笑顔あふれる生活へ!~股関節と共に~

田山陽平が、股関節とリハビリについて、皆様のためになる事を、選りすぐって書いています。
頑張ろう!日本!!

下半期へ向けて、連絡事項。

2011-09-29 13:04:33 | 日記
早いもので10月が近づいて来ました。

いくつか連絡事項がありますので、まとめてお知らせします。





まず、来月から私の施術予約受付が変更になります。

現在、11時~17時の日中の時間帯が、予約が取りにくくなっております。

対策として、スタートを10時~に早めてみました。

予約時間が10時~・11時30分~・13時~2時間おきに変更になりますので、宜しくお願いします。





そして、10月から「松本深圧院 新大阪」が始動します。

10月4日  プレオープン
10月21日 本オープンです。

しばらくは毎月7日程度の施術日しか設けられません。

年内の予定です。

●10月 4日~ 5日 松本 予約受付は行いません。 
 10月21日~25日 早川 インターネット予約になります
●11月 4日~ 7日 早川 インターネット予約になります
 11月24日~26日 田山 インターネット予約になります
●12月 2日~ 5日 早川 インターネット予約になります
 12月14日~17日 松本 インターネット予約になります





NEWS

いつもブログを読んで頂き、有り難う御座います。

勝手ながら10月の頭は申し訳ありませんが、このブログの秋休みを頂きたいと思います。

ブログを初めて半年が経ちました。

色々な方からのアドバイスを頂きながら、ここまでやってきました。


この辺で、少し内容のリニューアルを考えています。

次回のブログ更新は10月13日(木)を予定しております。

今以上に皆様のお役にたてるブログ作りが出来たらと思っています。

今後も引き続き、ご愛読して頂ければ幸いです



クッキーに柱の陰から覗かれた




股関節の不安を一緒に取り除きましょう












火事場の馬鹿力!

2011-09-26 11:51:01 | 日記
10月から「松本深圧院 新大阪」が始動します。

10月4日  プレオープン
10月21日 本オープンです。

しばらくは毎月7日程度の施術日しか設けられません。

年内の予定です。

●10月 4日~ 5日 松本 予約受付は行いません。 
 10月21日~25日 早川 インターネット予約になります
●11月 4日~ 7日 早川 インターネット予約になります
 11月24日~26日 田山 インターネット予約になります
●12月 2日~ 5日 早川 インターネット予約になります
 12月14日~17日 松本 インターネット予約になります






「火事場の馬鹿力」という言葉がありますが、これは本当に人間の中に存在するものだと思いますか?


