長野まゆみ「ささみみささめ」筑摩書房
25編のショートショート集。
うまいなあ、なんでこんなにうまいんだろう!と思ってしまいました。
長編だと幻想の方向にグイーンと行く感じが強いけど、この短いお話だとそうはならず、意外なくらい日常の場面から始まるので、ここが地面と思って歩いていくと、やはり!
するりとひっくり返って、さかさまの大きな空に大きな顔が現れて、わっはっは!と笑われてびっくり仰天。
というお話ばかりで、次次とどんどん読んでしまう。
怖い話、皮肉たっぷりな話、ニヤッとする話、傾向はさまざま。
とにかく文章がうまい。
作家であっても、文章力のある人とない人はいるのよね。
ストーリーはおもしろそうだけど、文章がなぁという書き手はいる。
長野さんはうまいんだなぁ。(いまさら)
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