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中販店のこれからを考えるー4.回転重視の展示場運営

2011年10月21日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販店のこれからを考えるー4.回転重視の経営、です。

2名の営業マンが、それぞれ月間5台の販売実績の中販店がある。
展示場は、少し詰めると30台が展示できる広さがある。

仕入担当者は、展示台数が30台を割り込まないように、常に満杯の
状態を保っている。

この店舗の在庫回転率は0.33回転、在庫日数に直すと90日になる。
90日の在庫は、在庫経費台当たり一日2,000円とすれば、何と180,000円の
在庫費用が掛かっていることになる。

80万円で仕入れて100万で売って、20万円の粗利益があっても、営業利益の段階では、
20,000円しか手元に残らない計算だ。この中販店は、回転が悪いと言わざるを得ない。

目指すは90日の半分の45日だ。
回転率にすると0.67となり、在庫台数は15台。同じ在庫経費とすれば90,000円、
営業利益は110,000円も残る。

一気に半分は難しいのであれば、60日、回転率0.5、在庫台数は20台となる。

15台や20台の在庫台数では、展示場の空間が空きすぎて惨めで、活気のない展示場
になってしまう。

そうならないためには、余裕がある15台もしくは10台を「委託販売コーナー」
とし、合計展示台数を30台を保つのだ。

委託販売を嫌うのであれば、2名の営業マンの販売目標台数を一人10台、
合計20台とすることだ。

在庫台数から販売台数を計画するか、販売台数から在庫台数を計画するかの
アプローチの違いがあるが、適正在庫台数を、計算に基づいて、きちんと決め
それを守ることが、これからの中販店には不可欠なことだ。

一昔前であれば、台当たり利益もそこそこ残せたため、在庫が多少だぶついても
ムダな在庫経費を吸収できたが、今はそんな余裕がない。

だから、中販店の最大のコストである「在庫」を調整することだ。
倒産する中販店の多くが、身の丈に合わない「在庫」をすることによって、
資金繰りがつかなくなり、店舗を閉めている。

同じ轍を踏まないためにも、販売台数と同時に在庫回転率と平均在庫日数の目標も決め、
営業マンに周知することだ。

店長は、実績の進捗管理と在庫に関する進捗管理をおこない。
長在車を作らないようにし、在庫回転率であり平均在庫日数をキープすること。

むしろ、在庫管理に重きを置き、回転率や平均在庫日数をキープするために、
営業マンにどのような指示をするのか、広告宣伝をどうすのか、店頭表示価格を
どうするのかなどを判断していくことである。


株式会社ティオ
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