玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

感想

2022-11-28 19:09:31 | イベント
+++ 子ども +++

小山内とうわ
植物について色々なことを知ったり、とくちょうなども知った。

こんどうかずひこ
いろいろなたねがしれてたのしかった。

作道はな
わたしは、このイベントでいろいろなみやたねをしってたのしかったです。

角 百桃
わたしは、このイベントでいろんなみや、いろんなしょくぶつを見て、こうさくや、べんきょうとかそうゆうものをするのがたのしかったです。

中村ま子
わたしは、このイベントにさんかしていろいろなしょくぶつの名前をしってこれから、大きくなったら、べんきょうにもいかせるようにしたいです!みをつぶすのは、ちょっとにがてだったけど、なんか楽しかったです。いろいろなしょくぶつの名前を教えてくれて、ありがとうございました!!

野村咲月
このいべんとをしていろいろなしょくぶつのなまえがよくわかった。いろんなみに、いろんなかくしごとがあると思った。

野村実月
いろいろなものをとったりしてたのしかったです。

米山ルリ子
見て知っている植物でも名前をしらなかったり、その名前をしれたのもたのしかったです。たねがとぶ植物おもしろいです。ムクノミがおいしくてびっくりしました。

柊登
みがいっぱいひろえてたのしかった。

+++ 大人 ++++

青木計意子 (スタッフ、撮影)
 今は小さなお子様もいつか大きくなった時に、親御さんや、お子様があの頃を懐かしく感じる日が来るのだろうなあと、思うと、親子で参加される観察会の皆さんの笑顔がキラキラと輝いて見えて、つい写真も沢山撮ってしまいます^^

お話変わりますが・・・以前観察会に何度か参加させていただいた娘は今年中1になり、部活も忙しくなり、いよいよ観察会には参加できなくなりましたが、中1国語の教科書に、高槻先生の「オオカミを見る目」のお話が載っていて、娘が、タヌフン博士だよね!と、高槻先生に気がついて教えてくれました。
 今も、観察会の時に高槻先生がつくってくださったハートのお顔のフクロウと、娘が家に戻ってからそれを真似てつくった計5体の家族フクロウを飾っています。

子供たち、あっという間に大きくなっていくのを感じますが、小さい頃の体験というのは、何より貴重なものだと感じます。

稲葉 健
 花の春、紅葉の秋がしっかりある国にいる幸せをかみしめた一年でした。
遠い別の種の二つがたまたま似た形になるという話がとくに印象に残りました。
青桐はすくすくよく伸びる木で子どもの生長のようです。その葉がアクロバティックなおもちゃになるのもすてきだと思いました。
紫式部もすてきでした。

稲葉しおり
 ムクの実を初めて食べました。自然のものなのでおっかなびっくりしている自分に気づき、心も体も硬く、こりかたまっているんだなあと感じました。ほんのり甘くて、意外にもおいしかったです。
アオギリの果実の形状が何百万年ものだと聞いて、植物の進化ってすごい!と思いました。実を愛でることはあっても、今まで種までを見ようとはしてなかったので、植物を観察するときの見方が一つ、今日のワークショップで増えました。ありがとうございました。

角 海音
 多摩川上水の近くに住んでいて、色んな植物や虫を観察してきたと思っていましたが、いつも気にかけていたのは自分が知っているものばかりだったので、いかに偏った視点で植物を見ていたことに気付かされました。
 たった数メートルの世界にまだまだ知らない植物があり、じっくり立ち止まり観察する楽しさを味わえました。
 植物を観察したり、遊びも取り入れて、難しいことでなく、色んなきっかけを与えてもらい、子供も楽しい記憶になったと思います。
 ありがとうございました。

近藤千恵
 木の実、草の実、タネしらべに参加して 
 玉川上水の木の実などは、子どもの毎日の収穫物ですが、似たような色、形で区別がなかなかつけられず、「これはなんの実だろうね〜」と言ってそのままにしてしまうことがほとんどでした。
 今回は集合場所から50mにも満たないような狭い範囲の散策をしましたが、そんな狭い範囲にじつにたくさんの実や種を集めることができ、その全てを高槻先生に紹介していただけるという、大変贅沢な時間を過ごすことができました。
 よくよく比べてみると実のつき方や身の形や種がみんなそれぞれ違い、さりげなく生えている植物にも素敵な名前がちゃんとあるんだなと感心しました。それぞれに実を目立たせたり、風に乗って遠くに運ばれるよう生存戦略も考えられていること、特に、系統が全く違う種であるにも関わらず、同じように種をプロペラで飛ばすことを選んだマツ、オニドコロ、カエデの話は大変面白く、進化の過程で植物が意思を持って選びとってきたのかなと思わされる内容でした。
  絵や高槻先生オリジナルのツールを使って、子どもにもわかりやすく、面白く説明していただけるので、次の開催も親子で楽しみにしています。ありがとうございました。

