コース最後のところには、一番大きな作業工場があり、そこには、台湾全国の刑務所の模型や使用済の門標が展示されています。
模型はそれぞれ素材が作り方が独特で、その土地の気候や風土もうかがえるようなものもあり、なかなか面白いです。
なんだかレゴブロックの作品みたいでしょ。
宜蘭のものは、周囲の田んぼや道路まで作りこんであるので、なんだかのどかな感じがします。
台北監獄。塀の高さがずば抜けています。台北は土地が少ないので、高層化していますね。
昔の台北監獄。やはり窮屈な感じがします。
各柱には、このような門標が飾ってあります。コレクターが喜びそうな展示ですね。
外に出ると、ちょっとした景観中庭があります。
中国風の池とその景観。殺伐とした獄舎の外に、外の世界の色彩が配置されていて、ホッとします。服役していた人たちも、ここを見ると、外の世界を思い出したりしたのでしょうか。
事務、倉庫群。屋根瓦が古さを物語っています。
監獄の中庭のすぐ横に、別のエリアがあります。女性専用の獄舎。
ここには布団も展示してあります。3人部屋でしょうか。けっこう狭いですね。
以前は子連れの女性服役囚がいたそうです。自分が服役中、だれも子供の面倒を見てくれないということで、
3歳まで母子ともにここで暮らすことができ、中には、育児室があって、揺りかごや子供の遊び道具なんかも残っています。窓にはやっぱり鉄格子。でも台湾の住宅には、窓に鉄格子が多いので、あんまり違和感無いです。
こういう鉄条網を見ると、やっぱり塀の中なんだなあって。
ふと昔読んだ「塀の中の懲りない面々」を思い出しました。
ここにいた人たち、100年に近い歴史の中で、どんな思いをここに残していったのでしょう。
塀の上には、抜けるような青空。見学に来た人々も最後のほうは閑散として、人声もまばら。静けさとコンクリートの塀。不思議な気分になります。
こんな記念写真を撮ることもできます。
最後に、この日、日直でここの来ていた鹿草刑務所の総務課の彭さん。
驚いたことに、日本語が上手で、いろいろここの話などしてくれました。
一般開放日は、必ず総務課の人が付き添って監督するそうです。
彭さんは1箇月に2,3回、ここの当番になるそうですので、もしここで見かけたら、日本語での説明をお願いできるかも。
「嘉義 獄政博物館」(嘉義旧監獄)
住所:嘉義市維新路140號
電話:05-362-1873
一般参観解放時間:09:30、10:30、13:30、14:30の1日4回。
★毎週月曜日、國定休日、そのほか臨時に休館することもあるので、事前に電話で確認。
★20名以上での団体参観は別途予約が必要。
URL:http://prisonmuseum.moj.gov.tw/mp.asp?mp=1