無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

Azumino自給農スクール7月(自然菜園実践コース:後半)自家採種&ボカシ造り

2013-07-31 07:16:14 | 自然菜園スクール
本日、の予報。

前回のブログの続きで、Azumino自給農スクール7月(自然菜園実践コース:後半)をお伝えいたします。

当スクールでは、前半は野菜の栽培を中心にレクチャーし、
午後の後半は、自給農園のつくり方、育て方になり、雑穀の育て方や、堆肥造りなど自給を考えた時に知っておきたいコツを学びます。





今回は、春に畑で採れた在来の赤カブの自家採種の仕方をご紹介しました。

カブは菜の花を咲かした後、たくさんのタネを鞘の中に20数個育て、黄色く枯れてきますので、
枯れてきたら、刈り取り、日陰で更にタネが充実するように吊るして乾燥させておきました。


次に、泥の着いていない足袋で、タライの中で鞘を踏み、さやを割ってタネを採り出します。




大きめのフルイで、サヤとタネに分け、サヤを風で飛ばすとほぼ種子になります。


更に、種子の大きさを揃えるために、種が落ちない位細やかな目のフルイで、小さな未熟なタネを取り除き完了です。

赤カブ8個から1dl以上の種子が自家採種できました。
もともと在来の野菜たちは、市販されずに農家さん一軒一軒で種採りが続けられ、地域で守られてきました。

自家採種することで、その地域風土に合った野菜に、自然菜園で自然に育つ野菜になってくるので、
市販の種で野菜がうまく育たない方は、自家採種していくことお奨めです。

ただし、菜の花を咲かす、コマツナ、カブ、ハクサイなどアブラナ科の野菜は交雑しやすく、
遺伝子組み換え(GM)野菜が雑草化してしまった地域や、可能性がゼロではなくなってしまった今となっては、
寒冷紗など虫などが入らず、交雑しないようにタネ採りを行わないと、GM汚染を広げる活動になってしまうので注意が必要になってきました。





次に、有用微生物群を使ったボカシ造りを行いました。

モミガラに、有用微生物群、EMやえひめAIなど乳酸菌などの菌液や、ハコベの直下の泥水などを浸み込ませます。


次に、新鮮な米ぬかを加え、混ぜることで、米ぬかを食べて有用微生物群に米ぬかを発酵してもらい、
畑のヨーグルトであるボカシ造りです。




ボカシ造りのコツは、水分量で、
写真のように、団子が握れ、親指と小指などで簡単に崩れる程度が理想です。

今回のボカシ造りは、容器や袋に仕込んだボカシを密閉する嫌気ボカシ造りです。
仕込んでから1カ月程度で完成するこのボカシは、8月以降くたびれてくる野菜のご褒美や、
今まで畑でなかった庭先などの菜園、病気がちな菜園に活用できるようになります。

ボカシが必要なくなるほどに、菜園が成熟できることが一番ですが、
野菜や草が育たない場合、一時的にボカシを活用するのも手だと思います。

ボカシは半発酵しているので消化吸収しやすく、まだ微生物や土の生き物のバランスや数が安定しない菜園でも、
草マルチと併用すれば野菜が育ちやすいからです。

自然菜園では、無理なく自然に野菜が育つまでは、菜園で土づくり、栽培の技術習得、自家採種がとても大切だと思います。
土が草や土の生き物によって耕され豊かになり、自然観察をしながら野菜のお世話ができ、菜園に合った種子が育つとどんどん自然に野菜が育つからです。

美味しい自然からの恵みが持続的にいただけるように、
里山のように、自然と野菜が手を取り合って育てたいものです。



8月の自然菜園教室/strong>
8/4(日)Azumino自給農スクール ソバのタネ蒔きと田んぼの見学会
8/7(水)メルパルクカルチャー、城山公民館 自然菜園入門
8/11(日)穂高養生園 自然菜園入門
8/14(水)NHKカルチャー 自然菜園入門
8/17&18 シャロムヒュッテ あずみの自然農塾
8/25(日)Azumino自給農スクール 自然菜園実践コース
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Azumino自給農スクール7月(自然菜園実践コース:前半)夏野菜で育土

