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大飯原発3、4号の設置許可取り消しの意味

2020年12月07日 | 未分類
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1218276

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の耐震性を巡り、新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は誤りだとして、福井など11府県の住民ら約130人が国に対し、原発設置許可の取り消しを求めた訴訟の判決で大阪地裁(森鍵一裁判長)は12月4日、許可を取り消した。

 東京電力福島第1原発事故を踏まえ策定された新規制基準下での原発設置許可を取り消す初の司法判断。大飯3、4号機は現在定期検査で停止中だが、住民側勝訴が確定した場合、より厳格な耐震基準で評価し直し、改めて許可を得るまで稼働できない可能性がある。新規制基準下で許可を受け再稼働した他の原発にも影響がありそうだ。

 主な争点は、関電が算出した耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)の値や、これを基に設置を許可した規制委の判断が妥当かどうか。

 訴状などによると、大飯3、4号機の基準地震動は最大856ガルと設定され、規制委は適正と評価。これについて原告側は、算出過程で基となる過去の地震データの数値には平均値から大きく外れたものなど「ばらつき」があるのに考慮されず、地震の規模や基準地震動が過小評価され、両機の耐震設計は不十分だと主張した。

 国側は、地震を引き起こす断層の面積など別の指標を考慮していれば審査は適切で、原告側主張に科学的合理性は認められないと反論していた。

 関電は2013年の新規制基準施行後、大飯3、4号機の審査を規制委に申請。17年5月に合格し許可を得た。

【大飯原発3、4号機】

 関西電力が福井県おおい町に持つ加圧水型軽水炉。3号機は1991年、4号機は93年に営業運転を始めた。出力は各118万キロワットで、関電の原発で最大。東京電力福島第1原発事故後に国内の全原発が停止する中、当時の民主党政権が決めた暫定基準に基づき唯一再稼働した。2017年5月に新規制基準に基づく原子力規制委員会の審査に合格。3号機は今年7月、4号機は同11月に定期検査のため停止した。
********************************************************************

 若狭湾の地形はリアス式で、これは大規模な沈降を繰り返した巨大断層に近い、地殻変動地帯であることを意味している。
 千年に一度、もの凄い陥没を起こす恐ろしい地形なのだ。これは山が急崖でいきなり海に落ち込んでいる地形に共通するもので、似た場所としては、伊勢志摩の南岸、宮城県の松島などリアス地形がある。
 伊勢志摩の場合は、中央構造線に近く沿っている。

 以下の中央構造線・三重県図で、青い線が中央構造線で、赤丸が伊勢志摩リアス式海岸だ。かつて東南海地震による大津波で恐ろしい被害を受けた地域だ。
 http://tsunami-dl.jp/document/011
 
tyuoukouzousen001.jpg


次は、日本海溝という巨大断層帯によって形成されたと思われる三陸リアス海岸


sannrikuriasu.jpg

 先の東北大震災もまた、日本海溝によって繰り返される活動の一つであり、松島周辺では大きな地盤沈下があった。全国のリアス式海岸は、巨大断層の活動によって成立している。
 日本海溝と三陸リアス式海岸の関係は、南海トラフ・中央構造線と伊勢志摩リアス式海岸の関係に似ている。
 巨大断層の活動で地盤が数十メートルも移動すると、近郊では大規模な崩落が繰り返される。巨大地震が起きると、ある地域は水没し、山の裾野が海に沈下してリアス式海岸が成立する。
 画像クリック 

nihonkaikou001.jpg



 それでは、若狭湾の場合は、どこに巨大断層があるのか?

nihonrettoudannsou.jpg


 上は、琉球大学、木村政昭氏による日本列島断層の概念図だ。
 http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/2016/11/01/1404/

 だが、なぜかグーグルで「日本列島断層」と検索しても、上の概念図は出てこない。
 日本地震学会からも無視されているが、この巨大断層説が無視されている理由は、若狭原発群の地殻変動からの影響を隠蔽したい原子力産業と日本政府による陰謀であると私は考えている。

 以下の地形をよく見ていただきたい。 
 四国吉野川から淡路島に達した中央構造線は、淡路島を北上し、野島断層を経由して、淀川、琵琶湖、福井に抜けているが、途上に、琵琶湖・東尋坊リアス式海岸・能登半島・佐渡島から樺太方面に向かってゆく。
 能登半島と佐渡島は、中央が大きく陥没していて、両者に関係があることは一目瞭然であり、東尋坊海岸の成因にも関係していることが明らかだ。



 日本列島断層は、地図を見れば誰にでも分かる、日本列島最大の巨大断層でありながら、これが若狭湾を経由していることで、原発の安全デマ=虚構を守るため、木村氏の日本列島断層は、学会から顧みられず、ネットの検索からも外されている。


wakasawantikeizu.jpg

 

 地図を見れば、日本列島断層の実在性が一目瞭然でありながら、もしこれが容認されたなら、まさに断層上に敦賀原発やもんじゅが存在していて、全国から糾弾が殺到し、大変な事態となるため、木村氏の学説は、学問が政治的にねじ曲げられ、原子力産業の利害によって排除され、存在しないかのようにされている。

 福井沖には巨大地震の巣があることが学問的に示されてきたにもかかわらず、木村氏の日本列島断層をはじめ、福井県周辺の巨大地震の危険性に関するネット上の記事が、ほとんど閲覧できないようにされている。
 また、今年9月4日、福井市でM5,震度5弱の地震が起きて、中津川で震度3を記録していたのに、福井市に近い敦賀市では、わずか震度1だった。
 福井県の地震は、敦賀・若狭原発群では、まともに検知されないよう設定しているのだ。
 https://www.excite.co.jp/news/article/Weeklyjn_23698/

 また、敦賀市は、白血病など被曝に関係する病気の統計を意図的に歪曲、矮小化している可能性が非常に強い。私が調べた範囲で、原発立地自治体として、被曝影響が極端に少ないデータになっている。

 リアス式海岸はダテにあるわけではない。それは近郊にある巨大断層の活動によって、大規模な沈降を起こした結果なのだ。
 つまり、若狭原発群は、巨大地震とともに海中に没する可能性がある。

******************************************************************

 したがって、今回の大飯原発3・4号機の認可取り消しには非常に大きな意味がある。
 人間には、無意識に将来を予見する力が備わっている。これは「集合無意識」として、たくさんの人々に共有されていて、森鍵一裁判長も、そんな共有された無意識に反応したのかもしれない。
 次に、巨大原発事故を起こすのは若狭原発群であり、メルトダウンが起きれば、関西圏が壊滅するという不安感の上に、今回の判決が出た。

 もちろん、大飯原発の運転差し止めを命じた樋口判決と同様に、国や最高裁は全力で原子力産業を擁護し、上級審で判決を覆し、森氏を左遷することは火を見るより明らかだが、若狭周辺住民にとって、札束で殴られながら、原発を容認してきた地域社会に巨大な衝撃が加わるのは間違いない。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1015.html

大飯原発の運転差し止め命じる 福井地裁が判決
2014年5月21日 樋口英明裁判長
 https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/46156

 高浜原発 停止命令 「新基準で安全といえず」 大津地裁 仮処分、稼働中で初
2016年03月10日 山本善彦裁判長
 https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/301

 これに対し、日経新聞社は、激しい嫌がらせを行った。
  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO98497020W6A310C1000000/

伊方原発、運転差し止め 広島高裁仮処分 地裁支部決定を取り消し
毎日新聞2020年1月17日 森一岳裁判長
 https://mainichi.jp/articles/20200117/k00/00m/040/139000c

日本の原発訴訟は、以下のとおり18回あるうち、稼働停止判決は3回しかない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E8%A8%B4%E8%A8%9F

 大飯原発停止判決を書いた樋口英明裁判長に対しては、最高裁事務局によって栄転が取り消され、愛知県の片田舎の簡裁へと左遷命令が下った。

 そして、裁判長は飛ばされた 高浜原発再稼働「差し止め仮処分はけしからん」 最高裁・高裁のお偉方は原発が大好き (上)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/43092

 そして、裁判長は飛ばされた 高浜原発再稼働「差し止め仮処分はけしからん」 最高裁・高裁のお偉方は原発が大好き(下)
  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/43093

大津地裁の山本善彦裁判長は、以下の通り。
 原発を止めると左遷…エリート裁判官たちが抱える「大苦悩」2017年5月21日
  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51720

 伊方原発稼働停止命令を書いた森一岳裁判長は退官させられたと、原子力産業のタイコモチメディアである日経が喜んで書いている。
 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO54550970X10C20A1CR8000/

*************************************************************
 大飯原発の建設上の耐震基準は856ガルと書いてある。以前、私が調べた建設当初の耐震基準は350ガルにすぎなかった。いつのまに倍以上になったのか知らないが、仮に856ガルであっても、1963年、若狭湾を震源とするM7.0の地震では、もっと激しく揺れたはずだ。幸い、このときは原発は一つも稼働していなかった。
 https://www.youtube.com/watch?v=2e7lbSE8b0k&ab_channel=TakahashiSuzuki

