赤い実

＜ガマズミ＞
すっかり葉を落としたガマズミの小枝に、完熟した濃紅色の実が残っていた。小鳥達は、まだこの餌を啄む必要に迫られていないらしい。
実を口に含むと、甘酸っぱい味がした。生食に向かないこの実の果実酒が、まだ家に手つかずで残っていることを思いだした。

＜イイギリ＞
沢の岸辺に大木が一本立っていた。見上げると、空いっぱいに広がる樹冠の、各枝からブドウの房のような赤い実が無数に垂れ下がっている。
　後で調べたら、この木はイイギリで、キリに似たその葉で飯を包んだことからその名があるとか・・・・。

＜フユイチゴ＞　

山脚を縁取るフユイチゴの、濃緑ハート形の葉の間から、真紅に輝く集合果が覗いている。

日本に自生するキイチゴ類の中で、この実が格別に美しく見えるのは、野山に花や実が少ない季節に結実するからだろう。