櫻井文緒
木の実探し、たねの観察、あそび、とても楽しかったです!たいへん勉強になりました。後日セラ(息子)と、近所の街路樹(落葉樹)をみながら、はなしをしました。

私:木は春夏でたくさんはっぱもふやしたりお花をつけたり。そして秋に、寒くて成長できない冬になる前に実をつけるんだよね。
セラ:そうだよね。春に花をつけるために、秋ははっぱを落としてたねを作ってるんだよ。

暦の意識が強くはたらく私は、植物が秋・冬で実をつけることを、その生命の集大成のようにみていましたが、セラの方は、木の実に、次の生命サイクルをみているようでした。

中村 摩美
 日曜日は楽しい時間をありがとうございました。
普段よく通っている道を、立ち止まってじっくりみる、本当に楽しい時間でした。
見渡すところに宝の山でした。
「植物の名前はどうしてそういう名前になったのか、すぐに調べないで考えてみる。」、すごく素敵なことだなと感じました。
実際にさわる実や種は、育ちかたも、色も形も大きさも硬さも舞い方も全然違って、とても面白いですね!見るだけでは感じることが出来ない面白さにとてもわくわくしました。子どもと一緒にこのわくわくを経験出来て、本当に楽しい時間でした!これからの散歩の仕方が大きく変わりそうです。
本当に、ありがとうございました。

野村由芙子
日曜日はありがとうございました!
 木の実の名前の由来など、話していただきながらだったので、いくつか名前を覚えることができ、とても楽しかったです。身近にあるこの玉川上水をもっともっと大切にしていきたいです。
 家に帰ってから木の実を細いワイヤーにつるし、飾りました(^^)
玄関が華やかになりました。また是非参加させてください。

リー智子(スタッフ、主催者)
 お天気にも恵まれ、ゆったりと木の実・草の実を観察することができました。主に観察したのは鷹の橋のたもとからほんの5メートル程度。にも関わらず、ちょうど上に木のない(ギャップ)部分で、つる植物が多く繁茂していました。さまざまなものが見られ、子供たちは我も我もと、実をちぎってそれだけでも楽しそうでした。「実があったら取りたいというのは、猿のころからの習性なのだ」と高槻先生。食べるわけでもないのに、綺麗な実を見ると採ってみたいと思うのは、そういうことなのかと納得。
 今回コセンダングサの実を顕微鏡でじっくりと観察でき、アメリカセンダングサとの違いがよくわかりました。似ているものを一括りにしないで、細かいことをちゃんと見分けられれば、一歩その野草に近づける気がします。10年以上観察会を企画していますが、生きものの世界のほんの入り口にたっただけで、まだまだ奥が深く、探りがいのある豊かな世界が玉川上水にはあるな〜と感じます。高槻先生は、どれをみても話が溢れるようにあるので、同じタイトルの観察会を何度しても、新鮮で興味が尽きません。
 今回は歩く距離を短くしたので、時間的余裕があり、それが気持ち的余裕にもつながりました。あまり欲張りすぎないほうがいいな、というのは今日の学びでもありました。どこにでも見るものはある、ありふれたものも、見方を変えれば新しい発見がある、本当に観察会は楽しいなと思いました。こういう観察会は、誰にでもできることではありません。何十年も研究を重ねて来られた高槻先生だからこそ面白いのだと思います。

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木の実、草の実、タネしらべ 5)しめくくり

2022-11-28 18:59:47 | イベント
 持ってきた自作の絵ハガキ、アオギリの果実、松ぼっくりなどをお土産にしてもらいました。


果実の絵葉書

最後にしめくくりの言葉を言いました。

「今日は天気も良くてよかったです。この企画はリー智子さんが企画してくださいました。それから・・」、と言ってスタッフのるーさんと青木計意子さんを紹介しました。

「今日歩いたのはせいぜい50メートルくらいです。それでもいろいろな果実があり、そこから違うタイプの果実があって、さまざまな工夫をして種子を広げようとしていることが勉強できました。
 自然から学ぶことは無限です。さっき、ある人が素敵なことをしているのを見ました。落ち葉から色の違う3枚を拾ってバインダーに並べて止めていました。この人は無数の葉の中からグラデーションがある3枚の葉を取り上げて並べたのです。それはこの人の心の中にそのことを感じるものがあって、赤、オレンジ、黄色を並べてみたいと思ったからです。そういう素材は自然の中に無限にあります。大切なのは自分なりに自然を見ようとする感覚と心です。その感動を深くするのは知識です。