 2008年、岩手内陸地震では4022ガルが記録され、これが世界地震史上最大の揺れとしてギネスブックに掲載されている。
 2008年、新潟中越地震で、柏崎刈羽原発で2058ガルが記録された。大飯原発耐震基準の3倍近い激震だ。
 http://www.asahi.com/special/070716/TKY200707300400.html

 阪神大震災では、あの凄まじい揺れで、891ガルだ。
 熊本地震では、その二倍、1580ガルが記録された。
 http://myc-home.com/blog/2016/04/%E5%9C%B0%E9%9C%87.php#:~:text=%E9%9C%87%E5%BA%A67%E3%82%92%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E3%81%97%E3%81%9F,%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%92%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%9E%E3%82%8C%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82&text=%E4%B8%A1%E8%80%85%E3%81%8C%E3%81%9D%E3%82%8D%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%84,%E3%81%8C%E5%BC%B7%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82

 これらを見れば、大飯原発が自慢する856ガルが、どれほど心許ない耐震基準か分かるはずだ。原発が2000ガル以下の耐震基準しかないなど、ありえないことだ。
 これでは認可を取り消さない方がどうかしてるし、これを認可した原子力規制委が、どれほど原子力産業から支配を受けてドロドロに腐っているか、誰の目にも明らかだ。

 岩手地震4022ガルが、いったい、どれほど凄まじいものか、調べても出てこないが、800ガル程度のモニターはある。
 https://www.youtube.com/watch?v=6TQCX0-V5Bg&ab_channel=hghide92

 私は原発のようなプラント現場を経験しているが、大きな構造物や、メイン配管に関するシュミレーションはできているが、小さなノズル配管など、金がかかりすぎるので、原発運営側は放置している。
 しかし、福島第一原発で、メルトダウンを引き起こしたのは、圧力容器内に突き出た小さなジェットポンプ配管だった。
 こうした配管は、シュミレーションや非破壊検査の対象になっていない。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-841.html?all

原発には、無数といっていい、見落としの欠陥が存在している。そもそも原発を導入したこと自体が、安全思想の致命的欠陥だった。
 日本政府は、原発核廃棄物を使って核ミサイルを作るために、欠陥の正当化を繰り返し、真実を歪曲しているが、それが、やがて311のように、自分たちの足下を完全破壊してゆくのだ。


大飯原発3、4号の設置許可取り消しの意味

2020年12月07日 | 未分類
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1218276



 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の耐震性を巡り、新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は誤りだとして、福井など11府県の住民ら約130人が国に対し、原発設置許可の取り消しを求めた訴訟の判決で大阪地裁(森鍵一裁判長)は12月4日、許可を取り消した。



 東京電力福島第1原発事故を踏まえ策定された新規制基準下での原発設置許可を取り消す初の司法判断。大飯3、4号機は現在定期検査で停止中だが、住民側勝訴が確定した場合、より厳格な耐震基準で評価し直し、改めて許可を得るまで稼働できない可能性がある。新規制基準下で許可を受け再稼働した他の原発にも影響がありそうだ。



 主な争点は、関電が算出した耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)の値や、これを基に設置を許可した規制委の判断が妥当かどうか。



 訴状などによると、大飯3、4号機の基準地震動は最大856ガルと設定され、規制委は適正と評価。これについて原告側は、算出過程で基となる過去の地震データの数値には平均値から大きく外れたものなど「ばらつき」があるのに考慮されず、地震の規模や基準地震動が過小評価され、両機の耐震設計は不十分だと主張した。



 国側は、地震を引き起こす断層の面積など別の指標を考慮していれば審査は適切で、原告側主張に科学的合理性は認められないと反論していた。



 関電は2013年の新規制基準施行後、大飯3、4号機の審査を規制委に申請。17年5月に合格し許可を得た。



【大飯原発3、4号機】



 関西電力が福井県おおい町に持つ加圧水型軽水炉。3号機は1991年、4号機は93年に営業運転を始めた。出力は各118万キロワットで、関電の原発で最大。東京電力福島第1原発事故後に国内の全原発が停止する中、当時の民主党政権が決めた暫定基準に基づき唯一再稼働した。2017年5月に新規制基準に基づく原子力規制委員会の審査に合格。3号機は今年7月、4号機は同11月に定期検査のため停止した。

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 若狭湾の地形はリアス式で、これは大規模な沈降を繰り返した巨大断層に近い、地殻変動地帯であることを意味している。

 千年に一度、もの凄い陥没を起こす恐ろしい地形なのだ。これは山が急崖でいきなり海に落ち込んでいる地形に共通するもので、似た場所としては、伊勢志摩の南岸、宮城県の松島などリアス地形がある。

