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自整業のビジョン2を読み解くー5.整備業の今後の取組みについて

2011年07月08日 | 業界動向



おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、自整業のビジョン2を読み解くー5.整備業の今後の取組みについて、です。

ビジョンの「第3編」が「整備事業者の今後の取組みについて(課題の対応)」となっている。
その表紙に、認識しておくべきこと、として「”これを実行すると、より儲かる可能性が高い”ことが学べた時代から、
”今これを実行しないと将来生き残れる可能性が低下する”状況に陥る時代となっている」、と但し書きがある。

このことが、ビジョンのサブタイトルの「転換期に立つ・・・・・」に繋がっているのだと、強く感じる。
つまり、生き残りには糊代が僅かで、我慢するのではなく、アクションをしなければならない、といっているのだ。

その冒頭に「”新技術への対応”と”入庫・売上の拡大”が優先課題」と、明記している。
整備業の整備業たる所以は「整備技術」にある。整備技術が時代に追いついていないと、整備業としての
存在価値がない、ということだ。

整備技術を差別化の武器にして、CSの向上、顧客管理の徹底などにより入庫と売上を維持、高めることと、
ビジョンは説いている。委員各位の英知と努力が滲むビジョンで、良くまとめられていると感じる。

詳細はビジョンを読んでほしいが、触れてほしかったのは、どのような経営形態を目指すかだ。
個別的な対策としては、ビジョンのとおりであるが、どのような経営をするかで、中身は違ってくる。

例えば、車検整備を中心に、整備専業として経営をするのか、車販も保険も美装も扱う総合サービス店
として経営するかによって、顧客管理の中身なども違ってくる。

ビジョンでは、カーケアサービスへの取組みや損害保険の強化などに触れ、どちらかというと、総合
サービス店を志向するニュアンスが強いが、それらも含めて「業態」のあり方を示してほしかった。

また、作業生産性についても取り上げてほしかった。ビジョンでは、ある意味、作業生産性は高原状態
になっているとしている。

私は、そう思っていない。
むしろ、作業生産性の「作業効率」は、多くの工場で改善が必要である。作業効率を改善することで、
コストダウンが図れる。自社のビジョンを策定する場合、コストを意識しないビジョンはありえない。

特に、売上を改善するのに苦労する時代だからこそ、コストダウンはもっと真剣に取り組む必要が
あるのだ。

今後、各地域の整備振興会を通じてビジョンの説明会やセミナーなどが開催されるものと思う。
その教材になるビジョンは、ぜひ購読して自社の現状と比べつつ、5年先、10年先の自社ビジョン
を策定してほしい。

その策定の過程で、自社の強い部分、弱い部分が見えてくるし、課題が何かも掴むことができる。
経営にはマイナス要素ばかりが目につくが、そのマイナスを克服していくのが経営である。
ビジョンを参考にしてほしい。


株式会社ティオ
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