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やっぱり”再生不可能”だった太陽光発電

2019年01月22日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

MSN Japanニュースより
太陽光発電の重い罪はこんなものではない。さらに10年後の日本には、有害物質だらけの大量の産廃ゴミと化した太陽光発電設備があふれかえり重大な”環境問題”となっているだろう。

<引用元>はこちら

すたれゆく太陽光発電ブームの残滓<不動産執行人は見た24>

 
ハーバービジネスオンライン
2019/01/22 15:30
 
ハーバービジネスオンライン
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 差し押さえ・不動産執行の現場においても「流行」みたいなものはある。 

 過去には太陽熱温水器、違法3階増築、オール電化住宅といったムーブメントがあったが、昨今の大きな流れを構築していたものはと言えば、やはり「太陽光発電」となるだろう。

 最も加熱していた頃には、まず物件は屋根からの確認作業が行われ、ソーラーパネルのメーカーや枚数、売電による資産価値などが徹底的に調査された。

 また、太陽光発電システム単体でのローンが住宅ローンと別に組まれている場合も多く、このようなケースでは物件が差し押さえられる前に、太陽光発電システムを販売していた業者が屋根からソーラーパネルと関連機器を回収していくということも多発していた。

 この頃は太陽光発電システム販売業者も契約者の破綻や競売ということはあまり想定していなかったのか、ソーラーパネルを回収する際、イヤガラセのように屋根に空いたソーラーパネル取り付け穴を塞いでいかないという事例も少なくなかった。

 そんな太陽光発電ブームも売電価格の下落とともに下火になり、今や残債のある太陽光発電システムであろうがソーラーパネルを回収していく業者は皆無に等しい。

 背景には低価格な中国製ソーラーパネルの高品位化があり、回収費の方が高くついてしまうことすらあるためだ。

 不動産執行人の関心も著しく低下しており、「あれ?この家、ソーラーパネルありましたよねぇ?」「えっ?あったっけ?」といったやり取りが行われるほど。

◆日本ならではの設置業者の苦難

 このような流れで今回紹介する物件は、太陽光発電システム販売業者の事業所。

 工業地帯ながらも国道沿いに設けられた平屋建ての広い事業所で、屋根にはトンデモナイ面積のソーラーパネルが敷き詰められている。

 売電だけでも相当な利益が出ているのではと考えられたが、燦々と降り注ぐ太陽光をよそに売電メーターは全く回っていなかった。

 このように太陽光発電システム自体は取り付けられているものの、実際には稼働していないという事例は多発しており、パワーコンディショナーの故障により発電量が0になってしまったが、修理代が高額のため放置せざるを得ないというボヤキをよく聞かされる。

 それでもソーラーパネル自体はせっせと発電を続けているため、放置し続けたために発生してしまった漏電からの出火や感電という事例も耳にするので注意が必要だ。

「日本の太陽光発電システムは高い」

 こんな言葉がよく語られており、実際に他国と比較してみると日本の太陽光発電システム導入費用は確かに高い。

 中でも設置工事費が圧倒的に高いわけだが、これらが暴利であるならば彼らのような施工業者も潰れずに済む。

 業者に言わせれば災害が多く1軒1軒個性豊かで隣家との間隔も狭い日本の住宅事情を踏まえると、考えなければならないことも他国に比べ圧倒的に多いという。

 ちなみに「太陽光発電システム」以前のブームであった「太陽熱温水器」は、ブームから30年以上が経過しており、差し押さえ・不動産執行の現場でもよく見かけるが、現在でも動いているという報告は1度も聞いたことがない。

 日本の気象条件や災害事情を抱えながら屋根の上で長期ノーメンテナンスの稼働というのは、やはり難しい話なのだろう。

 そのため、施工費の薄利を補うため契約件数を営業努力で増やすという「右足」、そして売電利益という「左足」。この二本の足で漕ぎ続けられた自転車操業だったが、売電システムが故障に見舞われ瞬く間に推進力を失ってしまった。

 もちろん修理も検討されたようだが、売電価格の下落から今後の事業継続も困難と判断されそのまま不渡りを出す結果となった。

◆急増している、太陽光発電システム販売業者の倒産 

 改めて事業所に目を向けてみる。

 事業所としての許可を得るためには下水処理に問題があり、本来であれば事業許可がおりないタイプの物件であるため、債務者は何らかの抜け道的手法を使っていたのかもしれない。

 いずれにせよ次の買い手にはこの点を告知しなければならないため、買い手をつけるのは困難。もちろん、値段も下げざるを得ない。

 さらに発電量0の太陽光発電システムを付加設備としてプラス計上することも難しい。

 事業所内に足を踏み入れてみると、倒産間際の殺伐とした痕跡は残されておらず、比較的小奇麗に保たれている。

 とは言え、経営悪化の末期には従業員に対するノルマも厳しかったようで、ホワイトボードには訪問販売の予定地域が一人ひとりにギッシリと割り振られ、壁には前向きな標語や心に響く言葉、従業員を鼓舞するようなフレーズが所狭しと掲げられている。

 同時に罰金制度も厳しかったのか、ポジティブな言葉以上に罰金制度のルールを記した紙の張り出しが目立つ。

 倒産間際には経営者も追い詰められ、いわゆる「ブラック企業」化という状況に陥っていたのだろう―――。

 太陽光発電システム販売業者の倒産は、地域に限らず近年急速に増えている。売電価格は今後も緩やかな下り坂をたどる気配ということで、経営はますます難しくなる可能性が高い。

 もちろん業者が減少するということは自宅に太陽光発電システムを取り付ける人はさらに減少していくことになるのだが、ここからは国の電力政策に左右される部分になってくるため、再生可能エネルギーに関する政策には、「太陽光発電とは別の回答」が用意されているのだろう。

 この次なる回答も10年そこいらで簡単に“再生不可能”となるようなものでなければ良いのだが。


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