歩も移動できない状況だ。
 理由は、これがプルサーマル運転をしていたため、崩壊熱が安定冷温(100度)に達するのに500年間もかかるせいだ。

 もんじゅやふげんの核燃料が、彼らの予定している六ヶ所村保管施設に運び込まれるのに、いったいどれほどの時間がかかるのか? おそらく100年以上はかかるだろう。移動後も数百年にわたる強制冷却が要求される。
 そして、その間、使用済み核燃料から絶え間なく放射能が環境を汚染し続けるのである。

 私は、日本列島断層が敦賀市周辺で巨大な活動をしたとき、これらの敦賀核施設が無事ですむとは到底思えない。おそらく福島第一原発を上回る巨大な汚染が起きることだろう。
 その放射能は、私の住む岐阜県ばかりか、関西のすべてを取り返しのつかないほど汚染してゆくだろう。

 もう一度、冒頭の失敗百選の記述を振り返ろう。

 ① 設計図通りに部品・装置が作られているとは限らない。関連する人への部品の機能を理解させることが必要である。
 ② 操作員の誤った思い込みを是正するような訓練が必要である。
 ③ 不具合は必ず起こるものと認識し、モニタシステムの充実が大切である。
 ④ パラメータに有意な変化があるときには、装置の運転を直ちに行なうことを予め決めておくことで、 大事故になることを防止できる。
 ⑤ 点検整備作業のマンネリ化による見落とし防止を図る。

私が非破壊検査に関わったときも思い知ったことだが、施設の崩壊は、99%高いレベルで建設されていても、たった1%の見落としから巨大な崩壊が起きる。
 すべての建設施設で100%完全な施工などありえないのだ。

 フクイチ事故のメルトダウンも、原子炉耐圧容器内にあるジェット計測配管という小さな突起が切断して、そこから80気圧の圧力によって、わずか数分で冷却水を喪失し、メルトダウンに至った。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-841.html?all

 実は、この種の配管は数が多いので、シュミレーション計画から外されていたのだ。この種の配管をすべて検査するためには、巨大な費用がかかるため、東電は、主要な一次冷却管など大きなものしか検査もシュミレーションもしなかった。
 そこで小さな溶接欠陥から、地震による破断が起きてメルトダウンを引き起こした。

 この手の欠陥管理など、原発のような巨大プラントでは無数に存在している。だが、その蟻の一穴が、プラント全体を完全破壊に導くのである。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-434.html

 人間というものは愚かなものだ。いつでも失敗を繰り返す。だが核施設で、小さな蟻の一穴の失敗をすれば、それがメルトダウンという人類にとっての巨大災厄を引き起こすのである。