南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 行方不明になっていた岩手県大槌町の町長が遺体で発見されたという、痛ましいニュースが報道された…。
 町長は11日の大地震の直後、対策本部の設置準備をしている最中に、町幹部職員30数名とともに津波に飲み込まれたらしい。「大黒柱を失った」と町民が悲しみにくれているという。
 町長不在の中、残った町職員たちは、自宅や家族が被害に遭っているにもかかわらず、町役場の代替施設に連日泊り込みで災害活動を行っているという。

 南三陸町では地震の直後、町の防災担当の女性職員が防災無線で「津波が来るから急いで逃げてください!」と連呼し、それによって多くの町民が難を逃れたが、その職員はそのまま防災センターごと津波に飲み込まれたという。
 また、ある職員は地震の発生後すぐに町役場に駆けつけたが、妻を残してきた自宅が津波に飲み込まれる様子を役場庁舎屋上からなす術もなく眺める他なかったそうだ。


 世間では、マスコミによる根拠のない公務員バッシングがはびこり、それに便乗して人気取りをするために欲深い政治家がテープレコーダーのように「公務員削減」を叫び、それに無知な一般住民が簡単に騙され、踊らされ続けている。
 なんとも情けない光景。
 真実を告げるべきマスコミによってある意味、情報操作や情報統制が行われているに等しい。これは怖いことだ。
 マスコミといっても人間。いろいろ思うこともあるだろう。だが、首相会見時に暴言を吐き、それをそのまま放送し、形だけの謝罪しかしない某テレビ局のようなところがあっていいのだろうか?



 大雨洪水注意報や警報が発令されるたびに、県や市町村の職員が防災センターなどに泊まり込んで情報収集をし、土砂降りの中で土のう積みなどを行っている(水防活動)のを知っている人がどれだけいるのだろうか?
 そりゃ誰も知らないだろう。こういう部分をマスコミも誰も伝えないから。

 熊本市でも数年前、水防活動に出た職員が濁流となった川に流され、江津湖で遺体で発見されたという事故があったばかりだ。



 公務員だからやれることがあるし、公務員にしかできないこともある。
 自分が被曝する恐れがある場所に、誰が行きたいだろうか。家族に何と言えばいいのか。自衛官だろうが消防士だろうが、誰も好き好んで行きたいはずがない。だが、それを行動に駆り立てるのは「被害を最小限に抑えたい」「国民の命を守りたい」という使命感だ。


 もう、みんなもうすうす気づいているだろう。
 『公務員は税金泥棒なんかじゃない!』

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