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鈑金工場の売上対策ー2.直需・外注売上構成をどう決めるか

2011年10月12日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、鈑金工場の売上対策ー2.直需・外注売上構成を決める、です。

外注売上主体の鈑金工場の経営者などから、直需売上と外注売上の比率はどれぐらいが
適正なのだろうか、といった質問をよく受ける。

これに対して、逆にどの程度が適正とお考えですか?と逆質問をしてみると、
直需志向が強い鈑金工場の場合、直需7:外注3、とか、8:2などと回答をいただく。

では、その根拠はなにですか?とさらに聞いてみると、多くの経営者が「感覚」だという。
正しい理論値があるわけでなないので、感覚的比率でもいいのかもしれないが、今少し
納得できる比率が欲しい。

そこで、私は「経費カバー率」という方法で、比率をとらえてみることを提案する。
経費とは固定費、いわゆる「一般管理費販売費」といわれる経費である。

この経費を直需粗利益でとれだけ賄うかを根拠とするのだ。
私は、この場合の比率を「直需8:外注2」が一つの目安になると考えている。

つまり、直需の粗利益で、会社の固定費を8割賄うのだ。
仮に300万円の固定費であれば、直需の粗利益で240万円を稼がなければならないことになる。

この「8:2」が理想とは言わないまでも、固定費の8割を直需でカバーできれば、仮に外注粗利益が
「0円」でも、その月、または3カ月程度は凌ぐことができるのでないかという理屈である。

10割でも構わないし、7割でもいい。
要は、経営していくためには「経費」が必ずつきものである。その経費が賄うことが出来なければ
赤字になり、それが続けば「倒産」となる。

ナゼ、ここに拘るかと言えば、直需と外注の売上をどの程度にするかを決めることが、営業戦略に
繋がるからである。

念のためだが、粗利益から売上を求めるのは「粗利益÷粗利益率」となる。
240万円の粗利益が必要であれば、直需の粗利益率が仮に70%であれば、
「240万円÷0.7=342.9万円」になる。

342.9万円売上るのに、軽鈑金、小破、中破の売上をどうするかを決め、それに沿った
営業活動等を展開することになる。

従来の経験に基づいた直需:外注の按分比が、固定費に対してそれぞれがどれだけ
賄っているか電卓を叩いてみてほしい。仮に、直需粗利が固定費の8割に届いていない場合は、
外注の依存度が高いことになるので、営業内容の見直しが必要になる。

いずれにしても、経営を安定化させていくための、直需と外注の粗利益であり売上の按分を
決めることだ。


株式会社ティオ
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