 伊勢志摩の場合は、中央構造線に近く沿っている。



 以下の中央構造線・三重県図で、青い線が中央構造線で、赤丸が伊勢志摩リアス式海岸だ。かつて東南海地震による大津波で恐ろしい被害を受けた地域だ。

 http://tsunami-dl.jp/document/011

 

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次は、日本海溝という巨大断層帯によって形成されたと思われる三陸リアス海岸





sannrikuriasu.jpg



 先の東北大震災もまた、日本海溝によって繰り返される活動の一つであり、松島周辺では大きな地盤沈下があった。全国のリアス式海岸は、巨大断層の活動によって成立している。

 日本海溝と三陸リアス式海岸の関係は、南海トラフ・中央構造線と伊勢志摩リアス式海岸の関係に似ている。

 巨大断層の活動で地盤が数十メートルも移動すると、近郊では大規模な崩落が繰り返される。巨大地震が起きると、ある地域は水没し、山の裾野が海に沈下してリアス式海岸が成立する。

 画像クリック 



nihonkaikou001.jpg







 それでは、若狭湾の場合は、どこに巨大断層があるのか?



nihonrettoudannsou.jpg





 上は、琉球大学、木村政昭氏による日本列島断層の概念図だ。

 http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/2016/11/01/1404/



 だが、なぜかグーグルで「日本列島断層」と検索しても、上の概念図は出てこない。

 日本地震学会からも無視されているが、この巨大断層説が無視されている理由は、若狭原発群の地殻変動からの影響を隠蔽したい原子力産業と日本政府による陰謀であると私は考えている。



 以下の地形をよく見ていただきたい。 

 四国吉野川から淡路島に達した中央構造線は、淡路島を北上し、野島断層を経由して、淀川、琵琶湖、福井に抜けているが、途上に、琵琶湖・東尋坊リアス式海岸・能登半島・佐渡島から樺太方面に向かってゆく。

 能登半島と佐渡島は、中央が大きく陥没していて、両者に関係があることは一目瞭然であり、東尋坊海岸の成因にも関係していることが明らかだ。







 日本列島断層は、地図を見れば誰にでも分かる、日本列島最大の巨大断層でありながら、これが若狭湾を経由していることで、原発の安全デマ=虚構を守るため、木村氏の日本列島断層は、学会から顧みられず、ネットの検索からも外されている。





wakasawantikeizu.jpg



 



 地図を見れば、日本列島断層の実在性が一目瞭然でありながら、もしこれが容認されたなら、まさに断層上に敦賀原発やもんじゅが存在していて、全国から糾弾が殺到し、大変な事態となるため、木村氏の学説は、学問が政治的にねじ曲げられ、原子力産業の利害によって排除され、存在しないかのようにされている。



 福井沖には巨大地震の巣があることが学問的に示されてきたにもかかわらず、木村氏の日本列島断層をはじめ、福井県周辺の巨大地震の危険性に関するネット上の記事が、ほとんど閲覧できないようにされている。

 また、今年9月4日、福井市でM5,震度5弱の地震が起きて、中津川で震度3を記録していたのに、福井市に近い敦賀市では、わずか震度1だった。

 福井県の地震は、敦賀・若狭原発群では、まともに検知されないよう設定しているのだ。

 https://www.excite.co.jp/news/article/Weeklyjn_23698/



 また、敦賀市は、白血病など被曝に関係する病気の統計を意図的に歪曲、矮小化している可能性が非常に強い。私が調べた範囲で、原発立地自治体として、被曝影響が極端に少ないデータになっている。



 リアス式海岸はダテにあるわけではない。それは近郊にある巨大断層の活動によって、大規模な沈降を起こした結果なのだ。

 つまり、若狭原発群は、巨大地震とともに海中に没する可能性がある。



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 したがって、今回の大飯原発3・4号機の認可取り消しには非常に大きな意味がある。

 人間には、無意識に将来を予見する力が備わっている。これは「集合無意識」として、たくさんの人々に共有されていて、森鍵一裁判長も、そんな共有された無意識に反応したのかもしれない。

 次に、巨大原発事故を起こすのは若狭原発群であり、メルトダウンが起きれば、関西圏が壊滅するという不安感の上に、今回の判決が出た。



 もちろん、大飯原発の運転差し止めを命じた樋口判決と同様に、国や最高裁は全力で原子力産業を擁護し、上級審で判決を覆し、森氏を左遷することは火を見るより明らかだが、若狭周辺住民にとって、札束で殴られながら、原発を容認してきた地域社会に巨大な衝撃が加わるのは間違いない。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1015.html