遺伝子学の第一人者である筑波大学名誉教授の村上和雄先生が、こんなことを言っています。


極限状態で発揮される人間の力が、なぜ普段は眠っているのか。

それは、そうするための遺伝子の機能が通常はOFFになっているからで、このスイッチがON状態になれば、普段でも「火事場の馬鹿力」を発揮する事は可能だというのです。

そして、その潜在力をONにするには「プラス思考」「積極性」など前向きの精神状態や心の持ち方が大きく作用しているといいます。

思いの力が私たちの可能性をおおいに広げてくれるということが、遺伝子レベルで解明されているわけです。

ちなみに、どれくらいのことが人間に可能なのか。

人間の頭の中で「これをしたい」「こうあってほしい」と考えられるようなことは、遺伝子レベルで見れば、たいてい可能な範囲にあるそうです。

つまり「思ったことは叶えられる」能力が、私たちの中には潜在しているのです。


ですから、股関節痛があっても、必ず治る!必ず良くなる!と、まずは思うことが大切だというのです。

でも、これは大切なことだと思います。

まず、自分自身で思うことができなければ、そこには辿り着かない気がします。

私も施術をして話を伺いながら、身体を診ながら「絶対に痛みをとる!」と心の中でつぶやきながら施術をしています。


ただし、志を高く持つことは大事ですが、それを実現するには、やはり目標に向かって一歩一歩積み重ねる地道な努力を欠かすことはできませんね。


皆様と一緒に、一段ずつ階段を登っていきたいと思います



クッキーのあくびの瞬間を撮影しようとしたのですが、少しタイミングがずれました・・・





股関節の不安を一緒に取り除きましょう






「ねじれ」が「ねじれ」を呼ぶ

2011-09-22 12:43:36 | 日記
10月から「松本深圧院 新大阪」が始動します。

10月4日  プレオープン
10月21日 本オープンです。

しばらくは毎月7日程度の施術日しか設けられません。

年内の予定です。

●10月 4日~ 5日 松本 予約受付は行いません。 
 10月21日~25日 早川 インターネット予約になります
●11月 4日~ 7日 早川 インターネット予約になります
 11月24日~26日 田山 インターネット予約になります
●12月 2日~ 5日 早川 インターネット予約になります
 12月14日~17日 松本 インターネット予約になります


場所は新大阪駅から歩いて7分。
淀川区宮原1丁目です。





人間の身体は大きく見ると1つのかたまりです。

ですから、ある1つの関節で運動が起きると、その運動の影響が筋肉などを通じて近くの関節に波及します。

例えば、膝関節が動けば、股関節と足関節にも動きが出るといった事です。

では、歩行時に股関節・骨盤・背骨のねじれ運動が、どのように他の関節に影響を及ぼすかを考えてみます。

股関節痛のある方は、左右の腕の振りを見てみると、悪い方の足の腕の振りが小さいことが多いです。

この原因の1つとして、背骨ねじれ運動が挙げられます。

通常、前に腕を振った時、背骨はその腕の方に向かってねじれ(回旋)ます。

つまり、腕の振りが小さいということは、背骨ねじれ運動も不十分と言う事です。

そして、骨盤背骨ねじれ運動の方向とは逆方向に動きます。

例えると、右手を前に振った時、背骨も右回転のねじれが起き、骨盤は左回転のねじれが生じます。



骨盤ねじれると、骨盤と地面に挟まれた両側の股関節ねじれ(回旋)運動が起きます。

背骨ねじれ運動が小さいということは、骨盤の逆方向へのねじれが小さかったり、股関節ねじれ運動が不十分であることを意味します。

このように、それぞれが影響しあっているわけです。


特に股関節痛がある方は、当然股関節ねじれ(回旋)運動が障害されやすく、その影響が骨盤~背骨に伝わって行く傾向にあります。

また、足の筋肉を必要以上に使ったり、同じ筋肉ばかりを使っていると、筋肉の緊張が高まり硬くなってきます。

硬くなる筋肉の代表が大腿筋膜張筋と言う、股関節~膝関節にかけて太ももの外側を通った筋肉です。





大腿筋膜張筋が過度に使われると、お尻の筋肉である大殿筋の出番が少なくなり、お尻のボリュームが減ってしまいます。

上記のような足の筋肉が硬くなることから、背骨のまわりにある筋肉も硬くなり、背骨の動きが悪く、腕の振りが小さくなるといった現象が起きます。


もし、このような足の筋肉の緊張が高い状態で筋力トレーニングを行ったら、どうでしょう?


筋力トレーニング終了後、その鍛えた筋肉に痛みが出る事があります。

このような根拠から、筋肉の緊張を正常に戻すことが最優先されます。

筋力トレーニングは、その後です。


以上の様に、股関節ねじれ(回旋)運動の機能は非常に重要です。

股関節痛が出現すると、ねじれ運動が能力低下しやすいですから、この動きを維持・改善できるように治療していきましょう



先日、実家に帰り、久しぶりにクッキーに会ってきました。
おばあちゃんになったな~って感じでした。
長生きしてね





股関節の不安を一緒に取り除きましょう

世が目指すは、究極の医療!!

