藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

日本で最初の石綿スレートの製作された地は、東京の深川

2012-02-12 17:00:08 | 社会・経済

日本で最初に、石綿スレートを作った会社が判明した。浅野スレートが、そうである。大正3年12月 東京は深川で、産声をあげた。この時点から、スレート製作工場における、石綿疾患が始まった。手軽で丈夫。この商品は、工場建設向けの商品であったかどうかは、判然としない。なぜなら、当時高価であったようである。察するに、当初は洋館建ての屋根用瓦(現代風に言うならカラーベスト)を主に製作したのではなかろうかと思います。その辺りの資料は、未だに見つけていません。しかし、当時流行していた、洋館建ての屋根を考えると、納得できる。銅版葺の屋根が、大型建造物に使用されるのに対し、木造建造物に使用されたのであろう。ただ、戦前の学校の校舎には、よくアスベスト瓦が使用されていたことは確かである。私の卒業した小学校も、原爆の被害を免れていたが、屋根はアスベスト瓦であった。それから遅れる事十年、横浜市神奈川区に朝日スレートが設立され、創業を開始した。この工場は、昭和八年石綿紡織を設立し、石綿布の製造も開始している。近年まで、消防士が着用した、防火服などが製作されたようである。工場が近隣に及ぼした被害はこちらの方が大きいかもしれない。紡織は、一般の綿糸でも塵肺を引き起こすほど粉塵を撒き散らす工場である。ましてや、石綿による紡績となると、相当な労働者や、地域住民が被害を受けたであろう事が、想像される。今後、手を尽くし、調べて行くつもりである。