その30 池坊専永展
最近、いけばなづいてます。
私自身、4月と11月にフラワーデザインといけばなのデモをやりました。
7月には、初めてのいけばな展参加、11月19日の地元日本人のお祭りジャパンデイ
のいけばな展にも2点出展しました。
30年フラワーアレンジやっていて、今更いけばなはないだろうと言われそうですが、
今年はいけばなにのめってます。
そのハイライトとも言うべき事がありました。
日本のいけばな、池坊流家元池坊専永さんが11月23日から26日までオークランド
を訪問され、2回のデモ、展覧会を行われました。
池坊流家元池坊専永さんは、かなり昔のテレビのコマーシャル、ネスカフェ、
「違いのわかる男のゴールドブレンド」にでていた方といえば、覚えている方もいるか
もしれません。
最近、私のクラスのレッスンやいけばなのお稽古場でも、ちょっとした専永ブームです。
専永さんはこう言ったとか、これは池坊立花風と言って真似してみたり。
池坊専永さんは、池坊流45代家元で、日本でいけばなをやっている先生でもちょっと
お目にかかることはない方なのです。池坊のお弟子さんからみれば、神様のような方で
す。
ところが、いけばな人口の少ないオークランドでは専永whoって感じです。
友達や、生徒さんたち宣伝していたのですが、反応はいまひとつでした。
若いころ京都で池坊をかじった私としましては、これを見なかったから一生の悔いと
思い、忙しい最中でかけました。
11月23日、オークランド市内のLangham Hotelのいけばな展に行きました。
フラワーデザインのレッスンの後、うちの生徒さんたちと見に行きました。
正直言って、がっかり。
展示室が薄暗くて、その上バックが濃い模様入りの壁紙で花は映えないのです。
生花(しょうか)はいいとして、立花はもっと豪華なものを期待していたので、作品の
小さいのにがっかりです。
枯れた葉を使ったりの侘寂は、パシフィックの鮮やかな花の慣れ親しんでいる私達
には物足りなく感じたのです。
11月24日、オークランド総領事官邸の池坊専永さんのデモとディナーにお招きを
頂きました。私は、地元いけばなインターナショナルの役員としていきました。
50人の小さな催しでした。
専永さんのデモは、池坊国際部のアメリカ人通訳入りで行われました。
彼自身、20年間京都に住み、専永さんの片腕としてやってきただけあり、単に通訳
というよりもいけばなの対する深い理解に基づいて説明していました。
専永さんは、立花(りっか)、生花(しょうか)、自由花(じゆうか)の3点を、
簡単な日本語で、ジョークも交えて明確に説明しながら活けられました。
かざおれ(嵐のたおれた花を、生けてやろうと言う気持ち)、究極の花の命の表現
等、いけばなの精神、池坊の表現、芸術がよくわかりました。
お茶のお手前にも似た礼式活け(れいしきいけ)をされた着物姿の女性の立ち居振る舞
い、アシスタントの男性のりりしい袴姿にも、私達は魅了されました。
この三人は池坊本部国際部に所属していて、海外のデモ、ワークショップをチームで数
多く行っているそうです。
最後には、招待客5人が選ばれ自由花のミニレッスンがあり、一言ずつ専永さんか
ら一言ずつコメントを頂きました。
その後は、立食パーティーで、池坊のスタッフの方達と会話を楽しみました。
私は、専永さんとお話したかったのに、いつもだれかがそばにいて、果たせなく残念で
した。
あくる土曜朝、朝食を取りながら夫に昨夜のデモのことを話しました。
夫はビルマ人ですが、京都大学で日本庭園の勉強をしたので、日本文化にも興味があり
ます。私は、総領事館で見たからもういいやと思っていたのですが、再度出かけること
にしました。
一般向けのデモは、夜7時半から市内スカイタワーの向かいのSt. Matthew Churchで
行われました。
だいたいの内容は、昨夜と同じでした。
最後に、専永さんはワインボトル、キーウィーのつる、もち花とニュージーランド、日
本両方の素材を使ったクリスマスの自由花を生けられました。
ワインボトルは、同行のお弟子さんがニュージーランドワインを気に入り、ホテル
ルームで飲んだ空き瓶などと冗談を言われてました。
この時は最後に、ミーハーな私達は専永さんと写真撮影でき、お話もできました。
