よむよま

よむ・よまない、それから。

四役早替わり

2011-08-07 17:26:23 | 見る
新橋演舞場の八月は花形歌舞伎で、三部制。
昨日、第三部、勘太郎の「怪談乳房榎」を見てきました。
初めて見た、このお芝居。
このあいだの牡丹灯籠と同じ作りで、落語の円朝が語っているという趣向。
怪談といっても、怖~いのではなくて、幽霊は出るんだけど、
主役の早替わりが見せポイントでした。

お人よしの下男と偉い絵師の菱川重信(この人が幽霊になる)と小悪党のやくざを、
勘ちゃん早替わりにて相勤めます。
芝居自体が終わって最終幕に円朝として出るのが四役目ということになる。
「ベッジ・パードン」の浅野和之さんを思い出すような、
(二階へ上がってくる階段を使って二役早替わりを見せるところなんかもあったし)
とんとん繰り出される入れ替わりがおもしろくて、楽しんで見ました。

入れ替わりのための代わりの役を演じる人も大変だと思う。
段取りまちがえたら終わりだよね。
花道での入れ替わり(片方が傘、片方がござで隠し合って、ぶつかってぱっと入れ替わる)
これはやっぱりわぁーっと湧く。
だって、頭も着物も違うんですからね。

十二社の滝(いまの西新宿。滝なんてあったのか!?)のシーンは、
幕が開く前から、ざーっと水音がしてるので、何だろう?と思ってた。
幕が開くと、上手の滝が本水!
ここもおおーっと客席が湧きます。
ざーざー落ちる水が涼しげで、いかにも納涼の夏舞台。
滝壺に入っての大立ち回りは、わざとばちゃばちゃ水を跳ね散らかしてた。

初日でして、主役の勘ちゃんはさすがにせりふも動きもきっちり入ってましたが、
相手役の獅童がときどきアヤシクなってた。

終わって出てきたら、ロビーに勘三郎夫妻と勘太郎夫人がおそろいでいたの。
勘三郎は元気そうに見えた。
ふたりの奥方はやはりきちんとお着物でした。
そうだ、小山三さんが出演してたんですよ、茶屋の女で。90歳ですか?
出ただけで拍手が湧き、
お若いですねえと相手役が言うと拍手が湧き、大人気。
その小山三さんも終演後のロビーをうろうろしてて、驚いた。
普通の半袖シャツ姿でしたわ。

今日の歩数計:6,028歩
コメント
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