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三谷幸喜 創作を語る

2013-12-10 20:37:29 | 読む
「三谷幸喜 創作を語る」三谷幸喜・松野大介 講談社
聞き書きの本ですね。

テレビ「やっぱり猫が好き」から映画「清須会議」、
さらにもう一つ、まだ放送されていない「大空港2013」までについて、語る。

僕の中で一番のターニングポイントになった作品は大河ドラマ「新選組!」ですと言う三谷さん。
第一話で時代考証がメチャクチャと叩かれたけど、もっとちゃんと観てほしい。
ここまで時代考証をちゃんとやった大河はないと思う。
歴史を少しだけ知ってる人は批判するが、すごく知ってる人は、
それもありかもしれないというところまで知ってるから何も言わない。
「叩いた雑誌、覚えてますよ。そういうの忘れないんです」
と言っとられます。
(ハハハ!名前言っちゃえば?三谷さん)

視聴率が悪くなり、脚本家を変えろなどと書かれたが、
プロデューサーが「一切テコ入れする気はない。好きなように書いてください」
と言ってくれた、と。

(すばらしい!拍手!)

群像劇であるこのドラマの書き方の話が出てきて、
最初にざっと書いて、まず全体的な直しを入れる。
そのときは香取演じる近藤目線で。
次に、山本耕史の気持ちになって、
「シーン5から10の間、オレ出てきてねえぞ」と思いそうだとしたら、
じゃ、この間、土方は何をしてたんだろう?と考える。
毎回、一日の話として作っていたから、この日の土方は?と考える。
次はぐっさんの永倉新八の気持ちになって、同じように書く。
そうやって、旗揚げメンバーの7人の気持ちになって書いていって、
何回も何回も直しているうちに、物語が固まっていく。
すべてのパーツがパッと合わさる瞬間が来る。
そうやって、1年分を約2年で書いた。

(えええーっ!そんなやり方を?)(@_@;)

このドラマは収録も見に行くようにしていたし、
新しい劇団を作って、1年間みんなで創った芝居のように感じた。
劇団・新選組!みたいな。
いまだに山本耕史主催の「新選組!忘年会」が毎年開かれていて、
すごいメンバーのキャスト、スタッフが来る。
僕は1時間で帰るけど、
去年も盛り上がったみたいで、役者が全裸で踊ってたらしい。
(ふふふ。三谷さん、ほんとは混ざりたかったんじゃないの?)

大河は本当に歴史が好きな作家じゃないと書けないと思う。
脚本家がほんとにこの人物が好きなのか、疑問に思う大河もあった。
もしまた大河をやらせてもらえたら、
戦国時代にしても戦よりも、なぜ一方が勝ち、一方が負けたのかを丁寧に描きたい。
「新選組!」のときもずっと考えてた、なぜ勝ったのか、なぜ負けたのかを。
(おお!見たいです、それ。また何のかの言われるかもしれないけど)
(そのときはぜひ慎吾くんを使ってくだされ)
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