2013-07-30 09:46:08 | 自然菜園スクール
本日、

昨日からの大雨は、各地で被害が出たので素直に喜べないのですが、
梅雨が例年よりも短く、雨量が例年よりもかなり足りなかった畑の野菜たちには有難い雨でした。

週末にAzumino自給農スクールでも、たっぷり草マルチしたので、この雨は、畑を潤し根の生長を助けてくれると思います。




畑の畔に、草を刈って小山にして置いた場所がありました。

その枯れ草の山の周囲だけ生えている草が大きく色が濃いのが特徴的でした。




刈り草の下には、周囲の草の根が入り込み、ミミズやコガネムシの幼虫などの営みがありました。


周囲の土は乾燥し、乾いていたにもかかわらず、草が積んであった場所の土は、しっとりと湿り、
土は団粒化してよい匂いがしました。

草を積んで置いて、その周囲だけ草が変わり、土もフカフカになっている現状は、
野菜の株下に草を敷いてあげると、野菜が自然に育つ環境そのものでした。

自然界に起こっている現象には、自然菜園のヒントがたくさんあります。
野菜だけでなく、周囲の自然現象にも目を向けると面白い発見がありますよ。


ナスの写真ですが、よく見ると葉や葉脈の色が異なります。

左が草に負けてしまったナスの状態、根が張れず、草に埋もれ光合成もままならず、色が薄くなってきています。
そして、下草の勢いがあります。

右は先週よりも色が濃くなってきて、根が頑張って張っている感じです。
根がしっかり張れているので、下草も抑えられています。


どちらも梅雨が明け、本格的な夏に入る8月までに根をしっかり張り備えたいので、下草を刈り、草マルチをした後米ぬかを一握り補い、


更に、周囲の土手草など米ぬか草マルチの上から重ねていきます。


カボチャの葉が見事に伸びて周囲の草を抑えています。

カボチャやキャベツを観ていると、外側に向かった葉が草を抑え、根をしっかり張ることで生育がよくなります。

草マルチは、野菜自身が行う草を抑え、根を張るお手伝いのようなものです。


トマトも支柱に誘引する前に、わき芽を整理してあげてから麻紐で誘引していきます。

実が肥大する中玉、特に大玉トマトは、わき芽をすべて伸ばしてしまうと実がなりにくくなる傾向が強く、
わき芽をある程度調整することで、根張りも玉張り(実の肥大)もよくなります。

自然菜園では、トマトは花が咲いたら「花の直下のわき芽のみ一葉残し」で剪定すると安定しやすいものです。


やんちゃなカボチャの葉はある程度引き戻し、草マルチし直すのも手です。


一部、新ジャガイモで収穫しました。


ジャガイモの種イモです。

収穫した時の種イモの状態によって生育の良しあしが推測できるので、種イモをチェックすることも大切です。
一番いいのは、種イモが皮のみを残して無くなっている状態です。




ジャガイモの収穫した後は、ネギの植え替えが最適です。

土が乾かない内に、ネギを移植してあげると、ネギにとっても、土にとってもよくなり育土になります。


この時期暑いので植え替えしたネギは、土寄せ後周囲の草を草マルチし、根本の乾燥を防いであげると喜びます。




梅雨が明け、土が乾き切る前に、夏ニンジンを播きます。

ニンジンのタネは密に播くことで発芽が促進されます。




播いた後は、モミガラマルチして鎮圧後、周囲に刈った草を敷くことで乾燥や草を抑えてくれます。

土を裸にしないこと。このことがとても大切です。


8月の自然菜園教室/strong>
8/4(日)Azumino自給農スクール ソバのタネ蒔きと田んぼの見学会
8/7(水)メルパルクカルチャー、城山公民館 自然菜園入門
8/11(日)穂高養生園 自然菜園入門
8/14(水)NHKカルチャー 自然菜園入門
8/17&18 シャロムヒュッテ あずみの自然農塾
8/25(日)Azumino自給農スクール 自然菜園実践コース
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自然菜園3年目、夏野菜のはじめての収穫。