私が、フラワーデザインを教えていると言うと、専永さんは、「いけばなは一輪が美しい、
フラワーアレンジメントは全部が美しい」と言うお言葉を下さいました。
いけばなは花一輪をいかす為に活けますが、フラワーデザインは全部の花が見えるよう
に活けます。
まったく、簡単で適切な説明だと思いました。
閉会の時に、このイベントのために用意した花の残りを、参加者へのプレゼントがあり
ました。オークランドではなかなか手に入りにくい、がまの葉、ふといなどのいけばな
花材もありました。
運良くもらえたうちの生徒さんたちは、自宅でいけばなを活けて楽しんだようです。
私は、今は草月流のいけばなをやっています。
この週は池坊のいけばなを堪能しました。たてはなと言われる立花は、是非もう一度
習ってみたいと思いました。
しかしながら、今は草月かなと思いました。
草月は床の間を出たいけばなであり、現代の発展し、海外でも広く普及してます。
立花はとても好きだけど、これは全くの別世界だと思います。
その点、草月は私の感覚に近いところにあり、学んだことがすぐにフラワーデザインの
花の仕事にすぐ反映できるのです。
草月は正統日本のいけばなからは、はずれていっている面もあるかもしれません。
池坊も、決まりの多い生花(しょうか)は生徒さんに人気がないので、最近は自由花
からおけいこを始めるところもあるそうです。
日本のいけばなも、現代社会、国際世界をふまえての地域を意識して、変化していかな
ければ生き残れないと思いました。
現に私のフラワーデザインのコースに来る生徒さん達は、いけばなをやったことがない
人が多いのです。
私の娘時代は、お茶お花は女性の嗜みで、お嫁入りまでにお免状を取るというのが普通でした。
でも私達は日本人であり、日本の美意識を持っています。
いけばなの流派、フラワーアレンジと表現方法は変わっても、世界のどこにいても、
日本人である私を表現できればと日々精進してます。
クリスマスまであと2週間、ショッピングも仕事も最後の追い込みの今日この頃です。
皆様、よいクリスマス、お正月をお迎え下さい。
最近、いけばなづいてます。
私自身、4月と11月にフラワーデザインといけばなのデモをやりました。
7月には、初めてのいけばな展参加、11月19日の地元日本人のお祭りジャパンデイ
のいけばな展にも2点出展しました。
30年フラワーアレンジやっていて、今更いけばなはないだろうと言われそうですが、
今年はいけばなにのめってます。
そのハイライトとも言うべき事がありました。
日本のいけばな、池坊流家元池坊専永さんが11月23日から26日までオークランド
を訪問され、2回のデモ、展覧会を行われました。
池坊流家元池坊専永さんは、かなり昔のテレビのコマーシャル、ネスカフェ、
「違いのわかる男のゴールドブレンド」にでていた方といえば、覚えている方もいるか
もしれません。
最近、私のクラスのレッスンやいけばなのお稽古場でも、ちょっとした専永ブームです。
専永さんはこう言ったとか、これは池坊立花風と言って真似してみたり。
池坊専永さんは、池坊流45代家元で、日本でいけばなをやっている先生でもちょっと
お目にかかることはない方なのです。池坊のお弟子さんからみれば、神様のような方で
す。
ところが、いけばな人口の少ないオークランドでは専永whoって感じです。
友達や、生徒さんたち宣伝していたのですが、反応はいまひとつでした。
若いころ京都で池坊をかじった私としましては、これを見なかったから一生の悔いと
思い、忙しい最中でかけました。
11月23日、オークランド市内のLangham Hotelのいけばな展に行きました。
フラワーデザインのレッスンの後、うちの生徒さんたちと見に行きました。
正直言って、がっかり。
展示室が薄暗くて、その上バックが濃い模様入りの壁紙で花は映えないのです。
生花(しょうか)はいいとして、立花はもっと豪華なものを期待していたので、作品の
小さいのにがっかりです。
枯れた葉を使ったりの侘寂は、パシフィックの鮮やかな花の慣れ親しんでいる私達
には物足りなく感じたのです。
11月24日、オークランド総領事官邸の池坊専永さんのデモとディナーにお招きを
頂きました。私は、地元いけばなインターナショナルの役員としていきました。
50人の小さな催しでした。
