これはもしかしたら犯罪ではないか? こんな事は許されるのか?
いろいろ後ろめたく、気持ちも重くさせられ、やっぱり、止めようと思ったのですが、
近所迷惑な鳴き声を少しでも早く納めたい気持ちが勝り、決行しました。
窓のカーテンを閉め切り、なにかお医者さんごっこを始めるみたいでした。(私はやったことはないのですが)
しかし、娘のように思っているチョロにこんな事をして良いのか・・・
チョロは遊んでくれるものと思って、喜んで二階に来たのですが、
ひきつった、思い詰めたような怖い顔をした私を見つめ、フリーズしてしまいました。
早いとこすませてしまおうとチョロをつかんで、つばで湿らせた綿棒を突っ込みました。
ところが、チョロは、「ケッケッッケ・・」と奇妙な叫び声を上げたのです。
これは予想もしていなかった反応で、びっくりしてしまい、思わず手を放してしまいました。
まさかこんな変な叫び声を上げるとは想像もしていなかったのです。
ただちょんちょんと入れれば済むという簡単なことではなかったのです。
あわてて綿棒を引き出し、やっぱり止めよう、とにかく早く獣医の所に連れて行こうとチョロを放しました。
そうしたら、焼けぼっくいに火が付いたという感じで、「ワォー、ギャオー」と鳴き出し、
私は、あわてて、綿棒を持ったまま、チョロをつかんで二階を駆け下り、風呂場に閉じ込めました。
かみさんには、大学の教授の獣医に教わって、こういうことをするということは伝えてあります。
そうしないと、ふいに現場に?踏み込まれたときにたいへんな誤解を招くことになりかねません。
ネコといちゃついている夫に嫉妬した妻が夫に暴行?なんて恥ずかしい新聞記事になってしまいそうです。
しかし、その晩はいつもにも増して、すさまじい叫び声をあげるようになったのです。
ぼやが、綿棒一つで燃え広がってしまったようです。
まったく大学教授のいうこともあてになりません。
つづく