2013-07-25 09:02:33 | 自然菜園で自給できる喜び
本日、。ときどき

梅雨が戻ってきたような変な天気が続きます。
梅雨が短っただけにありがたいです。
天候不順は、森林破壊などに始まり、環境破壊で地球を傷つけてきた結果と思います。
反省し、持続可能な生活を心がけたいと思います。


長野市で、3年目になる自然菜園の実験畑。

農薬化学肥料を使っていた、重粘土の畑だったので、
はじめの2年間は作物を育てず、堆肥と緑肥作物によって自然に耕してもらい、土を団粒化してもらうことで、
養分持ちが良く水持ちと水はけが良い畑に改良していました。

去年の秋に育土の仕上げとして植えた無臭ニンニクも8mの畝からたくさん収穫出来ました。




無臭ニンニクは、通常の左のニンニクに比べ大きい、ちょっと変わったニンニクです。

ニンニクが植えた種イモと同じくらいに大きく育っているところをみると、
2年間の改良の成果が上場といったところです。

堆肥だけでは、土が一時的に豊かになったにすぎず、
緑肥作物だけでは、生き物は増えますが、土が豊潤になったとはいえず
この二つは、単独で行うよりも組み合わせることで相乗効果が発揮されます。

しかも最後にユリ科の野菜が充実して育つことで、一層菜園は熟畑になり、菜園として軌道に乗ることができます。



実際に、トウモロコシも順調に育ち、実をつけ始めました。


2つ着いたトウモロコシの実の一つは、写真の大きさで収穫するとヤングコーンでいただくことができ、
残りの1つの実がとても太く充実してきます。


トウモロコシの隣りに、カボチャやトウガンを植えたので、
ツルがトウモロコシにからみつき、仲良く育っています。


姫とうがんも実をつけてきました


西洋ミニ栗カボチャ


日本カボチャも順調に着果し始めました。


在来キュウリ「善光寺」も初収穫です。

キュウリは大きくなるのが早いので、十分収穫を楽しんだ後、自家採種用に採種果をつけたいと思います。

とりあえず、順調そうでなによりです。

自然菜園は、野菜の里山のようなもの。
植林(植え付け)、下草刈り(草マルチ)、間引きも行いながら、自然に山が育つように、
最小限の手を入れて、人と共生できる菜園に徐々に移行し、
持続可能な環境を整えていきます。


自家採種は、より自然に野菜が育つために必要不可欠な営みです。
そこで育った野菜から種子を採り、またそこに(蒔いて)降ろしていく。
それを続けていけたらいいなーと思います。


7月のAzumino自給農スクール(自然菜園実践コース)は、7/28(日)です。
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耕さない田んぼの草刈り(あずみの自然農塾7月)

2013-07-24 11:54:50 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、


田んぼの草刈りです。

自然農の田んぼは、耕さず田植えを先月してから、稲の紛れて草が生え放題になっていました。


アップでみると、

稲と草の一種「ヒエ」が、紛れています。
どれがヒエかわかりますか?


正解は、ヒエ2本が稲に紛れて生えていました。


稲のアップの写真です。

節目に毛が生えています。


ヒエには、毛がありません。

ヒエは、稲に擬態して生き残ってきました。
ヒエがタネをこぼす前に刈って敷いて土に還します。


キシュウスズメノヒエとセリは、刈って敷いても、茎から根が出て再生してしまうので、
一か所にまとめて、持ち出します。


草を刈って、すっきりしました。

草を刈った後は、稲がぐんぐん伸びて育ってくれるでしょう。


自然農の田んぼでは、水カマキリや、ミズスマシ、ドジョウの稚魚など生き物も豊富です。


畦に撒いた畦豆(ダイズ)も大きく育ってきました。

自然農の田んぼでは、お米を育てながら、いろいろな生き物が育ち、活かし活かされていることを実感します。
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(公財)自然農法国際研究センター育種圃場の見学会(2)

