自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

整備単価目標を設定するー2.単価と価値

2012年09月19日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備単価目標を設定するー2.単価と価値、です。

ある百均のお店で、ご婦人が店員に小さな土鍋を手に取って、これお幾らなの?と
尋ねていた。百均の店だから、百円以上の商品はない(最近は違うが)。

ご婦人は、小さな土鍋を見て、百円以上の商品ではないかと思い、
店員に聞いたのだ。

何が言いたいかと言えば、売価(単価)は、商品の価値を数字で分かり易く
表示したものだ。

お客は、お金で価値を交換しているのだ。
価値を認めて(期待して)、何がしかのお金を出すのである。

価値とは、購入者が得られる「利益」「利便性」そして「優越性」だ。
料理が楽になるという「利益」であり、後片付けが簡単になるという「利便性」であり、
持っていることで羨ましがられる、気分がいいなどの「優越性」が商品価値だ。

金額が価値以上であれば、何だか高い、ということになるだろうし、以下であれば
ほどほどに安い、ということになる。

車検基本料金とて同じだ。
点検内容が隣の工場と同じで、金額だけが高ければ、お客は隣の工場で車検を受けるだろう。

高い理由がお客から認められれば、我が工場に依頼が来る。
したがって、単価目標を設定することは、どれだけの価値を付けられるかを決めることになる。

車検は「早い」だから「安い」ということで、整備業界は価格競争を展開してきた。
今後は、こうしたバナナのたたき売り的な競争ではなく、価値を訴求する競争が必要だ。

そのためにも、誰に車検を買っていただくかという、客層を明確にし、その客層が
求めているニーズを把握し、それに応える、あるいは提案する点検、整備内容を
決めて、その上で金額を設定することだ。

前年が15,000円だから、今年は10%アップの16,500円だ、なんてことをしていたら
客にソッポを向けられてしまう。

過走行車両が多いから点検個所を〇〇と〇〇、それに〇〇点検を増やして
基本料金は3,000円アップになるところを、政策的な価格として2,000円アップの
17,000円にしよう、といったアプローチになる。

単価(売価)は商品価値である。このことを念頭に単価目標を設定して欲しい。


問い合わせ先 株式会社ティオ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする