日没前。
玄関のインターホンがなった。
出てみると、自転車の鍵を失くしたという中学生が一人。
何でも隣市からサッカースクールに行くため、自転車で刈谷市へ。
我が家近くのバス停に自転車を置いて循環バスに乗り継ぎチームの練習場へ向かったらしい。
練習終了後、バス停までたどり着いたが自転車の鍵をどこかで落としてしまい軒並みピンポン鳴らしてみたが留守宅ばかり。
ロックされた自転車をひきづりながらの我が家への珍客となった。
プラスのドライバーを貸して欲しいというので差し出したが、やはりそこは自転車の鍵。
ネジは開いたもののそう易々とは外れない。
夕方と言えども猛暑、真っ黒に日焼けした中学生の熱中症が気になる。
電気ポットのような水筒はすでに空っぽ。
母の水分補給に買い置きしてあったポカリスエットを補充。
ますは落ち着いて!水分補給ね!と中学1年の彼に促す。
自宅前で倒れられては大ごとである!
何でも両親は共働きで夜遅くしか帰ってこないという。
自宅に戻れば弟がいるので合鍵で開くという中学生の顔はまだあどけない。
このままほっておけないし幸い土地勘のある方向、母はまだお昼寝中。往復1時間か、、、何とかなりそう、、結局車に自転車を無理やり積み込み送って行く事にした。
道中の会話もしっかりしている。
父、母共に共働き。夜ご飯も作り置きか買い置きのもので弟と二人で食べるという。
「えらいわね」
そんな答えしか見つからなかった。
ここまできたら最後まで付き合おうと、バス会社に問い合わせ。
すると落としたと思われる鍵が見つかり、後日着払いで中学生の自宅に郵送してもらえる事に。
ご両親がつけた名前は、きらめく(煌めく) ひのひかり(晃)で煌晃=キラくんというそう。
おお!なんて素敵な名前!
我が家の前での出会い、中学生との会話は古代の夕占(ゆふけ)だったのかもしれない。
いつかこんなことがあったなあって思い出してくれて、大人になった彼がまた違う人に手を差し伸べてくれたらどんなに素敵なことだろう、、、。
この日は美しい夕日だった。
さて、こちらは自然界の姿。
巣立ちが遅れていた幼鳥1羽が昨日から飛翔開始です。
いよいよ巣立ち間近かな。私の頭上をなんども旋回してくれました。奇跡〜^^
大きく、何よりも無事に羽ばたいてと願う。