オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その132 トンガリロクロッシング

2016-04-05 17:31:37 | 第131-140回
           132号

    トンガリロクロッシング

12-02-16



1月20日、友人達と4人でトンガリロクロッシングに行きました。
http://www.tongarirocrossing.org.nz/

トンガリロクロッシングは、ニュージーランドのトレッキングコースで
もっとも美しいと言われています。
今年は特に人気で、毎日平均2000人が登っているそうです。
19、5KMの変化に富んだコースを平均7時間、1日で歩けるのも魅力の
ひとつだと思います。


1月3日の、親しい友人との新年会から話は始まりました。
そのあたりに毎年スキーに行ってるS子さんが、
「トンガリロクロッシングやってみない?」
と提案すると、あっという間に話がまとまり、準備期間2週間で登山すること
になったのでした。
私は、おととしの屋久島縄文杉行きでトレッキングに目覚めて、ニュージー
ランド国内でも是非どこか行ってみたいと思っていたのでした。
その時に揃えたので、トレッキングシューズからバックパックまですべて
揃ってます。
友人夫婦は、スポーツ、ダンスが好きなカップルで、体力的には問題なさそう
です。
友人夫婦、S子さん、私の4人でトンガリロクロッシングを実行したのでした。


トンガリロクロッシングは、朝7時から出発します。
それで18日にトンガリロに到着、19日トンガリロクロッシング、その夜
はタウポに泊まり温泉にでも行って、20日にオークランドに戻るというのが
当初のプランでした。

ところが、出発の日、18日からストームが来ていてお天気が荒れ始めて
ました。
オークランドを出発して2時間ほどしてから、トンガリロ国立公園の事務所
に電話すると、19日は天候不良にため閉山するとのことです。
そうするとひょっとしたら今回は、トンガリロクロッシングできないかも、
ということがわかり、一気にモーチベーションが落ちてしまいました。

まあ、ホリデーを楽しめばいいやということで、Whakapapa Village
(ファカパパヴィレッジ)に到着しました。
宿を予約をギリギリに入れたこともあり、4日相部屋、バックパッカーズの
ようなホテルでした。

明日登山しないとなるとリラックスして、4人で宿のスパに入り、ゆっくり
食事を楽しみました。
友人はサラダと自家製パン、私はチックピーと野菜のカレーを持参していた
ので、白ワインをあけたらちょっとした食事になりました。

19日午前中は、予行練習も兼ねて、Taranaki Fallへ3時間の
トレッキングに行きました。
この周辺には、3時間くらいでできるお手軽なコースがいくつもあります。
この後、トンガリロシャトウでお茶しました。
重厚なインテリアなホテルで座ってるだけでもリッチな気分になります。
今度来る時は、泊まってみたいです。
http://www.chateau.co.nz/?gclid=CNr3louT8MoCFQsQvQodhogHNg


ピクニックランチをとった後、タウポへ向かいました。
今度は、湖に面した素敵なホテルでした。
チェックインしてから、ホテルのプール、ジャグジーに入りました。
タウポ湖を眺めながら、水に浸かるのは本当にいい気分、これだけでも
満足なホリデー気分でした。

日程の最後20日は嵐が去り、トンガリロクロッシングできることがわかり、
19日夜はお弁当を作ったりして準備にかかりました。
女友達同士でお互いのリュックを背負いっこしたりして、修学旅行のような
気分でした。
頂上付近は気温5度なので、着替えを1セット、水、食べ物も余分に
詰め込みます。


1月20日、いよいよトンガリロクロッシングの当日です。

朝5時
起きたらすぐ着替えて、ファカパパヴィレッジに向けて出発。
車の中で、前日に用意してあったヨーグルトかけのシリアルを食べました。
タウポ湖の湖岸を走り、1時間あまりでファカパパヴィレッジのホテルに到着。

朝7時
スタート地点行きのシャトルバスに乗り込みます。
ここから乗ったのは11人。
ドライバーが、トンガリロクロッシングの簡単な説明、全員の携帯電話の番号
を聞きました。
11人のうち、3時にゴールで会ったのは4人だけでした。