2011-09-20 11:02:47 | 日記
昨日は祝日で、ブログも休んでしまい、スイマセンでした。



前回の記事の続き・・・



なかなか知らない「鍼灸」の基礎知識を書きます。

鍼に使われる材質は、ステンレスや銀が主流です。

鍼の長さは30mm、40mm、50mm。

太さは0.18mm、0.2mm、0.22mmなどです。

鍼は一般的には約4mm、皮膚に刺入されます。

部位によっては、数cmの深さまで刺入します。

鍼の深さや、刺している時間、振動の強弱などの刺激の強さを変える事によって治癒を図ります。


灸の材質は、「もぐさ」で、元は「よもぎ」を乾燥させたものです。

灸の大きさは麦粒大、米粒大、半米粒大、糸状などの種類があります。

多く用いられるのは、米粒大で、底辺2.5mm、高さ5mmの円錐形のものです。

もぐさに点火すると、徐々に温度が上昇し、70~80度をピークとして速やかに温度は低下します。

燃やす灸の数や大きさなどで与える刺激量を調整します。


鍼灸治療を受診する患者様の多くは痛みを訴えている方です。

症状としては、腰痛が最も多く、以下肩凝り・膝関節の痛み・首~肩の痛みなどの病気が全体の7割を占めます。

症状の回復には1回の治療で効果がみられる場合から、数十回の治療が必要な場合まで様々です。

経過が長い方の方が治療回数が多くなる傾向にあります。

この点は「深圧」も同じです。


「西洋医学」に比べて「東洋医学」の欠点は、研究などが不十分でデータが不足しているところです。

多くの東洋学の研究者の努力によって解明されてきているが、細かい部分に渡っては未だ少ない状態です。

「東洋医学」は、研究やデータといったもので証明するよりも、『感覚』的要素が大きい事も1つの理由に挙げられます。

例えば、中国4000年の歴史の『気』などを証明する事が難しいように。

ただ、「手当」と言う言葉があります。

これは病院に「手を当ててあげると、病気が治る」と言った意味から来ています。

病人は苦しい時に、手を当ててもらえると楽になるものです。

何故でしょう?

それは分かりませんが『気』と言うものが元気な人の手のひらから出て、病人の体内に入っていくからなのでしょう。

これを数値的に出して論文にしなさい。というのは難しい話です。


「西洋医学」と「東洋医学」は互いを認めない傾向が昔からあります。

西洋医学は東洋医学に対して「何の根拠もない治療」と言ういい方をしますし、

東洋医学は西洋医学に対して「身体の部分的なものしか診ないで、全身を診ないと病気の根本を治した事にはならない」と言います。


どちらが良いか悪いかではなく、とにかく目の前に居る患者様が治れば良いのだと思います。

「西洋医学」「東洋医学」と分けて考えるのではなく、両者が融合した真の医学の形成を目指す事が大切だと思います。




今日は亀!
この亀は、前に私が務めていた病院で、遂に先日、孵化に成功した陸亀達です。





股関節の不安を一緒に取り除きましょう











西洋医学と東洋医学の違いは?

2011-09-15 12:29:59 | 日記
10月から私の施術予約受付が変更になります。

現在、11時~17時の日中の時間帯が、予約が取りにくくなっております。

対策として、スタートを10時~に早めてみました。

施術を希望される方を、より多く受付たいと思っていますので、宜しくお願いします。






「西洋医学」と「東洋医学」。

どちらも聞いたことがある言葉でしょうか?


違いは、分かりますか?



簡単に言ってしまえば、病院で行われている診察・治療などは「西洋医学」になります。

当然、病院で行われている「リハビリテーション」も西洋医学です。

反対に「東洋医学」は鍼灸やカイロプラティック・漢方薬などの治療が当てはまります。

「ツボ」は東洋医学の代表的な言語です。

Le Salon Ginzaにいらっしゃる方々の中には、色々な治療を受けた経験がある方が多いので、

鍼灸の治療を受けた事があると言う話をよく聞きます。


「西洋医学」は病院で行われている事ですから、皆さんイメージがつきやすいと思います。

ですから、「東洋医学」とは!?