2013-07-22 20:13:52 | 出張菜園教室
本日、

前回の見学会の続きです。


見学する畑を移動し、今度は、私の恩師の一人中川原敏雄さんの菜園を見学させていただきました。

中川原さんと同センターの石綿さんには、タネ採りの基本から教わった御蔭で、
ただ自家採種するだけでなく、自然菜園に合った野菜を育成しながらタネを採ることを学びました。

このお二人の著作『自家採種入門』(農文協)に詳しく書いてあります。


中川原さんは、現在この圃場で、育種と自給菜園の研究をしております。

もともと砂利が多く、畑に不向きなため、長年オーチャードグラスなどの牧草地として利用されていた場所に、
野菜を育てるところだけ、草をはぎ、野菜を育てながら草を刈って敷く方法で、
草の中でも自活して根を張り、実をつけ、美味しい野菜を選抜しております。


キュウリの側枝をそのまま伸ばし、根を育てることはとても大切で、
キュウリの樹一本一本の個性を教えてもらいながら、育てていくそうです。

同じように見えるキュウリも、みんな違います。
それらの個性を考慮して育てることは、意外と難しい、見極める自然観察眼が必要です。


中川原さんの圃場には、ペット栽培や日だまり育苗といわれる独自の方法で、
より自然に野菜を育て、その可能性を引き出し、育てることで、野菜が教えてくれることが多いといいます。

写真のトマトも一粒のミニトマトの実をペット栽培で育て命をつないでいる3年モノの、ミニトマトのブッシュです。
つまり、実に入っていた種子が自然と大きく慣り、間引かれることなく草を刈って、支柱に誘引してあげるだけでこんなにも巨木に茂り、実をつけています。


一つの実から育つミニトマト。
その中にも、自然の摂理や個性などいろいろなものが詰まっています。

中でも美味しく、根張りの良いミニトマトの命をつないでいくことで、新たな可能性が突然生まれてくるそうです。




中川原さんの圃場は、鎌2本。開墾鍬、ジョレンの合計4本のみで機械なしで行われるのも特徴的です。

写真は、鎌を研いで、草を如何にして刈るか見せてくれたところです。
昼間の乾燥した固い草にもかかわらず、どんどん草が刈られていきます。

草を刈って野菜に敷くタイミングなどは、一朝一夕にはわからず今なおご研究されているようです。

農業機械を使い身体を壊された経験から、身体が鍛えられる健康法としての鎌による草刈り。
身体をねじらず、体幹を使った古武道の動き。
簡単そうに見えて、実際にやってみると思った以上に訓練が要ります。

野菜を育て、種を採りながら、身体も健康になる野良仕事、師匠からは学ぶことがまだまだ沢山あります。
中川原さんの自然観、野菜と草との会話、道具の使い方、末端でなくその中心にある姿勢にいつもはっとさせられます。

2つの菜園教室の生徒さんも。1日いろいろな自然農法の畑を観て、感じることが多かったようです。
私も改めて勉強になり、とてもよい1日でした。
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(公財)自然農法国際研究センター育種圃場の見学会(1)

2013-07-21 00:04:04 | 日々の自然菜園
本日、時々の予報。


昨日は、あずみの自然農塾Azumino自給農スクール合同の(公財)自然農法国際研究センターの育種圃場の見学会を行いました。

今回は、私が8カ月研修させていただいた育種課の圃場を2か所見学させていただきました。
いつもは畑でやりながら学ぶのですが、たまには外に出て見学会で見聞を広げてもらうのが狙いです。
ついてに、私も勉強させていただきます。


