無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

保存野菜の準備

2012-11-28 19:26:22 | 自家採種
本日、


昨日は裏山で、雨ならぬ雪が降ってきました。
いよいよ冬本番です。


タクワン用のダイコンを洗いました。

長野では珍しい長いタクワン用の固いダイコン「赤口ダイコン」です。
この種は、春にブログで紹介した自家採種で更新した種子です。

「赤口(あかぐち)大根」は長野県諏訪地方の在来大根です。
やや小型の大根で、長さ20~30cm、首の部分が赤く色付きます。
肉質は硬く歯切れの良い長期貯蔵用のたくわん大根で味噌漬けなどにも最適です。

凍らないように干して、タクワン漬けにする予定です。




サトイモとショウガもやっと洗いました。

いずれも亜熱帯性の野菜なので、寒い安曇野では、サトイモだけが穴を掘って埋めると春まで保存できますが、
ショウガは今のところ、越冬したためしがないので、

収穫したショウガは、お酒に漬けたり、醤油に漬けたりしてすぐに使える調味料に加工し、
それ以外は刻んだりして冷凍庫で保存しながら使います。

タネ用のサトイモは、すでに穴を1m掘って保存してあります。
年内に食べる分のみ今回洗い、軽く干してから段ボールで室内保存しながら食べてるようです。

サトイモのなかでも粘質でモチモチ美味しい福井県の在来種「大野芋」がうちのサトイモで、
毎年連作で田んぼの畦でショウガと混植しながら育てています。

安曇野は、12月までは何とか畑の野菜が食べることができますが、
1~5月まで畑の野菜は、越冬野菜(ニンニク、タマネギなど)冬菜以外はほとんどなくなり、5月下旬まで新鮮な野菜がほとんどなくなります。

そのため、年内に土に埋めたり、以前紹介したように干し野菜にしたり、漬け物にしたり保存加工して年内に採れた野菜を長く食べられるように工夫します。

長い長い冬の訪れの足音を聴きながら、冷たい水で野菜を洗って冬に備えます。



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Azumino自給農スクール11月(クン炭&自然堆肥造り)

2012-11-26 08:13:43 | 日々の自然菜園
本日、


野沢菜の様子です。

昨日Azumino自給農スクール11月(畑コース)も無事終わりました。本年度残り1回。12月の回のみになりました。

来月は、今日造った堆肥の切り返し、野沢菜漬け、カモの解体、新米の食べ比べ、餅つき、お飾りづくりと盛りたくさん、安曇野地球宿で一泊二日です。


毎朝のように霜が降りて、野沢菜もコク深くなってきました。

今回は、ネギなど冬野菜の収穫&保存のポイントを行いました。


越冬するタマネギ、ニンニク、イチゴなどには来年用の補いをし、
無事に越冬できるように、モミガラやワラなどを使い冬囲いしました。


クン炭を焼くための準備


今回は、『これならできる!自然菜園』(農文協)p73-74でご紹介させていただいた3種類のクン炭作りを行いました。

クン炭とは、お米のモミを燻して作る炭のことで、
土の中の生き物の住処になり、根が張りやすくなる補い資材です。

今までは、お米をモミつきのまま保存していたのですが、近年、玄米で保存するため大量にモミガラが出るため、
モミガラは現在産業廃棄物として、ごみ扱いになっている自給できる資材です。

昔は精米する旅に出る少量のモミガラは貴重で、クン炭にしたり、鶏小屋に敷いたり、各家庭で使われていたものだと聞いております。


クン炭がミディアムに焼き上がりました。

今回は、9:30に焼き始めて軽トラ半分が、途中混ぜながら13:30で、4時間で焼けました。
クン炭のコツを得れば、半日で軽トラ2杯分は簡単に焼けるようになります。


最後に、焼き上がったクン炭に水をたっぷりかけ、しっかり鎮火、冷却します。

クン炭は、田舎での家事の原因になりやすく、バケツ5~10杯ほどたっぷり水をかけて完全に火を消し、アクを流して完成です。

今日のように、次の日が雨予報の日の前日に焼くと、翌日完全に消え、アクも流せるのでお奨めです。



午後は、自然堆肥造りを行いました。
自然堆肥とは、畑の回りで集めることができる有機物(今回は、刈った草、蕎麦ワラ、大麦ワラ、大豆ガラ、モミガラ、米ぬか、油かす、ニワトリ床を使用)を、土に還しやすく発酵熟成させたものです。

最終的には、生えてきた草だけを刈って敷く(草マルチする)ことで野菜が育つ自然菜園ですが、
初期に自然堆肥を使うことで、今まで畑でなかった場所(庭や空きスペース)、農薬化学肥料で疲弊した畑、病虫害が発生しやすかった畑などを自然菜園に切り替えることが容易になります。


一年間刈った畦草やワラを一輪車で計量しながら、集めた有機物を2:8=窒素系有機物:炭素系有機物がよく混ぜるように


混ぜながら山にしていきます。


ポイントは、水をかけずに計量した有機物が2つの山になるように混ぜながら分けることです。


最後に、2つの山の有機物に水分を含ませながら(水分量が50~60%になるように)一つの山に統一して富士山型に盛り上げます。

運んだ水が足りなかったので、今日一日降る雨水を含ませるため昨日は、覆いをかけませんでしたが、
絨毯やブルーシートで覆うことで、1週間以内に積み上げた堆肥が発酵し始め65~80℃にもなります。


1年前にみんなで仕込んだほぼ完成の自然堆肥です。

匂いもなく、手でもむと簡単に有機物が粉々になるほどに分解しています。

材料にもよりますが、発酵をはじめて2~3カ月70℃前後の発酵熱を保つために、2週間~1カ月に一度切り返しをし、空気を入れて水分量を調整します。
発酵熱が40℃まで落ちてきたら、更に1年以上熟成させ自然堆肥を完成します。


コムギのワラは自然界では10年、樹皮は30年かけて分解され始めて窒素を放出し生きた植物に役立つようになると言われます。
堆肥は、半~1年半かけて出来るものですが、それでも自然分解に比べたら早くしかも養分を失わずに自然に還せる形になる素晴らしい技術です。

また、とても手間のかかる堆肥造りですが、手作り味噌のように、手塩をかけて育てた分、市販の堆肥にない効果やとても美味しい野菜が育つきっかけになってくれます。

美味しい味噌汁を作るには、ダシしっかり取り、美味しい具材を取り入れ、美味しい味噌で作るのが基本ですが、
畑の土づくりも全く同じで、使う堆肥の質や量、料理の仕方によって育つ野菜が美味しくなるのか、病虫害に侵されやすくなるのかが決まってきます。

以前ブログで紹介した堆肥の腐敗チェックをし、合格した自然堆肥を上手く使えば1年目から自然菜園は軌道に乗りやすく、
その後耕さずとも刈った草を敷くだけで、野菜が自然に育つようになるから不思議です。

春から始めやすい家庭菜園ですが、秋のうちから来年の準備をしておくことで、無農薬しやすくなるものです。
時間がかかる分、うまく悠久の時を使い、野菜が自然に育つリズムに乗れるようにするかがカンタンで美味しい野菜を育てるコツかもしれません。


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ダイコン&カブの自家採種(選抜&埋め戻し)

2012-11-24 08:47:16 | 自家採種
本日、の予報。


先日、今年採蜜した日本みつばちの巣箱の移動&冬支度をしました。

日本みつばちは、日本の在来ミツバチ。
昔はたくさんいたのですが、最近は突然死んだり、目に見えない地球の変化にいち早く気づいているようです。

アインシュタイン博士の「ミツバチが絶滅したら人類は4年で滅ぶ」という言葉は、ミツバチが花粉などを媒介することで野菜や果樹、穀類などの食料が実をつける点からいっても真実みが高いと思います。

