マクロ経済そして自然環境

経済的諸問題及び自然環境問題に感想、意見を書く事です。基本はどうしたら住みやすくなるかです。皆さんのご意見歓迎です。

儲かっていても”民営化”って??

2012-07-16 14:03:25 | 経済

 日本に於いて”民営化”と言う言葉が使われえるようになったのは恐らくは国鉄分割民営化のとき以来と思われます。それ以来電信電話公社や最近では専売公社や道路公団等々があると思われます。”民営化”する際の”民営”には種種あるようでありますが、(それ以前は公務員が運営していた物について ①改組して民間会社にしてしまう物 ②運営を委託する物等々あり、只、世間的にはなんとなく民営化すると”効率化”?すると言う事で事が進んでゆく場合も多々あるわけでありますが、ここで若干根源的に物事を考えるとケースとしては二通りしかないと思われます。それは何かと言うなら

a運営自体が”黒字”であった物

b運営が”赤字”である物

 

の二通りしかない訳であります。そうすると考えとしては黒字経営の場合、利益が出るわけでありまして昨今、国や自治体の収支は赤字でありますからその利益部分を当該経営主体に収めれば一般会計の赤字の縮小に役立つ訳でありまして、そのような財政学的見地からするなら原則的には、”民営化”の余地は無いと言うべきでありましょう。(他の民間企業の参入と言う事であれば公企業体のままでも対応可能でありましょう)

 

 次に運営が赤字の場合でありますが、そもそも論に於いて公共体としては赤字でも行わなければならない物という物があります。例は考えれば解るように山間郡部等での交通の確保や特に人口過疎地域での各種サービス等々があるという事であります。この種の業務について公共体としてどのようなサービスが出来るかはその地域での自治体等が判断する事になります。ところでこの様な分野で”民営による業務”が果たして可能かと言えば通常の場合、誰がやっても損益はそれ程変わらないわけでありまして、通常は民営化不可能と言う事になるでありましょう。民営化された旧国鉄のJR北海道やJR四国等々見れば解るように株式上場等は未だ見通しもついていませんし、北海道等でも民営化される前の多くの路線が廃線になっています。(そういう意味では元々JR東日本や東海、西日本の部分は黒字基調であったであろう事は想像に難くありません。)

 従ってこの儲かっていない部分の”民営化”と言う場合、手抜きを認めるか、採算の効く部分のみを行うか又は形を変えた補助を出すと言うような事以外には民営化は実行不能でありましょう。

 

 

 

上記雑駁に考えましたが特に黒字部分の営業について”民営化”すると言う場合は何らか別の意図が働いていると考えたほうがいいでありましょう。

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