こちらは、一つめの圃場をご案内していただいたスタッフの原田さん。

育種課では、「自然農法の種子」を育成有料配布している課で、
自然農法に合った種子を育てています。

原田さんを中央に、草生帯その両脇に、野菜(左:ナス、右:ササゲ)、の順に交互に草生帯と野菜が並んでいます。


原田さんの案内で、現在この圃場では、自然農法向きの野菜を選んでいるのか、案内していただきました。




ナスの株元には、両脇の草生帯で刈った草が敷きつめられ、
ナス自身もわき芽かきをせずに無整枝で縦一列に育てられていました。

この畑では、肥料などは一切いれず、草を刈って敷くことのみで、野菜自身が根を深く張り、自活できる野菜、自然農法向きの野菜であるかどうか見極めながら育てています。


トマトも同様に、草を刈って敷きながら選抜していました。


自然農法センターの交配の仕方を教わりました。
まだ咲いていないトマトの花粉の入っている葯をピンセットで取り除きます。


こんな感じでとても繊細な仕事です。


次に、他のトマトから花粉をフルイ落とし、


葯を除いておいた花が咲く際に、花粉をつけていきます。

トマトのように、自分の花粉が自分で授粉してしまう場合、前もって葯を取り除く必要があるので交配はとても根気のいる仕事です。


キュウリの交配も教わりました。



雌花が咲く前日に、虫が受粉してしまわないように、袋をかけておきます。


早朝、前日別取りしておいた雄花を花弁を取り除き、花粉が出ていることを確認して、


開花した雌花に人工授粉して、他の虫が授粉しに来ないように、ピンで花弁を閉じ、
交配の印にピンクの毛糸を結んでおきます。

こうして大きくなったキュウリは、人工授粉してできたいわゆる交配種の種子を結びます。
野菜の実が大きくなるには、人知れず、風や虫などによって花粉が運ばれ、授粉してこそ実が大きくなれるのです。

現在の野菜のほとんどは、農薬化学肥料栽培することを前提に、野菜を育種し、種採りされ、販売されています。
つまり、無農薬に向いた野菜を育種し、無農薬で種子を採っているのは、一部の農家さん個人のみで、市販されていません。
自然農法センター(略称)では、自然農法・有機農業で無農薬で栽培しやすい野菜を草を生やしながら、
競争させ中から選抜し、一部交配し配布しております。

自然農・自然農法で野菜を育てようとした時、市販の種でよく育たないときに、「自然農法の種子」を是非お試しください。
そして、各自の畑に合った野菜を自家採種してどんどん畑に合った野菜に育てていくととても育てやすくなります。

そんな「自然農法の種子」が産まれ育った畑を、生徒さんと一緒に見学しまた勉強になりました。

次回は、元課長さんの中川原さんの圃場の見学の様子をお伝えしようと思います。お楽しみに~


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持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~at穂高養生園7月

2013-07-15 06:50:48 | 出張菜園教室
本日、時々

昨晩は久々ので、梅雨が明けても定期的に雨が降ってくれると一露ごとに生長していく時期なので助かります。


昨日は、穂高養生園で月一で行っている「持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~」でした。

養生園さんでは、去年から菜園コンサル業をやらせていただいており、定期的にワークショップを開きながら、
暮らしの土台である食べ物を土から育てることから、養生できる暮らしを提案しています。

今月は、夏野菜のお世話で、写真では分かりにくいですが、トウモロコシの茎に入り込む虫「アワノメイガ」について観察を通じて、対策を学びました。




ピーマンは、下草が生え、大きく育ってきたので、折れないように気を使いながら支柱と野菜を麻紐で誘引しました。




トマトも大きくなってきており、どれがわき芽でどれが本来の主軸なのか分からなくなってきていたので、
わき芽を1葉残ししながら、誘引していきます。

誘引は、大きな実がなるためにとても大切な仕事で、ズボンのベルトと同じで、きつ過ぎても苦しいですし、ゆるすぎても逆に枝を傷つけてしまうので、ほど良くしていきます。


みんなで、誘引を実践してみます。


実をつけ始めたキュウリの株元の草をしっかり刈ってどんどん草マルチしていきます。

梅雨が明けたら10日以内に草マルチを完成させたいところです。


今回は、たまたま稲ワラがあったので、根が浅く、踏まれやすいキュウリの根元に草マルチの上からワラを敷きつめました。


写真はナスですが、草マルチそのものでも野菜の株元の草を抑えることができますが、
更に、ナスのように葉が大きく展開し、根もしっかり張れるようになると、草が枯れて減ってしまっても草が生えてこなくなります。もし生えても大きくなりません。