日本みつばちと人が一緒に住める地球(地域)を子孫に残したいものです。


先日、ダイコン(打木源助ダイコン)の選抜を行いました。

選抜といっても、30本以上抜いてそれらを並べて大きさ、太さ、葉の茂り方などが残したい形質のものを13本以上選ぶことです。

ダイコンやカブなど根菜類は、根をいただく野菜なので、一度抜いて根の形状を選んでから埋め戻しし、
翌年の春花を咲かせ、種子を自家採種します。



みやまコカブです。

コカブとは言えないほどに大きく育った大カブもダイコン同様一度抜いてだいたい揃っているところを選びます。




ダイコンもカブも可食部がしっかり土に隠れるように、溝を掘って斜めに並べて埋めます。


凍結を防ぐために、カブ元にワラも敷きます。


更に、土をかけて根の凍結を防ぎます。


この埋め戻した地区は、猿が出る地区なので、念のため金網を上にかぶせて越冬させます。




木曽紫カブも選抜後、別の畑に埋め戻しました。

蜂などによって花粉が交雑してしまうと、元々の野菜の形状が変わってきてしまうので、
うちでは、絶対に混じらない品種は側に、混じる可能性のある野菜どうしは隔離して埋め戻し、
周囲で交雑しそうな花が咲いている場合は、寒冷紗で覆ったり工夫します。

昔は、だいたい近所で同じ在来野菜を育てていたので、現代のように全く異なる品種同士の掛け合わせの野菜【一代交配種(F1)】がなかったので、交雑しても形質がすごく変わることもなかったと聞いたことがあります。

在来野菜とは、昔から地域で地産地消する野菜、もっといえば自分の畑で代々種をつないできた家野菜。
戦後、種は買うものになりましたが、それまでは結構みんな自家採種してきたので、自家採種は野菜づくりの一環でした。

面倒だという方もいますが、私は選んで埋めておけば毎年種を買わずに済みますし、なにより自分の畑に合った野菜にどんどんなってきてくれるので、無農薬で育てやすく栽培が簡単になり、食べても美味しい気がします。


明日は、Azumino自給農スクール11月。越冬野菜と夏野菜の片づけ。自然堆肥造りです。



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あずみの自然農塾11月(来年のための苗代つくり)

2012-11-23 08:26:53 | 日々の自然菜園
本日、


先日のあずみの自然農塾の続きです。

2日目の朝には、来年の田植えの準備をします。

耕さない田んぼの一角にお米の苗が育つスペース(苗代)を作ります。
苗代は、稲刈りの後に作っておくことが大切で、冬の野良仕事になります。

田んぼの片隅の日の当たりやすい場所に、その田んぼに必要な苗が育つだけのスペースを用意します。

大きさは、奈良の川口由一さんの場合、25㎡(1.4×18m)/1000㎡(1反あたり)です。
種モミの必要量は、6~7合ですが、田植えの間隔が40×25cmの1本植えの場合なので、2本植えであればもっと広いスペースが必要でになります。


まずは、田んぼに生えている草を鎌できれいにはぎ取ります。


イナゴが居ました。多分雌で、今にも卵を産みそうな感じです。


表土を外に出し、


溝を掘ったりし、


根切りも忘れずに行います。


最後に、鍬の背で平らに仕上げてほぼ完成です。
今すぐにでもタネが蒔けそうな仕上がりです。


稲の生長を補うための米ぬかを一面に撒き、ワラを敷いて養生していきます。


ワラが冬の風で飛ばないように、棒を置いたら完成です。

冬の間半年近くもこのように養生しておくことで、落ち葉が秋に落ちて春に芽ぶきを待つ森のように、じっくり時間をかけておくことが大切です。

あずみの自然農塾では、小麦もそうですし、稲の苗代も先輩が準備して、後輩が来年続きを行うリレーで行っております。

今年であずみの自然農塾も6期生。来年で7年目です。
宿泊型しながらみんなで食事をとりながら、自然農を通じて同期生はすっかり仲良しになります。

あと残すところ1回12月の会で今年も終わります。



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あずみの自然農塾11月(蕎麦の脱穀、蕎麦打ち)

