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整備作業と5Sー2.道具と作業が結びつく

2011年09月27日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー2.道具と作業が結びつく、です。

さて、工場内の不要物がなくなってスッキリしたところで、次に行うのが「合理的な配置」と「合理的な作業」である。
5Sでは「整頓」の段階になる。

合理的な配置とは、必要な道具等をあるべき場所に配置し表示することだ。この時に、道具等を優先して配置する
傾向が強いのが一般的だ。簡単な話し、空いているスペースに無造作に、道具等を入れ込む。

これは、美観を優先するというか、作業の合理性を無視するために起こる。
合理的と言っているのは、作業を優先することである。

例えば、車検整備作業に必要な工具やパーツは何かを吟味し、それらをどのストールに配置するのか。
または、近場に配置するのかを検討すること。この時に、道具によっては関連性があるものがある。

ガレージジャッキとリジットラックは、一体のもだ。また、ガレージジャッキはリフトが無いストールで
使われる頻度が高い。こうしたことを検討し、ガレージジャッキとリジットラックを一括りで捉えて、置き場を
吟味するといい。

また、バイス台でも同じことが言える。バイス台は、パーツを分解する・組立する・洗浄するなどの作業場所
である。ということは、こうした作業に必要な「エアー取り出し口」「電源」「照明」「ハンドツール」「ごみ箱」
などを一緒に配置することが、合理的な配置になる。

つまり、道具と作業が結びついた配置が「理想」なのだ。
ここを間違えると、作業時間を短くすることができなくなり、コストダウンにならなくなってしまう。

さらに、共用工具のリストの見直しも行ってほしい。
個人工具にすべきなのか、共用工具のままでいいのかを、最近の作業内容から判断すること。

例えば、トルクレンチだ。
最近は、タイヤ交換時やローテーション時に、クリップナットの締め具合をトルクレンチを使い頻度が
多くなっている。

であれば、共用工具ではなく個人工具にして、全入庫車のクリップナット締め付け点検を、トルクレンチを
使って行うことで、安全を提供することが他社にない差別化にもなる。

いずれにしても、必要な道具等を従来の意識で、配置をするのではなく、合理性に重きを置いて、
配置場所を決め、配置方法を決めることだ。理想は、新入社員が間違いなく、短時間に目的の
道具等を持ってこれる、収納できる状態を作ること。

以上で短時間作業をする「舞台」が整ったことになる。
そこで、見直しが必要なるのが「合理的な作業」だ。

昨日のTio21ブログで、不要な作業の洗い出しをすることを「整理」とした。
作業の「整頓」は、必要な作業の「手順」を合理的にすることである。

ある整備工場で車検作業を見ていた時のことだ。
ブレーキを分解し液漏れやパッド・シューの損耗状態の点検をし、組み付ける際に「エアーブロー」
「ブレーキ洗浄」「パッド・シューのペーパーかけ」をして、組み付けてていた。

エアーブローとペーパーかけの二つの作業を不要とし、ブレーキ洗浄だけにした。
このように、作業が二つ減ったことで、作業手順をどうしたら、もっとも合理的になるかを検討する
ことが「整頓」なのだ。

クルマの外周を2回を1回にする。リフトの上げ下げを2回を1回にする。
そのためには、作業手順をどのように組み替えるのか、工程を減らすのかを検討して欲しい。

ある整備工場で車検時に6回ほど外周を回っていた不要作業と手順を、見直したことで2回で済んだ例もある。
ゼヒ、この機会に手順の見直しを行い、作業時間を1秒でも減らすことだ。


株式会社ティオ
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