よむよま

よむ・よまない、それから。

円卓

2014-09-17 20:36:53 | 読む
西加奈子「円卓」文春文庫

おもしろかった。
文章がすばらしく楽しくて、独特のテンポで、
前半、ゲラゲラ笑っちゃうところ多々で、電車の中では読みにくそう。
でも、おかしいばかりのホームコメディじゃない。

小学3年生の女の子・こっこが主人公で、主にこっこからの見た目で描かれる。
でも、少女的なピンク色のふわふわ感はゼロ。
このこっこが、非常に世界観の確立された、でも小学生なのだ。

吃音の幼なじみのしゃべり方を「リズミカルでカッコいい」と感じている。
こっこの好きな言葉は「孤独」
こっこの家は孤独とは縁遠い大家族の公団暮らし。
居間には、潰れた中華料理屋からもらってきた大きな深紅の円卓がドーンと置かれ、
祖父母に父母、三つ子の姉が並ぶ。

学校で家庭で、さまざまな事件は起こる。
妙な男と遭遇したシーンは、私、宇宙人かと思ってしまった。

夏休みを挟んで、ちょっとどこか大人に近づいていく子ども。
とんがった鋭さとおかしさがあるんだけど、ちょっと怖いところも。
子どもってちょっと怖いよね。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ペテロの葬列2話~最終話 | トップ | おじゃまっぷでモノマネ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読む」カテゴリの最新記事