この時期、このように草マルチをしながら野菜そのものに根を張ってもらい、根性をつけて草が生えない状況になれば野菜はこれからの暑さに負けずどんどん実をつけることができる姿になっていることでしょう。






この時期、旬の種まきとしては、ニンジンの種まきがあります。

ニンジンは、発芽してもその後乾燥が続くと枯れてしまいやすく、
いくつも種まきの基本をしっかり行いえば上手に発芽でき、その後は間引くだけです。

今回は、今では珍しい農薬処理されていない右の「横浜改良四寸ニンジン」を蒔きました。
種まきをしたあと、たっぷりとモミガラを重ねておくことで、乾燥と下草をおさえてくれるので、この時期とても便利なやり方です。


これは、養生園で自家採種したターサイのタネ鞘を日陰で1カ月ほどよく乾燥させたものです。




これを手でつぶし、フルイで降って


ゴミを風で飛ばせば、綺麗なタネだけになります。




養生園の畑は一反のうち四分の一は田んぼにしております。
実は、元々田んぼなので、周囲はほとんど今の田んぼで、水が来ています。

先月みんなで手植えした稲は大きくなってきており、多少写真のような草が生えてきていたので、
みんなで最後の手取り除草をして、万全を期しました。




最後に、天候不順で高温障害を起こしやすい30℃越えの畑のために、非常事態用の水のあげ方をレクチャーしました。
自然菜園では、土を育て、草マルチで根元の乾燥を防ぎ、根を深く張ることで水やりをしなくても育ちます。

ところが、最近の異常気象で、10日も雨が降らないこともしばしば、そんな時はさすがに水をあげないと野菜の生命が死んでしまいます。

そこで、朝夕や曇りの日に、根が広く深く張れるように、3回に分けて草マルチの上からたっぷり水やりを行います。
一番は雨ですが、それでも久々の水に野菜が喜んでくれたような気がします。

自然菜園は、放任しておくことではなく、自然に育つように最低限手を貸し、年々栽培が楽になっていく様に土やタネを育てながら行っていきます。

これからも暑いとは思いますが、たっぷり草を敷いたので野菜には元気に育ってほしいと思います。


次回、「持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~」
8月11日です。


7/28(日)9:00~16:30 Azumino自給農スクール(自然菜園実践コース)
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Azumino自給農スクール7月(ムギ刈り&脱穀)

2013-07-14 10:01:23 | 日々の自然菜園
本日、

今日の午後は、穂高養生園で行われる自然菜園の入門体験講座です。
持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~

●日程:全8回 第2または第1日曜日(13時~17時)
7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月3日
●参加費:単発参加 1回3600円(税込)※ワーク参加費、温泉入浴込み
     全8回参加 26000円(税込)
●夕食を追加する場合:上記の参加費+2100円(税込)
※上記の料金には宿泊費は含みません。





Azumino自給農スクールでは、菜園だけでなく、お米を育てる自然稲作コースもありますが、
全コース共通で、コムギとソバを育てています。

ちなみに、左は自然農法育成の南部コムギ、右は、パン用コムギユメカオリを育成しています。

もし、田畑を少し広めに借りてしまった場合、全面野菜では食べきれません。
田畑を貸していただく際、地力のある農地を最初から借りれることは余りなく、広すぎる農地の内、比較的条件の良い場所で野菜を育て、空いている場所でムギやソバ、ダイズなど穀類を育てると、うどんや味噌、醤油、お蕎麦など自給できる食べ物の幅が広がります。

そしてそれだけでなく、麦わらが自給できると、野菜の株下の草マルチの上から敷くこともできますし、
大量の残渣で、自然堆肥を造ることもできます。

そのままワラなどを戻しながら、穀類を育て続けることもできましす。
ムギやソバ、ダイズを育てて地力をつけてから菜園を広げてもいいと思います。

梅雨が終わったといえ、いつ降ってもいいあやしい天気だったので、手仕事だけでなく、






レトロな昭和初期の農機械を使って一気に収穫、脱穀をみんなで協力しながら行いました。

田んぼで稲作は、毎日の水管理や地域との兼ね合いもあるので、敷居が高いのですが、
ムギなど畑でもできる穀物は、やり始めやすいものです。

このムギ畑では、この後ソバを栽培する予定です。
ソバ打ちには、小麦粉も自給できる算段です。


次回Azumino自給農スクール(自然菜園実践コース)
7/28(日)9:00~16:30
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水やりに関して 