と言うところを書いていこうと思います。



「東洋医学」は古代中国に起源します。

特徴は、病気になった部位を直接的に治療する「西洋医学」に対して、病気を「身体を取り囲むあらゆる自然現象の乱れ」として全身治療を行うところにあります。

「身体を取り囲むあらゆる自然現象の乱れ」と言われても、ピンときませんよね。

例えば、西洋医学では診察の時に、先生と患者様で会話を交わし、症状を伝え、確認します。

東洋医学では、その時に同時に患者様の声の高い・低いや、口臭なども診察基準に入ってきます。

また、診断は季節天候生活環境などの環境因子に影響されます。

つまり、時期によって診断が変わることがあります。



鍼灸では、痛みを取るだけでなく、自律神経免疫力に対しても効果があることが明らかになっています。

自律神経とは、心拍数が低下したり、血管が拡張したりする交感神経(興奮)に対する抑制がみられたりします。

そうすると、治療効果が二次的に精神も落ちつけてくれるとも考えられます。

実際、鍼灸の治療中に多くの患者様が睡眠に入る事は鍼灸がリラクセーションを与えているとも言えます。

痛みには明らかな何らかの障害によって発生しているものと、心理的影響による痛みが関与している場合があります。

また、うつ状態や神経症が原因で、何の障害も無いのに痛みを訴える場合も認められます。


「東洋医学」では痛い部位と全く関係の無いような部位を治療する事があります。

それは全身状態や体質の改善などの面から、痛みの改善へアプローチしているからです。

そのほか、痛みに精神面が関与していると考えられる場合は、精神的リラクセーションを目的とした部位を治療したりします。



クッキーのお腹




股関節の不安を一緒に取り除きましょう











「身体の中心で愛を叫ぶ」・・・中心ってどこ?

2011-09-12 10:22:56 | 日記
10月から私の予約時刻が変更になります。

スタートは10:00~

その後、11:30から~

13:00~
15:00~
17:00~
19:00~

と、1つ枠を増やして一人でも多くの方を施術できればと思っております。





例えば骨盤が前傾した状態で人工関節の手術をしたとします。



骨盤の前傾は治るでしょうか?


正直、難しいのが答えです。多少は改善する可能性はありますが、変化の程度はわずかな事が多いです。

術後も術前の姿勢が癖として、そのまま影響しやすいので、普段から、骨盤が前傾しないように注意をしておかないといけません。

手術により骨が原因の制限は取り除かれますが、筋肉の長さに伴う姿勢の異常は残存します。

手術で治すのは骨であり、筋肉には、ほとんど触れません。



今回は姿勢について注目をしてみようと思います。

まずは背骨です。

背骨を左右に曲げてみると、曲がりやすい方と、そうでない方が人間だれしもあります。



股関節の状態が悪い方は、悪い方へ背骨を倒した方が、よく曲がることが多いです。

なぜ、悪い方に身体を倒した方が楽なのでしょうか?


悪い方の足は良い方に比べて、股関節を広げる動きに制限が出ます(股関節外転制限)。

その制限を補うために上半身を悪い方に傾ける習慣がつきます。

この動作を繰り返す日常生活を送った結果、上記のような特徴が現れます。



次に骨盤です。

腰に身体の前から手を当てた時に、両側に骨の出っ張り(上前腸骨棘)を触れる事ができます。

下の絵の1番が上前腸骨棘


正常では、両側の出っ張りは地面に対して水平になっています。

しかし股関節の痛い方の足の出っ張り(上前腸骨棘)、つまり骨盤が上(頭の方)にあがっていることが多いです。



骨盤が上にあがっていると、足を広げる筋肉が常に伸ばされた状態に置かれる為、筋力が発揮されにくく低下します。



では、なぜ骨盤が上にあがってしまうのでしょうか?


