リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
弱さを絆に地域を紡ぎ、コンヴィヴィアルな社会をつくりましょう。

限界を超えて

2006年09月27日 | Weblog
1日は24時間だし、体は1つ。睡眠負債も返却していかないと破綻が来る
集中力には限りがありカフェインや精神調節の薬剤に頼るとしても限界がある。(所詮は対症療法である。)

 どのプロジェクト(患者)1つとっても本当に満足するまでやるにはいくら時間があっても足りない。マルチタスクをこなすのは難しいが、何をしないかを決めるのが戦略であり、常に優先順位をつけて選択し、時間や体力は有効活用しなくてはならない。できる人のやり方を盗んでカスタマイズする。

 情報を共有し、集まってくるような仕組みをつくり、頼まれても考えてから返事をし無理なら断る技術、他人に上手く頼み、任せる技術を徹底的にトレーニングして身につける必要がある。なんでも自分でやれてしまう人にはシステムを作ることはできない。それはマネジメントとはいわない。当院の失敗はそこにあったと考える。

 苦手なことは最低限にして、得意なこと、自分がやったほうが合理的なこと、にエネルギーを割けるように環境を整えていく、あるいは居場所、職業の変更を考える。

 イライラしたときに心を落ち着けられ、自分や他人を傷つけずに済むように呼吸法、瞑想など、さまざまなやり方、逃げ場を用意しておく。思考停止、パニック、フリーズしている状態をできるだけ減らす。早くリカバリーできるようにする。

 オフィスワーク、ペーパーワーク等を気をそらされず集中してできる時間、場所を確保する。(アイマスクや耳栓、タイマーも活用。)考える時間と動く時間をわけ、動く時間には考えることは最低限とする。日中はロボットになって淡々と業務をこなす。

 睡眠、休息や運動する場所、時間を確保する。食料の供給が途絶えがちなのできっちり非常食も確保、食料の供給ルートを作っておく。規則正しい生活をおくり、清潔を保てるように身の回りの清掃や洗濯、入浴等の時間、場所、仕組みを確保しマニュアルを作る。当直等はペースを乱されないようにうまく配置して、予測できない事態の発生を極力減らす。さまざまなエスケープルートを作っておく。
 
 患者さんに対してもそうだが、管理側?とのコミュニケーションが悪く職員に対するアメニティや労働環境、人事、動線、作業効率等への配慮の乏しい病院なので改善を引き続き訴えていく。(このままではそのうち働く人がいなくなってしまうだろう。)電子秘書(Outlook、MindManager)の活用を図る。病院の組織、特に意思決定機構、予算の動き、医療制度の仕組み、パワーバランス等を調査検討しアプローチできるツボをさがしていく。

 人間中心の医療を実現するために、自分の体、スタッフ、患者さんに不利益が及ばないようことだけは留意しなくては・・・。

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