2013-07-12 08:56:48 | 自然菜園の技術 基本
本日、

いつもありがとうございます。竹内孝功です。

自然農の菜園をコンサルした際に、水やりをしないのが基本だけれども、水をあげないと枯れてしまいそうというご質問、相談があり、以下の文を書きました。

熱い中、熱中症のならないよう気をつけながら、以下の水やりについて一読いただき、参考にしてみてください。


【水やりに関して補足説明】

1)「水やりは基本的に必要ないように育てる」。が基本です。
では実際に、水やりが必要ない用にどのように育てるかは、以下の点が重要です。

「無暗に水やりをしない。」
へたに水やりをすると、水をあげないと育たない、根がみずのあげた場所にしか育たず、適当に水やりをすると、かえって根が浅く、枯れやすい根になるか、あげた場所にしか根が行かず、根性無しになってしまいます。

そのため、7~10日の間に、水が全く降らない異常気象や野菜が枯れてきたときなどは、株元の草刈りをし草マルチを厚くしてから、夕立のごとく1つの作物にバケツ半~1杯ほどたっぷりと3回に分けて深く深くしみこませ、根を深く張れるようにします。

「野菜の生長に合わせて株下の草を刈り、草マルチを徹底する」
どんなに丁寧に水をあげても、所詮人知の為すこと。野菜の根が育つには、適切な保湿と一定の空気量、つまり水分50~60%の土が最適。

みずやりでは、一時的な補いに過ぎない。そこで、野菜の生長に合わせて(外葉の真下に根が来ている)、株元の草を刈り、それを草マルチにすることがもっとも、野菜の根を深く、たくましく育てます。水をあげなくても育つ根を育てる基本です。

「草マルチを厚くする、必要があれば米ぬかなど補う」
野菜の育ちにくい畑は特にそうですが、生き物が単純化していたため、ミミズやヤスデなどが乏しく腐植や団粒構造が発達していないため、根を育てる水や養分などの持続力がとても乏しいものがあり、時に水やりをしないと最低限の生命も維持できない状況があります。

亡骸の層はいきなりはできませんし、毎日の営みの中で確実に育つものでもあります、現時点では、せっかく集まった生き物や野菜や草の根に水分や米ぬかを補って現状維持しながら野菜を育ててもらっておりますが、

本来は、水も米ぬかも草と野菜を同時に育て、生き物を増やし、それらが亡骸の層として数年後には、水やりも米ぬかさえも要らない自然農を本格化できる畑にするために、何よりも大切なのは、草マルチです。
 
 亡骸の層は、草マルチだけでなくそこに生き物が集まり、野菜の根が張ってこそできます。
いわば、里山の樹の下に落ち葉(草)が何年にもわたり重なり落ち葉の層(草マルチ)され、菌糸やカブトムシの幼虫が落ち葉の層を食べ、分解し、腐植(亡骸の層)となり、巨木を自然に育てます。

 野菜の育ちにくい畑の場合、野菜を育てるのであれば、野菜の株下に草を刈って敷いても生き物が集まりにくく、そのきっかけとして生き物に餌を撒く感覚で、米ぬかなど草マルチの上から補って、亡骸の層を積極的に作っていく必要があります。

 草マルチを重ねいくと、亡骸の層ができてきます。そうすると、土は腐植が多くなり、団粒化してきます。
この団粒化した土が、発達すると拙著にもあるようにマクロ団粒構造※p10参照になると、水やりも不要になってきます。
今年のためには、水やりも必要ですが、来年以降のためであれば草マルチが今から必要です。

「自然に耐えたものから自家採種」
→厳しい環境に耐えて生き抜いた美味しい野菜から自家採種することで、その環境に合った野菜のタネが採れます。
 毎年刈ってくるタネは、違う環境で、化学肥料や農薬、水を駆使し、自然農に向いているものはほとんどございません。