考えられるのは、骨盤があがっている方の足の、太ももの内側の筋肉(内転筋)が短くなっている事があります。



内側の筋肉が短いと、足を広げようとしても、内側の筋肉が伸びず、広がりません。

そこで、足を広げる代わりの動作として、骨盤を上に引き上げているのです。

逆に、外側の筋肉(外転筋)が短くなっていると、足が内側に閉じないため、その代わりに骨盤が下がります。



更に、別の骨盤が上がる理由も考えられます。

悪い方の足は、痛みにより、歩く時に体重をかける事が出来ないため、良い方の足よりも筋力が落ちやすい傾向にあります。

良い方の足の外側の筋肉が強いので、頻繁に使用していたとします。

良く使う筋肉は、筋肉が収縮している時間が長いため、常に収縮した状態に近い筋肉の長さになってきます。

そうすると骨盤が下がり、股関節が外転した状態になり易くなります。



この状態の足に対して、普通に真っ直ぐ立った姿勢を取るためには、反対の悪い足は内側に閉じた姿勢をとります。

この姿勢だと、良い方の足の骨盤は下がります。


トレンデレンブルグ歩行という歩き方が、このブログを書いていても良く出てきます。

真ん中の絵



この歩き方をする方の筋力の特徴として、悪い方の股関節を閉じる筋力(内転筋)に比べて広げる筋肉(外転筋)が明らかに低下していることがあげられます。

悪い足の方の骨盤が上がっている人は、股関節を広げる筋肉が弱いですから、トレンデレンブルグ歩行になる方が多いと言う事です。


人間の重心位置は骨盤の中にあります。

身体の中心である骨盤が土台の役目を果たすことで、手・足が動きやすくなります。


骨盤は前後・左右のどちらからみても、中間に位置していること(左右差がない姿勢)が、最も筋力発揮に有利な姿勢だと言えます。

股関節を広げる筋肉をつけることは、大切です。

しかし、骨盤が上に上がっている状態のまま筋力トレーニングをしても、十分にトレーニング効果は得られません。

まず第一に、骨盤の位置を修正し、正しい位置にもって来る事が大事になります。

骨盤の位置が修正できた時が、筋肉トレーニング開始のサインです



今にも寝てしまいそうなクッキー






股関節の不安を一緒に取り除きましょう












慢性痛のメカニズム 後編

2011-09-08 12:10:14 | 日記
10月からの予約時間帯が9月までの予約表から変更となりました。

皆様から午前中の予約希望が多かったことからら、

10時~

11時30分~

の二枠を設けました。

13時以降は、今まで通りの時間です。

ご予約をお待ちしております。

宜しくお願いします。




前回の続きです・・・。


手足で感じた痛みの情報は脊髄にいき、脳へ伝達されます。

皮膚や筋肉、関節および内臓など様々な組織からの複数の神経が1つの脊髄に集まり脳へ伝達される結果、脳では本来の痛みの発生源ではない別の組織からの痛みの情報と間違える事があります

これは、内臓疾患によって皮膚や筋肉に痛みを感じるような関連痛の原理と言われています。

また内臓に限らず、皮膚の上から圧迫刺激を加えた際に、圧迫部位から離れた別の部位に関連痛が出現することもあります。

このような圧迫部位は「トリガーポイント」と呼ばれ筋筋膜性疼痛症候群の治療のポイントとして古くから言われています。

「トリガーポイント」の部分は筋肉が局所的に収縮していることが確認されており、筋肉の持続的な収縮は、ますます筋肉が緩みにくい状態となります。

このような状態では炎症性物質の濃度が上昇して痛み刺激となり、筋肉の痛みの発生の元となります。

これは筋肉の活動性にも影響を与えるため、筋肉の収縮が持続し痛みが発生する悪循環が生じます。

更に、これらの筋肉の状態は筋肉の膜を通じて他の筋肉にも影響を与え、その結果、痛みが広範囲に広がる可能性があります。

このような状態では痛みの部位が本来の痛みが発生した原因の部分かどうかが不明であり、原因特定に時間がかかります。


深いところの痛みを表現する場合に「このあたりが痛い」と手のひら全体である程度の領域を示すことは、よくある事です。

手のひらをあてると言う事は、体の広い部分を触ります。指1本で「ここが痛い」と言っているのと違い、情報がぼやけてしまいます。

この痛みの部分の不明瞭さは、痛みの情報を伝達する神経が、脊髄で他の神経などと集まった際に、痛みと感覚症状にズレが生じてしまう可能性があるからです



関節の炎症や、筋肉の炎症などが起きていると、痛みを感じる神経の反応が増えるだけでなく、脊髄が刺激の情報を受け取る領域が拡大します。

そうすると、弱い刺激や少しの関節運動など、炎症前には反応を示さなかった刺激にも反応するなどの変化が認められます


症状の制御が可能な炎症による痛みは、このような状態から正常な状態に戻るが、持続性の炎症や神経損傷などにおいては、痛みそのものによる反応をきっかけとして神経が変化してしまうため「慢性痛」になると考えられています。

