道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

夏の奈良観光

2018年09月01日 | 旅・行楽
プロフィールにもご案内したとお
り、幼児の頃から天邪鬼で知られるやつがれ、10年ほど前に猛暑の真っ只中を奈良に観光旅行した。熱中症という言葉は、まだ耳にしたこともなかった。
 
JR奈良駅は閑散とし、ホテルに客は少なく、奈良市内に観光客らしき姿は僅かだった。
 
人気の少ない興福寺、法隆寺、唐招提寺、春日大社を心ゆくまで観覧した。奈良公園の鹿も木陰の下でグッタリと蹲り、観光シーズンのようにうるさくつきまとわない。
 
神社は巨樹が生い茂り、仏閣の伽藍は屋根高く庇は深い。堂内の床はひんやりと冷たい。木材は断熱性が高いから、風通しがよい巨大な寺院建築物の中は、外気と比べ明らかに涼しい。
 
日本で夏に最も涼しい建物は寺院と知った。盛期には人の列で埋まる回廊を吹き抜ける風は心地よかった。
 
同じ古都でも、京都は観光ばかりでなく行政・産業の大都市だから、観光客以外にも人は多い。それに比べ奈良の行政組織は小さく、産業は観光に限られる。観光客が少ない夏は、静かに仏像など鑑賞するには好適 だろう。
「心頭を 滅却すれば 火もまた涼し」(甲州恵林寺 快川和尚)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 近江の歴史探索行【近江西南... | トップ | 言葉としぐさ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