塩哲の色即是空

私の日常の活動状況を飾り気なく、素のままで表現する。

街を巡る 六郷界隈 鈴木左内の墓

2010-01-22 06:36:15 | 街巡り_2010
 旧六郷橋ゆかりの墓を訪れた。そこは観乗寺の墓地にあり、境内
を掃除されていた女性に教えて頂き「鈴木左内」の墓前へ。
 左内といえば、六郷橋。貞享5年(1688)の洪水により崩壊し
た六郷大橋は、それ以後再建されず、“六郷の渡し”が設置された。
 明治7年(1874)地元(八幡塚村)に住む名主・鈴木左内が、
明治初期の激動する近代化の背景を受けて、渡し船から架設橋の申
請を新政府に申し出て受け入れられる。37歳になった左内は私財
を投じて架設事業を行い「左内橋」が完成する。
 橋は長さ109m、幅5.5m、総工費は当時の金で3,562円(当時
大工の日当手間賃40銭)だったという。左内は政府から4年強の
間、渡橋料を取ることを許されている。その左内橋は、1878年の
大洪水で流失。しかし、左内の情熱で橋の重要性が認識された。
 観乗寺境内の梅が花をつけていた。
(大田区東六郷3丁目25)
左内墓碑  観乗寺と早梅

街を巡る 六郷界隈 旧六郷橋

2010-01-21 06:25:45 | 街巡り_2010
 北野神社東側の小さな公園(宮本台緑地)にひと世代前の「旧六
郷橋」親柱と鉄橋門のモニュメントがあった。これは1925年
(大正14年)に架けられた橋で、長さ446,3m、幅16.4mの川の
水路部分を1本の橋脚と連結した2つのアーチ越え、片側1車線の
車道に、両側には歩道が設置されていたという。その当時の橋も、
1984年に架けかえのため解体されている。
 六郷橋の歴史は古く、慶長5年(1600)徳川家康が六郷大橋を
架けさせて、その後5回の架け直しがあり貞享5年(1688)の洪
水以後は、橋が再建されず“六郷の渡し”が設けられている。
 明治に入ると「左内橋」が架けられ渡しは終了。左内橋について
は次のスポットで紹介する。また、追って訪れる六郷神社の境内に
1910年架橋の旧六郷橋・木造の親柱が設置・保存されていた。
(大田区仲六郷4丁目30)
旧六郷橋木造親柱

街を巡る 六郷界隈 北野神社

2010-01-20 06:19:55 | 街巡り_2010
 昨年から六郷用水巡りをしており、次ぎに南堀から多摩川へ流れ
出る辺りを探索したくて、1月9日、大田区六郷辺りを巡ってきた。
当日は限られた時間内であったので、訊ねたところは以外と少なか
った。
 まずは京浜急行の六郷土手駅からスタート。新六郷橋詰北側に天
神さまが祀られている「北野神社」があった。こちらの社は、落馬
止め天神さまの由来から、願い事を神前の木馬にまたがり天神さま
に詣でる神事が、毎月25日の縁日として行われているという。こ
れは徳川吉宗の落馬を止めた天神さまのご加護にあやかる伝統の神
事という。“落馬止め天神”の別名を持つ。
 江戸時代は出世祈願として学業成就や就職のため若い人に人気が
あった。今なら“決して落ちないように”と受験生が合格祈願に訪
れるのだろうか。境内には「千年石・万年石」があり気になった。
(大田区仲六郷4丁目29)
千年石_万年石  止めの天神さん

街を巡る 番外編 清正井

2010-01-19 22:24:14 | 街巡り_2010
 昨年の菖蒲が薫る6月に、明治神宮御苑の「清正井」(きよまさい
ど)を伺っており、その時は話題にもならなかったが、昨年末からこ
の井戸が“パワースポット”として一躍脚光を浴びるようになった。
 なんでも、こちらの井戸の写真を携帯の待ち受け画面にすると願い
が叶うとあって、拝観料500円を払い連日訪れる方が絶えないとい
う。週末にもなると御苑入口で時間調整が行われたり、行列が日に日
に増えているそうだ。
 私が伺った頃は、それほど話題も出ておらず、ぶらりと井戸の前に
来て手ですくって豪快に湧き水を頂いたものだ。また、近所に住まわ
れているというご婦人が、大きなペットボトルを2~3個抱えて水を
汲みに来られていた。毎回500円を払っておられるのか伺ったところ、
明治神宮御苑の崇敬会(友の会のようなもの)に入っているので、年
会費3,000円だったかな、自由に拝観できて好きな時に水を汲みに来
るのだと申されていた。あのご婦人も、今では美味しい水を汲みに来
ることも出来ないんだろうなあ。
 こちらは以前、熊本藩主・加藤家の下屋敷があったところで、熊本
城や名古屋城を築城した名人で土木の神様といわれている加藤清正が
自ら掘りだした湧き水であると伝わっている。
 この湧き水、四季をとおして15度ほどの水温を保ち、毎分60リッ
トルの水量を誇る。また、伺いたいが、話題も過ぎ去った頃になる
のは、いつのことだろうか。
清正井_2  説明板