また、ギブス固定をしていると固定されている部分は一時的に刺激が入らなくなり、関節が動かない不活動状態になります。

このような状態でも、正常に比べて関節からの神経が興奮した状態になり、炎症時と同様の状況におちいることが分かっています。

特に、ギブス固定のように不動化は、不活動の程度が強いほど痛み発生までの期間が短いことが分かっており、日々の痛みを持った方への活動性を考えるうえで無視できない重要な情報になります。



痛みが神経を通って脳に到達するまでの経路で、感情を担当する神経や、自律神経などと複雑に交差する関係で、それぞれの神経が影響を受けあいます。

痛みを訴える方が不安が強い傾向や、うつの傾向になってしまう事や、心拍数や血圧上昇などの自律神経への影響や筋肉が硬くなるなど様々な部分に影響が及びます。

痛みは単に「痛い」として感じるだけではなく、その一方で、自律神経・筋肉・精神・心理などと影響し合っています。

特に「慢性痛」においては、痛みの感覚以外の精神・心理的な影響が大きくなり易い傾向にあります。


最近、研究されている「痛み」と「脳」の関係では、痛い場所が複数ある方や、慢性の腰痛をもった方のMRI等によるレントゲン研究から、痛みを感じる脳の部分が痛みを認識しないように萎縮することが判明しました。

一方で、人が痛みを加えられている映像を見ているときのMRI画像では、自分自身に痛みは加わっていないのにも関わらず、痛みを加えられた時と同じような脳の活動が認められました。

これは「痛みは身体の損傷に伴う感覚だけでなく、「痛い」という言葉を使って述べられる不快な感覚や感情にも影響される」といえます。

このように痛みは感情であると言うことが研究の結果、言われるようになってきました。



先日のクッキーの誕生日に与えられた犬用のケーキです
この後、ガブリついたのは言うまでもありません




股関節の不安を一緒に取り除きましょう

慢性痛のメカニズム 前編

2011-09-05 12:38:35 | 日記
先週の水曜日、テレビで所さんの「笑ってこらえて」に松本先生・宮川先生・早川先生・大原先生・加藤先生が出演したのですが、気づいた方はいらっしゃいましたか?