2012-11-20 23:29:48 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、

週末に、あずみの自然農塾11月が開催されました。
シャロムヒュッテで、1泊2日の自然農体験ワークショップものこり1回となりました。

今回11月は、蕎麦の脱穀、調整、そして蕎麦打ち教室も行いました。
※実際には、当日雨のため、脱穀前に蕎麦打ちを行いました。


蕎麦は、自然乾燥させ、足踏み脱穀機で脱穀しました。


脱穀したての蕎麦の実には、クモやハサミムシ、ヨトウムシの幼虫がいるので、広げて乾燥させ、


最後、唐箕で葉や中味の入っていない実などを風で飛ばし、実のみに調整します。


蕎麦の実を石臼に入れて反時計回りに回すと、


白いソバ粉が押し出されます。


ソバ粉だけにするために、フルイでフルイ、2度挽きし、


挽きたてのそば粉になります。

玄蕎麦1㎏をソバ粉にするには、約1時間かかります。


今年もお蕎麦「ふじもり」のご主人、藤森俊樹さんを講師に、


みんなで捏ねて、のして、切って


蕎麦切り体験をしました。


挽きたて、打ちたて、茹でたての三立ての新蕎麦、しかも在来蕎麦を茹であがった先からお腹いっぱいになるまでいただきました。

先のうどん打ち、おやき作り、水餃子づくりに続き、蕎麦打ち体験、次回12月3、4日は、餅つき、野沢菜漬け、味噌造りと、

あずみの自然農塾では、宿泊することで、自分たちで育てた作物を調理し、いただくのが醍醐味の一つです。

自然に育った野菜の生命をいただくことに感謝感激です。


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晴れ間を利用しての保存食・乾物づくり

2012-11-17 00:20:36 | 日々の自然菜園
本日、の予報。


いよいよ、毎朝霜が降りるくらい寒くなってきたので、天日乾燥の保存食料づくり始めました。
といっても裕子さんが作っていますが、、、。

乾物の甘味として定番、干し柿。

うちでは、おやつ、ブランディー漬にしてお菓子作りに大活躍です。
自然の甘みはありがたいです。


皮も干しておくと、野沢菜漬け、タクワン漬けの隠し味になります。


切干大根ももちろんやっています。

天日干しすることで、アクが飛んで、甘みが増しダイコンが更に美味しくなります。


こっちは、リンゴ干し。


今年はちょっぴり厚めにカット。

つまみ食いしましたが、甘酸っぱく美味しかったです。

ちなみに、品種は「紅玉」。
大家さんの特別栽培の紅玉は、加工してもやっぱり美味しかったです。

ことしは、ダイコンが大豊作だったので、私もカット方法を変えた切干大根を作ろうかと思います。
ダイコン干しは、切り方で触感が変わって面白いですから。

育てたものを、加工して長くいただく。
冬が長い寒冷地ならではの工夫。

保存用の生ダイコンも、穴を掘って埋めて来春用に保存そろそろしなくては!


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ウコッケイの育児

2012-11-16 19:07:57 | 自然自給養鶏
本日、

今日は晴れ間を狙って、ダイズの脱穀、保蔵用のダイコン掘りなど秋冬の野良仕事をたくさんしました。


先日、ウコッケイのが4羽生まれました。

ウコッケイは、卵を21日間も温めて自然に孵化してくれます。
うちでは、ウコッケイとニワトリ、アローカナを一緒に飼っているので、春と秋に数羽ウコッケイに自然孵化させております。


母鳥を追いかけて

ニワトリ小屋で、広々とヒヨコを走らせてあげたいのですが、
ドブネズミがヒヨコを襲って食べてしまうので、最近では面倒観の良い母鳥と一緒にゲージの中で大きくなるまで飼います。

