WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

小豆島農村歌舞伎(2)

2007年10月09日 | 今日の出来事

今回のプログラム
 
1幕は踊り、2幕は子供歌舞伎。
 

    こいのたよりやまとおうらい ふういんきり
3幕 恋飛脚大和往来 封印切
 遊女の身請けを競い合う忠兵衛と八右衛門。八右衛門に金がないことをなじられた忠兵衛は預かっていた金に手をつけてしまい..。

4幕 義経千本桜 鮓屋
 源氏に敗れ落ち延びた平維盛は、忠臣の弥左衛門が営む鮓屋の奉公人弥助として身を隠していた。弥左衛門には女房、お里という娘、不肖の息子権太がいる。
 この人男です!→

 ある日、維盛の妻子が訪ねて来るが、源氏の追っ手も後を追ってくる。
  維盛と妻子(全員男優)

お里は維盛と妻子を逃がし、弥左衛門は維盛の偽首を用意し追っ手をやり過ごそうとする。陰で聞いていた権太は、維盛らを捕らえて褒美をもらおうと後を追う。
 追っ手がやってきたところへ権太が維盛の首と生け捕りにした妻子を連れてくる。追っ手は権太に褒美を与え妻子を引っ立てて帰っていった。
 
 主君を裏切ったことを怒った弥左衛門は権太を刺す。しかし刺された権太が言うには「あの首は親父殿が用意した偽首。捕らえた妻子は自分の妻子だ」。土壇場で忠義を尽くそうとした権太であったが、日ごろの素行悪く父にはその忠心が伝わらず刺されてしまうという悲劇に..。

 関西では不肖の息子を「ごんた」というが、その語源はこの物語の「権太」に由来しているという。
 
 舞台の向かって右手に謡い手と三味線が控えているのだが、この謡い手の方、豊かな声量といい、歌舞伎独特の節回しといい、その力量は相当なものだ。
 芝居は俳優の台詞と合間に入る謡いとの絶妙の掛け合いで進行していく。現代演劇ではあまり見られない演出手法だが、演技の進行を掛け合いで復唱することにより印象づけたり、物語の進行に対する理解を助ける上で非常に効果的だ。この手法は、マンガ「ちびまる子ちゃん」でも使われていて、登場人物の台詞とどこからか聞こえてくる語りの掛け合いが独特の可笑しみを演出している。その原点はこの歌舞伎にあるのではないかと思わせる舞台テクニックだ。
 
 観客席は段々畑のよう。
 

 観客は集落ごとに皆で作ってきた割合弁当を食べ、酒を飲んでくつろぎながら観劇する。たいへんアットホームな雰囲気。
 
上の左写真の岡持ちのような木箱に右の写真のような小さい弁当箱が10個くらい入っている。

<つづく>
 
 


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