国内で整形外科領域の問題は深刻になっています。

頻度の高い自覚症状ランキング

第1位:男性・・・腰痛  女性・・・肩こり

第2位:男性・・・肩こり 女性・・・腰痛

第3位:         女性・・・手足の関節痛

と続き、整形外科領域に関する症状が上位を占めています。

また、これらの結果は、数年前の調査時から全く変化していないほど、国内で固定されている症状です。

日本成人の約4割に整形外科領域の痛みがあり、そのうち2割は生活に支障を感じているといいます。


痛みの強度や持続、あるいは心理・社会的な影響を受けることによって、痛みの神経が変化し、その結果、痛みを引き起こすような強い刺激がなくても痛みが生じます。

すなわち痛み原因は必ずしも手足にないと言う事です。

このような痛みのことを「慢性痛」と呼びます。


そこで、痛みが引き起こされるメカニズムについて書いてみます。



痛みの情報を伝達する神経は、皮膚だけでなく骨の膜・筋の膜・腱・腱の膜・靭帯・関節の袋(関節包)などのほか、これらに栄養を与える動脈の血管にも存在しています。

一般に痛みを引き起こす刺激には熱・冷・機械的・化学的刺激があります。

機械的刺激とは、針を刺す・強打するなどの刺激であり、骨折の痛みもこれに該当します。

化学的刺激とは、炎症時に体内で作られる炎症性物質が血管の中を通って起こす刺激です。

関節炎や関節症で痛み刺激となっているものの多くは、これらの炎症性物質と呼ばれる化学物質です。



痛みを手足で感じると、感じた部分は細胞を伝って情報を伝達し、他の部分にも影響を与えます。


その結果、痛み刺激が伝わった部位は敏感になり、通常は反応しない強さの刺激に対しても痛みを感じるようになります。


例えば、炎症がある時に通常は痛みを出さない程度の温度が刺激となって、より強い痛みを感じることがあります。


これは、細胞内の情報が伝達された事により、痛みだけでなく温度の刺激によって神経の興奮が増強されたからです。


このように痛みの神経は、多くの刺激が作用しあう結果、相乗効果のようなものが生じ、興奮性が増します。


これは、痛みがある時の痛みの感じ方に大きく影響してきます。


炎症時などは炎症性物質の多くが痛みの神経を興奮させると考えられます。



続く・・・




股関節の不安を一緒に取り除きましょう





4月からを振り返って。

2011-09-01 16:27:15 | 日記
Le Salon Ginzaに入職して、5カ月が経ちました。

始めのうちは予約もなかなか入らない時期が続きましたが、最近は予約を頂けるようになり有り難く思っています。

予約が入らなかった当初は、時間がありましたから、その時間を利用して股関節について再度勉強をすることができたので、それはそれで自分にとって必要な時間だったのかな。と思っています。

最近の予約状況としては11時~17時までは、沢山ご予約が頂けています。

しかし、17時以降、特に19時の枠は、空いていることが多いです。

これは、予約いただいている方は、主婦の方が多く、仕事帰りに施術を受けに来られる方が少ないからだと見ています。

今後、午前中の枠を増やす方向で予約時間設定の変更を検討しています。


私の身体にも変化が見られ、施術で身体を指で強く押す事により、指が痛い、肩が痛い、首が痛い、とにかく何処かが痛い日々が続きましたが、今はそれもだいぶ治まってきました。まだ、たまに指は痛みますが・・・。

また、松本先生より「肩が出来てくれば、もっとしっかり押せるようになる」と入職前から言われていました。

その頃は、それがどう言う事なのか、良く分かりませんでしたが、今はその意味がよく理解できるようになり、自分でも肩が出来てきた感覚、つまりは強く押せるようになった感覚があります。

施術する人数を経験していくにつれ、筋肉の状態を指や肘で感じ取ることも分かってきました。

しかし中には施術後、思うように改善が見られない方もいらっしゃいます。

傾向としては、股関節に痛みが出てから経過が長い方が多い状況です。

そのような方は、その場では効果が出ても、すぐに元に戻ってしまうと言う話を聞きます。

筋肉を触ってみると、確かに硬さが元に戻ってしまっています。

痛みに歴史があるので、痛みが根強い感じがします。

そういった方の場合は、施術後に痛みが改善した状況が、回を追うごとに1日づつでも伸びるようにと思いながら施術にあたっています。


「痛み」というのは、本当に辛いものです。

私は変形性股関節症でも、先天性股関節脱臼でも、臼蓋形成不全でもありませんから、股関節に痛みのある方の気持ちは分かっていないのかもしれません。

しかし、病院時代から含め5年間痛みを持った方々の横で、その辛さを目の当たりにしてきました。

ですから、他の一般の方よりは股関節に痛みがあるという辛さを、多少なりとも分かっているつもりでいます。

「痛い」というのは辛いんです。

私は一人一人の痛みと接する時間は施術時間の60~90分だけです。

でも、皆様は痛みと24時間一緒に生活しています。

それがどれだけ大変なことで苦痛を伴うかは、はかり知れません。

どうにかその「痛み」をやわらげたい、無くしたいと言う思いで施術に向かっています。

施術では身体を強く押されて痛みに耐えて頂いているわけですから、ただ痛かっただけで終わってはマイナスです。

痛みに耐えることで身体が良くなったという実感をして頂けるように日々励んでいます。


今後も、日々勉強し、どうしたら全ての方の「痛み」「可動域」「歩行」を良い方向に向けていけるかを追究していく次第です。

また施術を受けて頂いた、方々からもアドバイスを頂きながら更なるステップアップを図っていきたいと思っています。

どうぞ宜しく御願いします。




股関節の不安を一緒に取り除きましょう