ウコッケイを観察していると、いろいろな発見があり楽しいものです。

卵を温めているウコッケイの中でも面倒観が良い母鳥と一緒にしておくと、
母鳥が、食べ物をにどうやって食べるのか自然に教えてくれます。

ゲージの中には、ハコベを入れるようにしています。
ハコベの実を母鳥が、ちぎってに与えるとが我先に実を探して食べる様子がかわいいです。


うちでは、ニワトリとウコッケイなどを分けて飼っていないので、勝手に交雑して色々なタイプのが生まれます。

足がウコッケイタイプのもの、ニワトリタイプのものが居ます。
今のところ、成鳥まで大きくなっているのは、すべてウコッケイタイプです。

ニワトリタイプは、好奇心が強く、一度脱走すると、なかなか帰ってこれず、獣の餌食になっているからです。
その点、ウコッケイタイプは臆病で、常に周囲を警戒し、すぐに隠れ、帰ってくる本能が強いように感じます。

4羽のですが、すでに個性が出ていて、今手にしているコが、一番好奇心旺盛ですが、捕まると大人しいです。

まだまだ自然養鶏の走りですが、ここ数年で色々学べました。
今度ニワトリ小屋を作り直す際には、学んだことを活かして改良してみたい点がたくさんあります。


明日は、シャロムヒュッテで、「あずみの自然農塾」です。
残りあと2回。今年ももうそろそろ終わりが近づいてきました。


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穂高養生園での今年最後の自然菜園ワークショップ(堆肥造り&餅つき)

2012-11-13 10:56:56 | 日々の自然菜園
本日、


ここのところ、毎日のように霜が降り、冬の足跡が迫ってきております。


今年一年間行った穂高養生園でのワークショップ『土から学ぶ~永続可能な自然菜園講座・春夏秋冬~種まきから種とりまで』(全4回)もいよいよ最終回になりました。

春にみんなで作った「踏み込み温床」の再発酵を行うために、元踏み込み温床を掘り出しました。


こちらは、1年間貯めた生ごみと中熟の落ち葉堆肥を混ぜ、


最後に、踏み込み温床と全部一緒に混ぜて積んでいきます。


そして最後にブルーシートを被せます。

踏み込み温床も空気や水が遮断されていたので、発酵が途中で止まっています。
そこに、生ゴミや中熟の落ち葉堆肥を加え、再発酵させることで、完熟堆肥化することができます。

60℃以上に発酵させ、熟成させてから使うことが、無農薬栽培の基本です。


このワークショップのもう一つの楽しみは、養生園の食事です。

今回も養生園で育った野菜を中心に、玄米菜食の美味しいご飯が待っていました!




午後のワークショップでは、畑の野菜を使ったベジピザ作りをしました。

土で作ったオーブンで焼くピザは、最高でした!



2泊3日のワークショップ最終日は、みんなで野沢菜漬け。

初日に収穫した野沢菜をみんなで洗い、お土産に漬けて帰ります。




野沢菜漬をしている傍ら、みんなで餅つき。

下の写真は、玄米モチを搗いている様子です。


搗きたてのお餅は、エゴマ、きな粉、ダイコン下ろし、ゴマ和えでいただき、食後に玄米モチ善哉をデザートにいただきました。

1年間、初の穂高養生園でのワークショップでしたが、参加者、スタッフが一丸になって事故もなく、美味しくできました。

来年は、田んぼも加わり、自給アップの持続可能な自然菜園のワークショップを予定しております。
お楽しみ~



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自然菜園1年目の試み

2012-11-09 09:07:20 | 日々の自然菜園
本日、


昨日まで長野市に出張していました。長野市内で行われている無農薬・ずくなし家庭菜園講座のためです。

月に一度、長野市の講座の延長で小幡哲文さん(ナチュラルファクトリー代表)に、野菜を個人的に届けています。

私は、大の紅茶好きが高じて、あるインドの茶園の紅茶にハマっています。

その名もマカイバリー茶園です。
先日、その茶園の日本支部のホームページを見ていると、植物性100%紅茶アイスがある事を知りました。

驚いたことに、その紅茶アイスを作っていたのが、ナチュラルファクトリーの小幡さんでした。


早速、お店で直接食べてみたくて、小幡さんに注文すると、
1個800円もする超高級アイスを惜しげもなく、ご馳走してくれました。

なぜ、食べ終わった写真なのは、予想をはるかに超えた風味、食味の良さに猛烈に集中して食べてしまって、あとからあわてて写真を撮ったからです。

50g3,500円もするマカイバリーの紅茶をふんだんに使わなければでない豪華な風味、
植物性100%の豆乳アイスとは思えない、なめらかで豆乳臭さのない自然な甘み。
米飴がこのなめらかさを生んでいるとのこと。

