硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

木の枝を切るときは。

2012-12-19 17:13:58 | 日記
畑の柿の木の枝が伸びたので母から「あの柿の木の枝を切って」と頼まれた。そういえばここ何年と手入れをしていないので伸び放題であった。

道側に伸びつつある枝がかなり太くなりなかなか手ごわそう。梯子を掛けて柿の木に登る。いつもより景色が違い新鮮であると同時に木に登る行為がもう何年振りかに気づく。

枝払い専用ののこぎりをゆっくりと引いていく。木を切るときいつも思い出すのは亡き父の「のこぎりは引く時に力を入れるんや。」という言葉。

そうそう、引くときに力を入れる。

そして、またふと思い出す。木の枝払いをする際、横着をして木や梯子から転落して大けがをするという事。この時期には特によく聞く。

「年の瀬に、枝払いで怪我をするのもなぁ。」しばし手を止め考える。横着をするのも確かに行けない事ではあるが、木を切るというのは、人間で言うと手を切るとか足を切る行為に当たるのではないか。

そんな事を思いついた。そこで、

「ごめんね。ちょっと切らせてね。」と、木に向かってお願いする。

再びのこぎりを引く。直径15センチほどの枝を切り落とし、持ち運びが楽になるようにさらに細かな枝を払ってゆく。

しばらくすると、様子を見に母がやってきて、一言「ずいぶんさっぱりしたなぁ」

伸び放題だった柿の木を下から見上げると、きれいな青空が見えた。

「ああ、ほんとやなぁ。」



コメントを投稿