大飯原発の運転差し止め命じる 福井地裁が判決

2014年5月21日 樋口英明裁判長

 https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/46156



 高浜原発 停止命令 「新基準で安全といえず」 大津地裁 仮処分、稼働中で初

2016年03月10日 山本善彦裁判長

 https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/301



 これに対し、日経新聞社は、激しい嫌がらせを行った。

  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO98497020W6A310C1000000/



伊方原発、運転差し止め 広島高裁仮処分 地裁支部決定を取り消し

毎日新聞2020年1月17日 森一岳裁判長

 https://mainichi.jp/articles/20200117/k00/00m/040/139000c



日本の原発訴訟は、以下のとおり18回あるうち、稼働停止判決は3回しかない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E8%A8%B4%E8%A8%9F



 大飯原発停止判決を書いた樋口英明裁判長に対しては、最高裁事務局によって栄転が取り消され、愛知県の片田舎の簡裁へと左遷命令が下った。



 そして、裁判長は飛ばされた 高浜原発再稼働「差し止め仮処分はけしからん」 最高裁・高裁のお偉方は原発が大好き (上)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/43092



 そして、裁判長は飛ばされた 高浜原発再稼働「差し止め仮処分はけしからん」 最高裁・高裁のお偉方は原発が大好き(下)

  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/43093



大津地裁の山本善彦裁判長は、以下の通り。

 原発を止めると左遷…エリート裁判官たちが抱える「大苦悩」2017年5月21日

  https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51720



 伊方原発稼働停止命令を書いた森一岳裁判長は退官させられたと、原子力産業のタイコモチメディアである日経が喜んで書いている。

 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO54550970X10C20A1CR8000/



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 大飯原発の建設上の耐震基準は856ガルと書いてある。以前、私が調べた建設当初の耐震基準は350ガルにすぎなかった。いつのまに倍以上になったのか知らないが、仮に856ガルであっても、1963年、若狭湾を震源とするM7.0の地震では、もっと激しく揺れたはずだ。幸い、このときは原発は一つも稼働していなかった。

 https://www.youtube.com/watch?v=2e7lbSE8b0k&ab_channel=TakahashiSuzuki



 2008年、岩手内陸地震では4022ガルが記録され、これが世界地震史上最大の揺れとしてギネスブックに掲載されている。

 2008年、新潟中越地震で、柏崎刈羽原発で2058ガルが記録された。大飯原発耐震基準の3倍近い激震だ。

 http://www.asahi.com/special/070716/TKY200707300400.html



 阪神大震災では、あの凄まじい揺れで、891ガルだ。

 熊本地震では、その二倍、1580ガルが記録された。

 http://myc-home.com/blog/2016/04/%E5%9C%B0%E9%9C%87.php#:~:text=%E9%9C%87%E5%BA%A67%E3%82%92%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E3%81%97%E3%81%9F,%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%92%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%9E%E3%82%8C%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82&text=%E4%B8%A1%E8%80%85%E3%81%8C%E3%81%9D%E3%82%8D%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%84,%E3%81%8C%E5%BC%B7%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82



 これらを見れば、大飯原発が自慢する856ガルが、どれほど心許ない耐震基準か分かるはずだ。原発が2000ガル以下の耐震基準しかないなど、ありえないことだ。

 これでは認可を取り消さない方がどうかしてるし、これを認可した原子力規制委が、どれほど原子力産業から支配を受けてドロドロに腐っているか、誰の目にも明らかだ。



 岩手地震4022ガルが、いったい、どれほど凄まじいものか、調べても出てこないが、800ガル程度のモニターはある。

 https://www.youtube.com/watch?v=6TQCX0-V5Bg&ab_channel=hghide92



 私は原発のようなプラント現場を経験しているが、大きな構造物や、メイン配管に関するシュミレーションはできているが、小さなノズル配管など、金がかかりすぎるので、原発運営側は放置している。

 しかし、福島第一原発で、メルトダウンを引き起こしたのは、圧力容器内に突き出た小さなジェットポンプ配管だった。

 こうした配管は、シュミレーションや非破壊検査の対象になっていない。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-841.html?all



原発には、無数といっていい、見落としの欠陥が存在している。そもそも原発を導入したこと自体が、安全思想の致命的欠陥だった。

 日本政府は、原発核廃棄物を使って核ミサイルを作るために、欠陥の正当化を繰り返し、真実を歪曲しているが、それが、やがて311のように、自分たちの足下を完全破壊してゆくのだ。