並べた3枚の葉

 私は「一人で林を歩いていて退屈しない?」と聞かれることがありますが、とんでもない。あの木はこういう工夫をしているんだ、この草はこういう理由があってここに生えてるんだ、というストーリーが読めると、退屈どころか大忙しなほどです。
 思えば、この自然が残ったのは玉川上水があるからで、それが400年近くも残されてきました。それは奇跡のようなことで、ありがたいことですが、同時にこれを次の世代に良い形で残すのは今の大人の責務だと思います」

 こういう活動も長い目で見た玉川上水の保全に役立つと思っています。勉強は嫌な暗記をすることではなく、「おもしろいものは遊びながら楽しく学べばいい」ということが、うまく実践できたのかな、と子どもたちの反応を見ながら思いました。最後に記念撮影をし、感想(こちら)を書いてもらって解散としました。ちょうど12時くらいになりました。

記念撮影

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*多くの写真は青木計意子さん撮影、一部の写真は高槻が以前撮影したものです。

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木の実、草の実、タネしらべ 4)ベリー

2022-11-28 09:05:38 | イベント
 三つ目は、ベリーです。ベリーは中にジューシーな果肉があって動物が食べるものです。今日もいくつか集めましたが、事前に準備していたものも含め、チャック袋に集まるとまさに「色々」で、楽しい感じです。

「色々な」ベリー

さっき集めたヒヨドリジョウゴと、持ってきたムクノキの果実をフルイや茶漉しを使って洗面器に水が入っているので、潰して種子を取り出してください」
「ムクノキは甘味があるので、勇気がある人は食べてみてください。全部を食べて飲み込まないで、少しだけかじってね」
 意外に多くの人が挑戦して「あ、おいしい」「甘い」と言っていました。「昔は子供がおやつに食べたそうですよ」「へぇー」
少し時間がかかりましたが、取り出したので、説明をしました。


洗面器の水で種子を取り出す

 いくつかの果実や洗い終わった果実の皮などが並ぶと楽しい感じが醸し出されます。

取り出した果実

 水洗してもらう間に久しぶりに会ったオフェルさん(櫻井さんのご主人)と話をしました。ご無沙汰している間に二人目の赤ちゃんが生まれたとのことでした。

オフェルさんと赤ちゃん

 種子の取り出しが終わったようなので、説明をしました。

ベリーの説明

「ヒヨドリジョウゴとムクノキはまったく違うグループです。さっき見たマンリョウやナンテンもそうです。だから花の形は違うし、種子の数も違います。でもどれも直径5-8ミリくらいで、目立つ色をしています。果実を一つだけ取り上げたらマンリョウとナンテンはどっちがどっちかわからないくらいです。これも「鳥に食べさせて種子を運ばせる」という共通の目的があったからです」

ムクノキとヒヨドリジョウゴの果実と種子

「アオツヅラフジの果実も持ってきたので種子を取り出してみてください。中にアンモナイトみたいなユニークな種子が入っていますよ」

アンモナイトそっくりなアオツヅラフジの種子

取り出した「アンモナイト」を顕微鏡で見てもらいました。

顕微鏡を覗く

*多くの写真は青木計意子さん撮影、一部の写真は高槻が以前撮影したものです。

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木の実、草の実、タネしらべ 3)風で飛ぶ

2022-11-28 09:04:40 | イベント
 二つ目は風で散布される植物です。その代表としてアオギリの果実を持ってきました。カギをつけていた竿に、加工した箱を取り付けてつなぎ式の竿を長く伸ばしてアオギリの果実を箱から落としました。

竿の先にアオギリを乗せて飛ばす

果実はくるくると回転しながら、ゆっくりと斜めに落ちていったので、子供たちは走って追いかけました。大きな歓声が上がりました。

「これは植物が長い時間をかけて作り上げたもので、タネが重石になって下に落ちようとする、果実のこの部分が反り返っていて空気抵抗を作るので落ちないようにする、そのバランスで回転が起きるわけです。じつにすばらしいです。