専永さんのデモは、池坊国際部のアメリカ人通訳入りで行われました。
彼自身、20年間京都に住み、専永さんの片腕としてやってきただけあり、単に通訳
というよりもいけばなの対する深い理解に基づいて説明していました。
専永さんは、立花(りっか)、生花(しょうか)、自由花(じゆうか)の3点を、
簡単な日本語で、ジョークも交えて明確に説明しながら活けられました。
かざおれ(嵐のたおれた花を、生けてやろうと言う気持ち)、究極の花の命の表現
等、いけばなの精神、池坊の表現、芸術がよくわかりました。
お茶のお手前にも似た礼式活け(れいしきいけ)をされた着物姿の女性の立ち居振る舞
い、アシスタントの男性のりりしい袴姿にも、私達は魅了されました。
この三人は池坊本部国際部に所属していて、海外のデモ、ワークショップをチームで数
多く行っているそうです。
最後には、招待客5人が選ばれ自由花のミニレッスンがあり、一言ずつ専永さんか
ら一言ずつコメントを頂きました。
その後は、立食パーティーで、池坊のスタッフの方達と会話を楽しみました。
私は、専永さんとお話したかったのに、いつもだれかがそばにいて、果たせなく残念で
した。
あくる土曜朝、朝食を取りながら夫に昨夜のデモのことを話しました。
夫はビルマ人ですが、京都大学で日本庭園の勉強をしたので、日本文化にも興味があり
ます。私は、総領事館で見たからもういいやと思っていたのですが、再度出かけること
にしました。
一般向けのデモは、夜7時半から市内スカイタワーの向かいのSt. Matthew Churchで
行われました。
だいたいの内容は、昨夜と同じでした。
最後に、専永さんはワインボトル、キーウィーのつる、もち花とニュージーランド、日
本両方の素材を使ったクリスマスの自由花を生けられました。
ワインボトルは、同行のお弟子さんがニュージーランドワインを気に入り、ホテル
ルームで飲んだ空き瓶などと冗談を言われてました。
この時は最後に、ミーハーな私達は専永さんと写真撮影でき、お話もできました。
私が、フラワーデザインを教えていると言うと、専永さんは、「いけばなは一輪が美しい、
フラワーアレンジメントは全部が美しい」と言うお言葉を下さいました。
いけばなは花一輪をいかす為に活けますが、フラワーデザインは全部の花が見えるよう
に活けます。
まったく、簡単で適切な説明だと思いました。
閉会の時に、このイベントのために用意した花の残りを、参加者へのプレゼントがあり
ました。オークランドではなかなか手に入りにくい、がまの葉、ふといなどのいけばな
花材もありました。
運良くもらえたうちの生徒さんたちは、自宅でいけばなを活けて楽しんだようです。
私は、今は草月流のいけばなをやっています。
この週は池坊のいけばなを堪能しました。たてはなと言われる立花は、是非もう一度
習ってみたいと思いました。
しかしながら、今は草月かなと思いました。
草月は床の間を出たいけばなであり、現代の発展し、海外でも広く普及してます。
立花はとても好きだけど、これは全くの別世界だと思います。
その点、草月は私の感覚に近いところにあり、学んだことがすぐにフラワーデザインの
花の仕事にすぐ反映できるのです。
草月は正統日本のいけばなからは、はずれていっている面もあるかもしれません。
池坊も、決まりの多い生花(しょうか)は生徒さんに人気がないので、最近は自由花
からおけいこを始めるところもあるそうです。
日本のいけばなも、現代社会、国際世界をふまえての地域を意識して、変化していかな
ければ生き残れないと思いました。
現に私のフラワーデザインのコースに来る生徒さん達は、いけばなをやったことがない
人が多いのです。
私の娘時代は、お茶お花は女性の嗜みで、お嫁入りまでにお免状を取るというのが普通でした。
でも私達は日本人であり、日本の美意識を持っています。
いけばなの流派、フラワーアレンジと表現方法は変わっても、世界のどこにいても、
日本人である私を表現できればと日々精進してます。
クリスマスまであと2週間、ショッピングも仕事も最後の追い込みの今日この頃です。
皆様、よいクリスマス、お正月をお迎え下さい。
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