台湾台中おせっかい日記

2001年に台湾の台中へやってきた日本人女性が、好奇心丸出しで探した台湾グルメ、文化、風景をつづります。

苗栗 三義 勝興車站

2011年03月06日 | 台湾のおでかけ&観光地 ホテル

苗栗県で有名な観光地の1つ、木彫の老街「三義」。そこから車で10分、なんともノスタルジックな廃線に残る古い駅舎。

 台湾縦貫鉄道、苗栗県の山線の1つの信号所でした。
「十六份驛」という駅名は、その当時、そこで16軒の樟脳蒸留所があったため、その名がついたそうです。1916年に現在の駅舎が完成。「勝興車站」と改名されました。釘を1本も使わないで作られた木造の駅舎は、100年弱の風月をここで過ごしてきたわけです。日本人によって作られた建物なので、どこか懐かしい木造の駅舎。台湾には、今でも日本時代に作られた駅舎が現役で利用されています。

ここは奥の山々から切り出した台湾肖楠、紅檜などの材木を運び出したり、経済活動に欠かせない路線でしたが、山線は山間部縫うように走り、その上、当時、台湾で海抜の一番高い場所(402,326m)でもあり、7座のトンネル、3つの鉄橋など難工事だったそうです。
ところが、1935年の関刀山大地震の際、線路が壊れ、復旧することなく、壊れた区間は別の場所に敷設され、さらにべつのトンネルも閑静し、今の山線のルートになりました。

取り残された駅舎、山間部の手前、人も少なく、産業も変化し、いつしか寂れていきました。
近所の關刀山古道登山をする人や三義を訪れた観光客が少し足を伸ばして見に来る程度の場所でしたが、21世紀になり、苗栗県の県知事の観光政策により、三義木彫老街+勝興火車站+騰龍断橋の観光定番コースとなったのです。

  駅前の通り。休日は一方通行。
客家料理、点心、擂茶をいただける店が並んでいます。観光バスなどは、手前の駐車場に止めて、そこから歩いてここまで来ます。

廃線なので、歩いてトンネルを通れます。休日には、手押しトロッコの業者が営業するので、廃線の上をトロッコに乗って、ほんの50メートルほど往復できます。

4月過ぎれば苗栗の山々には、「油桐花」のかれんな白い花が咲き乱れます。休日は大変込み合うので、平日のお天気の良い日、お出かけするのもいいですね。

「勝興車站」
      住所:苗栗縣三義鄉勝興村14鄰勝興89號

絵でわかる旅行会話帳 台湾
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