結論
つまり、水をあげないことで、根が深く張れる野菜が育つ。そのためには、野菜の生長に合わせ、株元の草を刈って敷いて草マルチし、その根の働きをサポートします。
そのことで同時に、草マルチの層が厚くなり、生き物が集まり、亡骸の層が重なります。そして育った野菜からタネを自家採種してどんどん自然に育つ環境を整えながら同時に野菜そのものも進化してもらいます。

しかし、野菜そのものが育たない場合、刈って敷く草も育たない場合、もしくは刈って敷いた草を分解する生き物が単純化している場合は、水やりや米ぬか、緑肥作物など補ってあげないと、野菜が育たず、亡骸の層もできず、種も自家採種できず、自然に育つ営み自身が育たないので、結局毎年育たないことが続きます。


★「近視的に水やりをする」のは、「砂漠に水を運び野菜を育てること」に似ています。
☆「将来を見据えて、草と野菜を共に育て、その草を刈って敷くこと」で、「砂漠を緑化し、オアシスに変え、周囲もオアシスを広げていく」ような水やりをはじめ補いを行うこともできます。

自然は正直なので数年後に結果が出ます。

自然農のいう自然の営みの中で、食べ物を育てることは、都会という砂漠を緑化しオアシスにし、持続可能な里山を育てることに似ています。
自然農は、農作業そのものだけにあるのではなく、自然をどう捉え、自然に生かされる人としてどう生きるのか生き方そのものが問われます。

今日のために水を撒きますか?

未来のために今できることはなんですか?



7/14(日)穂高養生園で行われる自然菜園の入門体験講座
持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~

●日程:全8回 第2または第1日曜日(13時~17時)
7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月3日
●参加費:単発参加 1回3600円(税込)※ワーク参加費、温泉入浴込み
     全8回参加 26000円(税込)
●夕食を追加する場合:上記の参加費+2100円(税込)
※上記の料金には宿泊費は含みません。
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食べ物を自給できる鯉のいる田んぼ

2013-07-09 20:24:17 | 自然菜園の技術 応用
本日、

今日の最高温度33℃。2週間早く梅雨明けで、30℃越えの日々。凄まじい日々です。
地球さんが高熱を出している状態です。少しでも野菜を育て緑化できるといいなーと思っております。




遠くの田んぼなので毎日通えないので、田んぼの入り口に、水を溜まりを作ってマコモを植えてみました。

水たまりの目的は、川から来る水を温めてから田んぼに引き込む温水たまりです。

マコモタケは、美味しいだけでなく水質浄化にも役立ってくれるので、一石二鳥です。
今後は、レンコンやクワイなど食べられる水生野菜も植えてみたいなーと思っております。


水たまりには、ササが囲ってある場所があります。

実は田んぼに鯉を放してあるので、鯉が安心して休める休憩場として深く穴を掘っておきササで日陰を作っています。






鯉を放すと、常に泳いで常に濁っているので、草も生えず
虫も食べてくれるので葉も綺麗なままです。

遠い田んぼで水はしっかり張れる田んぼではお奨めの農法かと思います。

※鳥よけの糸を張ること、畦からの漏水をなくすこと、水が熱くなり過ぎないことなど鯉の快適を守ってあげることが必要ですが


田んぼのわきには、水が漏れやすいので漏れた方が良く育つサトイモやダイズも草マルチをして育てています。

田んぼの周りでは、エンサイやエダマメ、キュウリ、ナスなど水が好きな野菜も育てやすく田んぼでお米だけを育てるのはもったいない、
適地適作で自給野菜や穀物も一緒に育てるといいと思います。


7/14(日)穂高養生園で行われる自然菜園の入門体験講座
持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~

●日程:全8回 第2または第1日曜日(13時~17時)
7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月3日
●参加費:単発参加 1回3600円(税込)※ワーク参加費、温泉入浴込み
     全8回参加 26000円(税込)
●夕食を追加する場合:上記の参加費+2100円(税込)
※上記の料金には宿泊費は含みません。
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