「それに比べればお粗末ではありますが、私も作ってみました」と言って細長い紙と少し厚めの短い紙の帯を組み合わせ、ホッチキスで止めました。そして長い方を直角に折りました。その折りを戻して完成です。

画用紙を細長く切って二つ折りにし、その下に厚紙を折って
ホッチキスで止め、「翼」を折り曲げた後、少し戻します。

落とすと回転して落ちました。紙を渡して自分で作ってもらいました。


紙で作った「くるくるまわり」

「松ぼっくりを持ってきました。今はもう遅くて、ほとんどの種子は落ちてしまっていますが、少しついているものもあります」と言って探して、ピンセットで取り出して離すと、やはりヒラヒラと落ちました。

松ぼっくりとマツの種子

「これは、さっき見たオニドコロの種子はよく似ていて、種子に翼がついています。カエデも持ってきましたが、やはりよく似ています」

カエデの種子

「マツは裸子植物で、カエデやオニドコロとはまるで違うもので、人と昆虫くらい違います。それでもよく似た形なのは、風を使って種子を飛ばすという共通の目的があったからです。




*多くの写真は青木計意子さん撮影、一部の写真は高槻が以前撮影したものです。

つづく
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木の実、草の実、タネしらべ 2)ドングリ

2022-11-28 08:50:41 | イベント

 ここで予定の時間になったので集合場所に戻って、残しておいた荷物を丘の上に運びました。途中にコナラの木を伐採した切株がありました。

コナラの大木の切り株

「この木は100歳を軽く超えています。この辺りは一年で1センチくらい伸びています。夏に伸びて冬に止まるので年輪ができます。外側が今年で、これが2021年、そうすると、この子たちが生まれたのがこの辺・・・」
というと
「わあ、そうなんだ。そう思うと不思議」
「それで、お母さん方がこの辺、私が生まれたのがこの辺。玉川上水にはだいたい太さ30-40センチの木が多く、70-80歳です。つまり戦後木を伐らなくなったということです。この木は戦争も見たし、その後もずっとここで時代の変化を見てきたわけです。どんどん伐採しているけど、そういうことを考えたら、大きい木は簡単には伐れないはずだよね」

丘の上の丸い広場のようなところに着きました。ここで3つのことをしました。

 一つはドングリの「やじろべえ作り」です。そのためにコナラの木の下でどんぐりを拾ってもらいました。ここでもチャック袋が活躍しました。

「ドングリは帽子をかぶっているみたいだから、こっちが頭で上のように思うけど、実はこちらが付け根で枝についているわけだから、こちらが下なんです」


ドングリの説明



やじろべえ作りでは、ドングリにキリで穴を開け、そこに竹串を通してやじろべえを作ってもらいました。キリはちょっと危ないので、小さい子には大人が手伝うようにしました。

キリを使ってドングリに穴を開ける


私もキリ、使ってみる

しばらくするとやじろべえができたようで、嬉しそうに指の載せてバランスをとっていました。






「これは昔から伝わる遊びで、不思議なほどバランスが取れます。その作りもおもしろいんだけど、私はヤジロベエという名前がいいなと思います。ただのモノではありますが、動きから命を感じで、人の名前にしたのだと思います。ヤジロベエ・・・なんとなく呑気な奴という感じです。生き物の名前にときどきこういうおもしろいのがあります。私がいいなと思うのはアオダイショウです。蛇はちょっと怖いから「大将」なんでしょうが、ただ怖い、気持ち悪いだけでなくて、どこか親しみもある。昔の人はヘビも虫の一つと思っていたので、そういう小さい動物の中の親分という感じだと思います。すばらしいネーミングセンスだと思います」

「さっき見た、動物の体にくっついたり、風には運ばれたり、鳥に食べてもらうなどと違って、ドングリはポトンと落ちるだけです。ただ、正確にいうとカケスやリス、ネズミが冬の間に食べるために埋めるのですが、食べ残しがあるのでそれで運ばれることはあります。コナラなどの木は林を作り、たくさん光を得ることができるので、大きい種子を大量に作ります。こういう植物は、さっき見たギャップに出てくるつる植物や草本類が不安定な環境に多いのとは対照的です」

*多くの写真は青木計意子さん撮影、一部の写真は高槻が以前撮影したものです。

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