朝7時半 Start
出発点到着。
バスが数台、ぞくぞくとやってきます。

Mangatepopo

ここまでは、平地で通路は板張りなので歩きやすいです。
足の速い私が先頭に立ち、さっさか進みました。
険しいところは慎重にゆっくり登りたいので、簡単なところは急ぎました。

Soda Spring

盆地の底のようでなだらかでした。
このコースの最後にあるDevil’s Staircase(悪魔の階段)は、
きつかった。足がだるいし、息が切れました。
登っても登っても、まだ上がある気がしました。
ところどころ休憩できるところがあり、そこから景色見下ろすことが
できます。
しかし、こんなところも木材と砂利を持ってきて階段を作ってあるのには
関心しました。
きっとヘリコプターで運んだのだと思います。

South Creator

急な岩のごろごろした崖を登っていきます。
危ないところは、ロープが張ってありました。
手袋をして、岩を掴みながら登ります。

Red Creator

このあたりは、嵐の影響が残っていたせいで、立っていられなくらい
風が強かったです。霧も出て周りも見えにくかったです。
耳が冷たくで鼻水が止まりませんでした。
毛糸の帽子をかぶり、レインジャケットのフードをもかぶりました。
強風の中、砂利状の急な斜面を登って行きます。
歩ける幅は2mほどで、両端は崖になっているので、足を踏み外すと
クリエーターに落っこちそうで、緊張して登りました。

Emerald lakes

11時頃到着。
登り切ると、日が差し始めエメラルド湖が眼下に見えます。
風のあたらない岩陰で、ランチを食べました。
半分来たと思うと、また元気がでてきました。

Blue Lake

Blue Lakeまで岩と砂利の混じった崖を、降りて行きます。
実は、登りより下りのほうが難しい。
ここで足を捻挫する人も多いらしいです。
いつの間にか、先頭だった私は抜かされ、S子さんが一番先に下に降りてました。
彼女はスキーをやっているので、下りは慣れているのかもしれません。
このあたりからトンガリロ山の反対側の視界が開けてきます。
眼下にブルーレイク、その先にLake Rotoaira, ずっと向こうにタウポ湖
が見渡せます。
ここからKatetahiまでが、非常に長く感じました。
上り下りを繰り返し、もうこれ以上登りたくないと思っても、又々登りでうんざり
しました。

Katetahi

ここには、ちゃんとしたトイレ、小屋がありました。
Finishまで2時間の地点です。
ベンチに座って、スナックを食べ最後の休憩をしました。
3時、5時にFinish地点に迎えに来るシャトルバスに乗るためには、2時間前
にはここについていなければなりません。
午後1時、気分を新たにしてKatetahiを出発します。

もうちょっとでゴールという地点でオレンジの作業着を着た工事に人たちに
会いました。
前日の雨で、川が決壊したので補修工事をしているとのことです。
急遽、迂回路が作られていて、滑りやすいブッシュを通って行きました。
それを過ぎるとなだらかな道で、気分にも余裕がでてきてその辺を歩いている
人たちと雑談もできるようになってきました。

Finish
ゴール近くは、暑くなってきて半袖になりました。
2時半にゴールに到着すると、シャトルバスを待っている人が100人近く
いました。出発から7時間で到着しました。

登山中はもちろんですが、ここでも携帯電話は通じません。
シャトルの時間に間に合わない時は、いったいどうやって連絡取るのだろう
と思いました。


3時ちょうどにやってきたシャトルバスに乗り、車を停めておいたホテルまで
戻りました。
そこからオークランドまで帰ったので、非常に疲れました。
それでもトンガリロクロッシングを制覇したのがうれしくて、またどこかへ
トレッキングに行こうと、話が盛り上がってます。

これには後談があります。
ばあちゃんができたのなら、僕たちだってできると、2月7日に8歳の孫が
パパ(娘婿)と登ったのです。
8歳でもトンガリロクロッシングできるのです。
山の事故で亡くなる方もいるので山を甘く見てはいけないけど、よい天候の
日を選び、準備をちゃんとすれば健康な人なら登れると思いました。
登山者は、ニュージーランド人は半分もいなくて、ドイツ、フランス人など
外国人が多かったです。
皆さんも、ニュージーランド旅行で日程に余裕がある時は、是非トンガリロの
自然を堪能して下さい。

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