道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

今年のお月見スタンバイ

2021年09月16日 | 随想
秋風が立ち、ススキの穂並みが靡くのを見ると、心はお月見に奔る。今年の〈中秋の名月〉は9月21日。どうしてやつがれはこうも月見が好きなのだろう?大して面白くもないのに。静かに月を眺めているだけの行事・・・お月見行事は、一般に中国から伝わったとされているようだが、私はそれ以前の、日本の風土に独特の土着的信仰に始まると考えている。この習俗の起源は、神道発祥以前の時代、すなわち縄文期にまで遡るのではないだ . . . 本文を読む
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ホテイアオイ

2021年09月14日 | 飼育・栽培
メダカの産卵床兼日除けとして鉢に浮かべているホテイアオイ、ひと夏に殖えた株の半分を廃棄するほど繁殖し、甚だ厄介な植物だが、気温が下がると成育が止まる。今朝見たら、一斉に開花していた。それまでは、ポツポツと咲いていたのだが・・・開花に期限があるのだろう。花が咲けば、侵略的外来植物の筆頭格とはいえ1日花、愛おしむ気持になる。ホテイアオイは、冬になる前に根を切り縮め、葉が枯れた状態で水面を覆わせて越冬さ . . . 本文を読む
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オミナエシ

2021年09月12日 | 随想
目の前に、家人が活けたオミナエシとリンドウがある。先日、浜名湖で昼食した帰りに立ち寄った地元の農産物販売所にあった切り花。その1週間ばかり前、オミナエシの鉢植えをJAファーマーズマーケットで買い求めたが、株が弱く花に生気が乏しかった。鉢に根が回っているのだろう。それに較べ、畑で切り花用に育てられたオミナエシの散房花は、あたりを圧するばかりの勢い。流石のリンドウも多勢に無勢で目立たない。若い頃からの . . . 本文を読む
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有終の美

2021年09月10日 | 随想
盛夏の朝には、さしも姸を競って咲き誇っていたアサガオの花も、秋の深まりとともに日毎花の数が減ってきた。終局を飾る一輪には、限りある命の切実な願いが顕れているように思う。かつてアサガオの有終の美を見届けるためにひと手間かけ、手づくりのミニチュアの竹桶に植えて鑑賞していたことがある〈アサガオの竹桶づくり〉。100ccもない僅かな用土で育てた一種の草物盆栽だが、青竹の取手に絡んだ蔓と花に風情があり、人に . . . 本文を読む
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オシロイバナの落下傘

2021年09月07日 | 人文考察
台地の中腹に在るバス停までは、橋を越え200mばかりの曲がった急坂を登らねばならない。時々の野草の花が咲いているときは、急坂も苦にはならない。坂の途中に野生化したオシロイバナの群落があって、ちょうど満開だった。幼い頃に、この花を落下傘に見立てる遊びを誰かに教わった。セセリ蝶のくびれた胴をメヒシバで結び、それを囮にトンボを捕まえる方法も、誰かに教わった。人から人へ、様々な遊びが伝えられた。いつも、教 . . . 本文を読む
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