おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備単価目標を設定するー4.単価目標がもたらすこと、です。
単価目標は、整備の場合は何によって決まるかと言えば、作業時間である。
作業時間は、作業内容で決まる。
単価は作業内容が決めると言ってもいい。
このことは、何を意味するかと言えば、作業内容に対応した作業時間を決めることになる。
これが「標準作業時間」である。ただし、自社の標準作業時間だ。
自社で決めた作業内容に沿って、標準作業時間表から「標準作業時間」を決める。
この決められた標準作業時間をメカニックは、厳守しなければならない。
そのためには、メカニックの技能の平準化と、作業環境を均一にする必要がある。
基本的にどのメカニックが作業を行っても、同じ作業時間で終了しなければならないからだ。
だから、工具の統一、共用工具の合理的な配置場所、作業手順書などを、
整えることが求められる。
1年点検を例にすれば、AメカニックとBメカニックでは、点検個所、点検の順番、損耗度の判定、
点検工具などが同じでなければ、単価目標を設定した意味がない。
1年点検の点検標準時間が0.7Hとした場合、Bメカニックはいつも0.9Hであれば、
0.2H分の利益を減らしていることになる。
こうしたメカニックを減らすためにも単価目標は必要なのだ。
従来の作業時間は、経験上からきた作業時間であって、コストや利益の事を
疎かにした作業時間と言える。
それを、単価から標準作業時間を決め、それを自社の作業時間にすることで、
目指すコストと利益を達成することだ。
こうして見ると、整備単価は、現場の生産性を改善する大事な要件になる。
こうした観点からも、「整備単価目標」を決めることをお奨めする。