街を巡る 六郷用水_2 新田神社

2010-01-19 06:22:37 | 街巡り_2010
 続いて矢口を目指した。武蔵新田駅近くに「新田神社」がある。
こちらの社のご神祭は“新田義興”、創祀は正平13年(1358)。
この年、足利尊氏・基氏親子の謀略により矢口の渡しで自害させ
られた義興は、その後、怨霊・雷神となり祟り神として猛威を振
るった。その祟りを鎮めるため墓前に社が祀られている。
 社の境内には目を見張るばかりの珍品が安置されている。その
一つに「唸る狛犬」がある。謀略を企てた基氏家臣の畠山一族の
者や血縁者末裔が社に足を踏み入れると、この狛犬が唸り雨が降
ったという。現在はこの一体しか残っていない。
 そして、ご神木の欅は樹齢700年で落雷や東京大空襲により
幹が大きく避けているものの、現在も新緑の頃には青々とした葉
を茂らせているという。このご神木に手をかざすと健康で長寿、
病気平癒、若返りなどの霊験があるそうで、両手で撫でておいた。
その他、義興公の御塚や力石、新田神君之碑など興味を引くもの
があった。
(大田区矢口1-21-23)
唸る狛犬  ご神木

街を巡る 六郷用水_2 南北引き分けの跡

2010-01-18 06:23:11 | 街巡り_2010
 続いて環八の道路脇に六郷用水を南北に引き分ける標識が設置さ
れていた。これが、“下丸子への分水口跡“。
 現在の狛江市和泉に設けられた取水口から世田谷を経て流れてき
た用水は、先ほど歩いてきたせせらぎと暗渠を通り、この地で北堀
と南堀の二手に分流。北堀は池上・大森へ、南堀は蒲田・糀谷・六
郷へそれぞれ流れていた。
 ただし、南北引き分けの跡は現在何も残っておらず、その北側手
前に“下丸子への分水口跡“の標識があるのみだ。
(大田区千鳥3-3辺り)
下丸子_分水口跡

Weekendの麺処巡り 天雷軒・中野で琥珀の塩

2010-01-17 14:27:08 | 麺処_2010
 東日本橋と中野に2店舗ある麺劇場・玄瑛監修で(株)七山のデ
リバリー店「天雷軒」。こちらで提供されている「海老薫琥珀拉麺」
の塩拉麺が大のお気に入り。
 下高井戸から中野坂上へ。750円の琥珀麺のチケットを購入して
カウンターへ。こちらの店は昼よりも夜の方がメニュー品目が多く、
アルコールも提供される。
 さて、登場した一杯、琥珀色に包まれた器の中からは海老の風味
がほのかにフンワリと漂ってくる。胡麻油だろうかオイリーさが少
し気になるが程よいあんばい。麺が乾麺のような口当たりなので、
この辺りが変われば、さらにいいのだがなあ。
天雷軒・中野  七山

Weekendの麺処巡り 武心で塩

2010-01-17 14:21:38 | 麺処_2010
 今年1月9日に世田谷の赤堤でグランドオープンした「麺屋 武心」
(ぶじん)へ伺った。ここは以前、二郎ライクな「らーめん響」が
あったところ。
 入店して券売機を見るといろいろメニューがある。その下の方に
塩拉麺を見つけたので、「武心塩拉麺」900円を購入。武心と付け
られているので、具沢山ののだろう。よく見ると右端上から3番目
に“イケメン”なるボタンも・・・、ユーモワのある店なのだろう。
 麺は浅草開化楼の細麺、つけ麺は太麺が使われる。
 トロトロのチャーシューは4枚入り食べ応えあり、この一杯で大
いに気に入ったのが、笹切りの葱。食べているうちに笹切りの葱が
小刻みに伝わり食感が変化を与えてくれて面白い。なかなか味わい
のある一杯だった。こちらのウリは券売機トップのつけ麺なのだろ
うか。

麺屋 武心
世田谷区赤堤5-26-8
11:00~24:00 無休
券売機  麺屋 武心

街を巡る 六郷用水_2 藤森稲荷大明神

2010-01-17 07:05:45 | 街巡り_2010
 六郷用水の暗渠の上だろうと見当をつけて南に下る。すると斜め
北に向けた登り坂があった。これが「ぬめり坂」。この坂の左側に
「藤森稲荷大明神」がある。以前は、先ほど歩いてきた南久が原1
-25辺りの丘の上に建っていた。
 2007年に現在の地に移っている。坂の横に立っているだけに、
参道は急な石段で、境内も整備され真新しいものだ。この社の景観
に古風を感じるには時の経過が必要だろう。
(大田区南久が原2-30)
藤森稲荷大明神_2  手水舎

Weekendの麺処巡り むろやで煮干し

2010-01-16 12:40:19 | 麺処_2010
 麺処では煮干し専門のお店がある。たとえば「伊藤」や「遊」、
今月18日にグランドオープンする「立教通り にぼきゅう」も気に
はなる。煮干しは古くからスープの材料のひとつであり、驚くこと
もないいつでも目にするし味もする。
 その煮干しをストレートに表現させようと、四谷4丁目の「ラー
メンむろや」の渕上店主が手がけるのが、土曜限定の「煮干しそば」
800円。昨日伺った時に、本日提供されるスープの上澄みを少し頂
いたところ、絶妙な味だったのでビックリ。
 ということで、本日伺うこととなった。少しするとFILEさん登場
で、しばし麺談義。開店早々で席の7割方が埋まる。
 片口鰯と鰺の煮干しのスープが、一日寝かされただけで刺がなく
なり、はんなりとした優しい味へ化けていた。これは旨い。煮干し
には細麺が合う。
 さて、来週の煮干しバージョンは「つけ麺」の登場である。
 むろやに寄る前に新宿区荒木町の「もぐら」へ廻ってみたところ、
シャッターは閉じられたままで昨日と変わりなし。FILEさん曰く、
開店は2月以降とのことだ。
ラーメンむろや  もぐら  FILEさん