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どんぶり勘定の薦めー1.どんぶり勘定の誤解

2011年07月11日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、どんぶり勘定の薦めー1.どんぶり勘定の誤解、です。

こんなに売上が上がっているのに、ナゼ利益が出ないのか。
利益が出ているのにナゼ資金繰りが苦しいのか。こうしたことが起こる大きな要因が「どんぶり勘定」にある。

こうしたことから「どんぶり勘定」は、お金にだらしない、計画性がない、大雑把などのマイナスのイメージがある。
企業経営で言えば、計画性の無い、その日暮らしの無計画経営、あるいは分別がない経営を表現した言葉
として使われている。どんぶり勘定は経理用語ではない。

どんぶりとは、「丼」ではなく、大工さんなどが身に付けている「胴巻き(腹巻のようなもの)」を指し、
その中に受け取ったお金を入れ、支払いのときにその中から出していたことから「どんぶり勘定」なる言葉が生まれたとされている。
そうした行為から「無計画経営」「分別が無い経営」の代名詞になった。

どんぶり勘定、実は、これがキャッシュフロー経営の原型なのだ。
受け取ったお金は全てドンブリに入り、支払うお金は全てドンブリから出る。
どんぶりの中を覗けば、現金収支が一目で分かるという仕組み。

どれだけ売れて、どれだけ儲かったか、ということより、いま資金がどれだけあって、昨日より増えたのか減ったのか、
ということの方が大事だということでは、どんぶり勘定も使いようである。

企業が倒産するのは、会社の血液である「資金」が不足し、支払が出来ないことで起きる。
したがって、帳簿上の「利益」よりも、手元の「現金」の有り高の方が重要になる。

その手元現金の有り高を把握するには、胴巻きの中身を見れば一目瞭然である。
そう、どんぶり勘定は、あながち捨てたものではないのだ。

が、それはあくまでも「計画」があり、その計画に沿って活動し、評価し、分析することでキャッシュフロー(資金収支)を
健全化し拡大していくことが経営であるとすれば、どんぶり勘定では出来ないことである。

こんな光景を眼にすることがある。毎月利益が出ているにもかかわらず、この夏の賞与を、銀行から借り入れし社員に支給する。
こうしたことの多くが「売上=利益、利益=資金」という錯覚をしていることでおきる。

これこそが「どんぶり勘定」の典型なのだ。
だから、賞与を賄うのに借り入れをしなればならないことになる。 

どんぶり勘定の薦めとしたのは、帳簿上の利益よりも、手元の現金の有り高を見ていく「キャッシャフロー」の原型
だからだ。本当の(?)どんぶり勘定は、決してお勧めできる手法ではない。むしろ、止めるべきである。

したがって、経理は苦手。女房に任せてある。
なんて言っていないで、最終決断をする「経営者」である、自信が帳簿を確認し、キャッシュフローの動向に対して、
気を緩めないで常に把握しておくことが、何よりも大事なことである。


株式会社ティオ
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