自家製アイス好きが高じて、自分が食べたい最高の植物性100%アイスを作って、しかもマカイバリーで仕上げたクオリティーの高さには、正直びっくりしました。

一生に一度は、このアイス食べてみる価値あると思いました。


長野市の自然菜園実験農園も寄りました。

もともと、粘土質が強く、化学肥料農薬だった畑。
雨が降ればベタベタ、乾けばバリバリの手ごわい畑です。
今年、1年間緑肥作物と手作り完熟堆肥(落葉堆肥)、クン炭などを使って、自然菜園化に月一で手入れしてきました。

先月、畝立てをし、通路に緑肥作物も播きました。

今回は、最後の仕上げで、越冬野菜(特にユリ科中心に)を実際に植えてみました。
自然菜園での植え付けは、秋か夏から作付を始めるとうまく行きます。


2週間前に畝を立てて、ワラをマルチしておいた畝では、真っ白いカビ(たぶん、放線菌)がびっしりでした。


とても良いタマネギ苗が手に張りましたので、試しに植えることにしました。


タマネギの苗は、大きさがとても重要で、20cm前後で、割り箸を程度の掘りたてが最高です。

根が長かったので、半分に切りました。


溝を掘り、12cm間隔に植えていきます。




エンドウも播きました。

自然菜園1年目は、市販の種や苗しかありませんから、真っ青な薬剤つきのスナックエンドウとムギの種を5~6粒ずつ混播しました。




同じ店に、越冬キャベツ苗もあったので、これもお試しで植えました。

丸く円になっているのは、米ぬか主体のボカシです。
市販の大苗は、肥料が切れていて、追肥する必要があったからです。


はじめて自然菜園では、ワラは手に入りにくいのですが、あまりに寒い地域なので、ワラマルチをたっぷりしました。

ワラがない場合は、空いたスペースに、ライムギやエンバクなどのイネ科の緑肥作物を育てておいて花が咲く前に刈ると、ワラが自給できます。

ワラがない場合は、草マルチがいいですね。

自然菜園の本を書かせていただいてから、もっと自然菜園を研究したいと思うようになりました。
今回も、その一環として全く一から自然菜園を育ててみようと思いました。



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堆肥の腐敗実験(堆肥と野菜の質)

2012-11-06 11:08:26 | 日々の自然菜園
本日、
久々の晴耕雨読。最近、忙しくしていたので助かります。

今日は堆肥の質について一例をご紹介したいと思っております。
一口に堆肥といっても、鶏糞堆肥、豚糞堆肥、牛糞堆肥、馬糞堆肥、草木堆肥、落ち葉堆肥など様々なものがあります。

それらの効能は、動物であれば食べている飼料や環境、そして抗生物質など使われている薬剤などによってもかなり幅がありますし、堆肥化する際に使われる他の有機物資材の質や割合などによっても異なってきます。


