マクロ経済そして自然環境

経済的諸問題及び自然環境問題に感想、意見を書く事です。基本はどうしたら住みやすくなるかです。皆さんのご意見歓迎です。

GPIF(年金資金)6~7月期 9兆円余の損失か。

2015-10-02 15:52:43 | Weblog

  日経の昨日(10月1日)朝刊に載っていましたのでもうご存知の方は多いと思いますが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用資産137兆円であり、昨年10月の運用見直しで株式はそれまでの日本株、海外株、其々12%ずつであったものを其々25%にし、株式の合計は50%にもなっている。そこにきてこの間の世界的株安の中、運用成績が下がり野村證券のアナリストの分析では、7月~9月で運用損が9.7兆円になると見込まれるとしたもの。(この株式割合を増加させるのは全くGPIF資産の内の国債の売りによる-後は日銀任せと言う事である)

 

  既にGPIF総資産中株式の割合は6月末時点で国内株は23.4%であり殆ど上限に近くなっている。これ以上は蛸の足食いも流石に利かなくなったと言う事であろうか。運用損は2014年1月~3月期以来と言う事であり、又昨年14年度の運用益は15兆2千億円であったが、もし下落が続くようであれば更なる損失は明らかである。昨年末の運用委員会の報告ではリーマンショック級の打撃があった場合、変更後の現在の資産運用割合では損失は単年度で30兆円にもなる事が見込まれている。137兆の内の30兆であるからトンデモナイ話しである。(安定運用と言う立場からは当然債券主体が望まれる)

 

 ここでまたもそもそも論を話さなければ成らないが、金融商品はそれ自体が増殖すると言う事はあり得ず(金が金を産むという事は究極的には不可能である)全体の実質経済GDPの拡大の中で増えた金融部分から増殖するしかないのであり、このGPIFの蛸の足食いは当然限界にぶち当たる。安倍首相は元から衆議院選挙の時に“日銀に札をどんどん刷ってもらえ“と演説した全くの経済オンチ(この間の安保法の関連で言えば法律オンチである事も判明したが)であり、これでGPIFの株式投入資金が無くなれば、次は共済資金、次はかんぽ生命資金、次はゆうちょ銀行資金とつぎ込むであろう。したがって直ぐにいきずまると言う事はないかも知れませんが究極的には限界にぶちあたるでありましょう。

 

アベノミクスとか言っているが之を読む方は承知と思いますが、只の公的資金を使った官製相場操縦でしかない。(他にはとりたてて成果と言うものはみあたらない)おまけに悪いのは彼はこれで株価が保たれている間に安保法を通し、更に憲法改悪までやろうとしている。彼の本心でやりたいのはそれら旧日本的軍事独裁強国でありその為には手段を選ばない。年金がどうなろうと、ゆうちょの経営がどうなろうとそんな事は関係ないと言うのが本音である。(違うと言うならまともな政策体系を見せるべきであろう)更にいうなら自衛隊員が死のうと生きようとそれも関心が無い-あの国連での演説と国内での安保法の説明で雲泥の差があるのは明らかである。なんとしても全ての政治勢力、市民運動は力を集中してこの自公を権力の座から引き摺り下ろす事が必要であろう。

 

 

 

 

 

 


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