WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

和歌山試験林出張整備

2018年06月15日 | まつたけ

昨日、和歌山県富貴の「マツタケ山復活させ隊」試験林に今年2回目の出張整備に行ってきました。

落葉落枝などが堆積した腐植層で富栄養化した土壌では、栄養豊富な土壌を好む植物や菌類に負けてマツタケは生えなくなってしまいます。
富栄養化の根源の腐植層を取り除くため地搔きを行います。まつたけ山整備では最も重要でしんどい重労働ですが、これを怠るとマツタケは生えなくなってしまいます。

地搔きの前準備として、日照の確保や地搔きしやすい地拵えを目的に支障木、不用木の伐採・除去を行います。よくある森林ボランティアはだいたい伐採が主で、伐採という作業はわりと楽チンで痛快で楽しく皆やりたがるし、実際、イベントのアクティビティとしてもしばしば行われています。ただし、有効な伐採を安全に効率よく行うことは本当はもっと難しいのですが(ボランティアレベルの伐採はほとんど”お遊び”?といっても過言ではない)。

さて、しんどい地搔きの方法はいろいろ考えられますが、山深く動力機械の使用も難しい急斜面では簡単な道具と人海戦術だけが頼り。
まずはクワを手に地搔き。

写真中央、掻いた腐植層に見られる白っぽいものは、「ケロウジ」というマツタケの競争相手の菌根性菌類で、富栄養化した松林にはびこってマツタケを駆逐してしまいます。

搔き取った腐植はシートに集め、

包んで

整備計画林地から林外へ運び出します。

地搔きの終わった斜面。