しかし、詳細な点は除き、大まかに分類するならば、
________________________________

以下のような順番で、肥料成分が左にいくにしたがって濃く、右にいけばいくほど肥料成分はあまり期待できなくなります。

鶏糞堆肥>豚糞堆肥>牛糞堆肥>馬糞堆肥、草木堆肥、腐葉土
________________________________

逆に、土をフカフカにしてくれ、腐植、団粒構造を発達させてくれる要素が高いのが右側で、左にいけばいくほど、土の改良には効果が薄くなります。

鶏糞堆肥馬糞堆肥、草木堆肥、腐葉土
________________________________

そのため、田畑の状況に合わせて、どの堆肥を選ぶのかがとても重要になってきます。

そして、長年単一の堆肥を投入すると、土のバランスが崩れやすいので、種類の違う堆肥を組み合わせる必要が出てきます。

また、堆肥は使えば使うほどいいものではなく、堆肥によっては、長期間効くものとそうでないものがあるので、年々使う量を減らしていく必要もあります。

つまり、堆肥には、種類によって用途が異なるので、種類を選び、様子を見ながら量を加減します。

その他に、あまり話題にされませんが、堆肥のはとても重要です。

質が悪いものを投入すると、かえって病虫害を増やし、しかも野菜の食味も悪くなり、保存性が悪くなるからです。



写真の堆肥は、市販の豚糞堆肥です。完熟堆肥で、放線菌が多く、使えば使うほど良いと宣伝されています。

色も黒っぽくて、匂いをそのまま嗅いでも臭くなく、いかにも良さそうな堆肥です。

堆肥は、発酵有機物質なので、発酵の度合いによって、未熟、腐敗、完熟となります。
堆肥工場では、その日に集まる資材が異なったり、製造から出荷までの期間や気候によって、いつも良質な堆肥を造るのは至難です。


この市販の堆肥を瓶に半分ほど詰めて、水を瓶の8割ほど加え、完全に水に隠れるようにしてから、10~14日間ほど常温(10~20℃)に置いておきます。

このやり方は、三重県の橋本力男さんに教わり、堆肥の腐敗チェックと呼んでいます。


これが14日過ぎたものです。

外見は濁ったままの泥水といった感じです。

空けて匂いを嗅いでみると、異臭がします。
→異臭がする場合は、未熟か、腐敗のいずれかです。

未熟の場合ですと、このまま畑にすき込むと、病虫害が出やすくなるので、10%ほどの米ぬかを足して、再度発酵させて、チェックし直してから、使います。

再発酵後、やはり腐敗臭がする場合、堆肥は腐敗しているので、菜園では使えません。
使用すると、病虫害が多発しやすく、数年にわたり悩まされたりするようになります。



写真の堆肥は、自家製の落ち葉堆肥です。
材料は、落ち葉8割、米ぬか5分、自家製鶏糞5分、モミガラ1割、壁土5分を3ヶ月間60~70℃で発酵させた後、1年と半年熟成させたものです。

落ち葉も見えますが、手でつぶせば簡単に形がなくなる程度です。


これも同じ日程で、堆肥の腐敗チェックをしてみます。


14日過ぎたものは、水が澄んでいて、有機物や土が層に堆積していました。

匂いもほぼ無臭で、蓋をあけたままご飯を食べることが出来る程度です。

このような堆肥は、本当の完熟堆肥で、自然堆肥と呼んでいます。

土にすき込んだ後、雨が降っても腐敗臭はせず、土の微生物を豊かにし、野菜を美味しくしてくれます。

橋本力男さん曰く「完熟堆肥は、キレイな水と空気をつくる。野菜はほとんど水分。土造りは、空気づくり、畑に美味しい水をつくる技術」。


実際に、自然菜園の野菜と市販のニンジンを今年の3月に堆肥同様、瓶に詰め腐敗チェックをしてみました。


結果は以上の通り。


市販のニンジンは、あとかたもなく溶けてしまいました。


自然菜園のニンジンはいまだに形をそのまま保っています。

もちろん、自然菜園にしたとたんこうなるわけではなく、それまでの経緯や生育状況によっても変わってきます。

今回たまたま選んだニンジンだけかもしれませんが、

完熟した良質な堆肥を適切に使った野菜や、自然菜園のように、刈った草を堆積しただけの自然堆肥のようなところで、野菜を育てると、育った野菜が腐るのではなく、乾燥しミイラのようになることが多いものです。

家庭菜園や自給菜園では、野菜の大きさや量よりも、健康な土で、無農薬栽培で美味しく、しかも保存性が高い野菜が最適です。

秋から春にかけて、堆肥を使って土作りをする前に、堆肥の質をチェックすることがお奨めです。

11月の自然菜園講座「無農薬・ずくなし家庭菜園教室」のご案内は、
長野メルパルク教室
長野城山公民館教室
松本教室


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『これならできる!自然菜園』


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